歴史でも教養でもない「キリスト教のリアル」(1)クリスチャンあるある
クリスチャンの生態をよりリアルに実感していただくために、厳選した「あるある」を列挙しておきます。もちろん、いずれもすべてのクリスチャンに当てはまるわけではありません。
1 「肉は食べてもいいの?」と聞かれる
クリスチャンであることを公言すると、半ば冗談を交えつつ、「お酒は(飲んでいいの)?」「たばこは(吸っていいの)?」「お肉は(食べていいの)?」の三つはだいたい聞かれます。
2 日曜日に友だちからの誘いを断るのが辛い
毎週、日曜日に教会に通う習慣のあるクリスチャンの場合、多くの人がお休みの日曜日にさまざまなイベントに誘われても、断らなければなりません。まだ周囲にクリスチャンであることをカミングアウトしていない段階では、断る理由を考えるのもひと苦労。なぜか日曜日の誘いをいつも断ってくるという友だちがいたら、察してあげてください。
3 両親がクリスチャンだと家が厳格
教派によってもさまざまですが、熱心な信者の家庭ほど子どものしつけにも厳格なイメージがあります。特にテレビやゲーム、漫画などに対しては制限がかけられ、あまり推奨されません(キリスト教的な根拠があるかどうかは不明)。
4 聖書由来の(現在でいう)キラキラネームが多い
両親がクリスチャンの場合、聖書に出てくる登場人物や「信仰」「希望」「愛」といったキーワードを組み合わせて、子どもの名前を当て字にすることがあります。「いさく」「えりや」「るか」「よしや」「まりあ」「はんな」は定番ですが、他にも珍しい名前がたくさんいます。
5 「安息日」なのに教会で疲れる
教会では週の初め(「週末」ではない)の日曜日を「安息日」と定めていますが、深くコミットした信者の場合、子ども向けの「教会学校」や礼拝の準備、初めて来た方のお世話、聖書研究、役員による会議(多くが無償の奉仕)など、ハードスケジュールをこなさなければならなくなり、まったく休まらないということも起こり得ます。
6 学校で一度は「迫害」にあう
学校でクリスチャンであることが知られると、歴史の授業で「耶蘇教」とか「隠れキリシタン」呼ばわりされることがあります。先人たちは「アーメン、ソーメン、冷ソーメン」とからかわれていたそうです。
7 キリスト教式のウェディングでちょっとした優越感
最近は減ってきているとはいえ、いまだ6割の人々がキリスト教式で結婚式を挙げています。日ごろ肩身の狭い思いをしているクリスチャンも、ここぞとばかり賛美歌を大声で歌い、ちょっとした優越感に浸ります。
8 同窓会で賛美歌
クリスチャンというより、「キリスト教系学校の卒業生」あるあるですが、クリスチャンでない卒業生にとって、毎週のように歌っていた賛美歌はいわば校歌のようなもの。同窓会で久々に集まると、カラオケの最後は必ず賛美歌で締めるという話をよく耳にします。
9 身内に牧師がいると、行く先々で「関係者」に会う
クリスチャンの人口は、日本では「1%未満」ですから、教派や地域が違うとは言っても、友人の友人は知り合いであることが多いものです。Facebook内を一望すると、初対面なのに「共通の友だち」だらけ。特に家族や親族に牧師・神父が一人でもいた場合、「あの○○先生のご家族(ご親戚)ですか?」というように、どこかで必ず関係者と出くわします。
10 「イースター」に続いて「ペンテコステ」も盛り上がらないかと淡い期待
ディズニーランドのおかげもあり、にわかに「イースター」や「ハロウィン」が注目され、「クリスマス」同様に盛り上がっています。教会として次に盛り上がってほしいのは、やはり 「イースター」「クリスマス」と合わせて3大祝祭日の一つとされている「ペンテコステ(聖霊降臨祭、五旬節)」(イエスの昇天後、弟子たちの上に聖霊が降ったという出来事を記念する祝祭日)でしょう。
(ポプラ社『キリスト教のリアル』より抜粋)
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