(2012年5月16日「松ちゃんの教室」ブログ記事再掲)
念のため断わっておくが、僕は公立校が大好きである。
自分が公立出身ということもあるが、何より生まれも育ちも性別も、あるいは国籍も異なる子どもたちが、同じ教室で学ぶことにこそ、学校教育の最大の意義があると考えるからである。公立の現場で日々奮闘する先生方にも敬意を表したい。
その上で、そんな愛すべき公立校が様変わりしていく現状に、深い憂慮を覚えるものである。
さてお次は、入学早々、文科相じきじきに全児童へ一斉配布したお手紙を紹介しておこう。最近の大臣は、学校を通したこういう通知をけっこう出すらしい。以下、全文を引用。
ここで、いちいち言葉の端々をあげつらって揚げ足とりをするつもりはない。
ただ、一つだけ言わせていただくなら、「日本の未来」は、差し当たって政治家のみなさんにかかっている。「日本を元気に」するのは、子どもたちの笑顔である前に僕たち大人、なかでもあなたがた政治家の役割である。そこは間違えないで(ごまかさないで)いただきたい。
自己満で文書を配布する(税金で)のも、「センチ」にひたるのも自由だが、まずは優先してやるべきことをやっていただきたい。子どもたちにあつかましくも「お願い」などするのは、自らの責任を果たしてからにしていただきたい。
はっきりしていることは、子どもたちは大臣なんぞに言われるまでもなく、勉強にスポーツに力を発揮し、新しい友達を作り、他人のために何ができるかを考えようとしている。
そのことに、この文章を書いた大臣自身、あるいは文部官僚の方々は気付いているのだろうか。
(つづく)