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天職活動を助けてくれる2つのツールと書籍6選

天職づくりに最適なツールや理論は存在するのか?


天職づくりジャーニーをスタートさせてからの20年間、それに役立ちそうな様々なツールや書籍を手に取り、自分に当てはめ、試してきました。何度アセスメント結果を読み返し、何度「自分のやりたいこと」「時間を忘れて熱中すること」を書き出してきたか分かりません。

結論としては、唯一最高のツールや理論は存在しないということです。それもそのはず。一つのツールや理論で語り尽くせるほど、人の可能性も社会の変化も単純ではないのですから。

それでも、参考になるツールや理論は、確かに存在します。少なくとも私や私の周りの人たちには、少なからずそれらが役に立ってきました。今回はそのようなツールや理論の中から、比較的簡単に入手でき、個人的にもとても多くの気づきを与えてもらえたものをいくつか紹介します。

天職づくりの参考になる2つのツール


  • クリフトンストレングス®(ストレングスファインダー®)

    • 米Gallup社が展開する、個人の強みを形成する資質を34個に分類

    • 177問の質問に回答することで、自分自身の資質の順位を知ることができる

    • 「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」(日本経済新聞出版社)を購入することで、ストレングスファインダー®を受験するためのコードを入手することができる(書籍コードを使用した場合、結果に示されるのは上位5つ資質のみ)

  • MBTI(エムビーティーアイ:Myers-Briggs Type Indicator)

    • ユングのタイプ論をもとにした、世界45カ国以上で活用されている国際規格に基づいた性格検査

    • 一人ひとりの性格を、「ものの見方(感覚・直観)」と「判断のしかた(思考・感情)」及び「興味関心の方向(外向・内向)」と「外界への接し方(判断的態度・知覚的態度)」の4 指標で診断し、16 タイプに分類してとらえようとする試み

この2つのツールには、天職づくりの基礎となる自己理解を進める上で、とても助けられました。ストレングスファインダー®もMBTIも、その結果に紐づく適職が何であるかを自動的に示してくれるわけではありません。繰り返しになりますが、人の可能性も社会の変化も、そんなに単純ではないのです。

しかし、天職づくりの参考にすることは大いに可能です。自分の情熱の向かう方向、自分の力が活かせる環境、削がれる環境などを知り、フォーカスを絞っていくのです。

また、公式ではないですが、それぞれの資質やタイプに適した職業を教えてくれるウェブサイトも複数存在します。公式ではないため盲信することはお勧めしませんが、参考にすることはできると思います。

特にストレングスファインダー®には、個人的にとても魅了されました。15年以上前に「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう(日本経済新聞出版)」を手にしてから、私の天職づくりジャーニーが加速したと言っても過言ではありません。どんな人にも輝ける強みの資質が眠っているという考えにとても感動し、自分と他者の可能性に深く目を向けるようになりました。

実は私自身、2022年にフリーランスとして独立した際に、米国Gallup社と直接契約して、Gallup社認定のストレングスコーチを養成する認定ストレングスコースリーダーとしてもしばらく活動していたほどにこの考え方にコミットしています。(今は他の講師業と時間的な折り合いがつけられないため、認定ストレングスコーチとしてのみ活動中)

note内に、ストレングスファインダー®の特徴や、ストレングスファインダー®とMBTIの性質について分かりやすくまとめてくださっている記事を見つけましたので、ご参考までにシェアします。

天職づくりの参考になる書籍6選


このトピックも、語り始めたらキリがありません。細かい内容や天職づくりへの適用方法については、今後少しずつご紹介していきますが、もし興味を惹かれるものがあれば、手に取ってみられると良いと思います。

  • 「Dark Horse(ダークホース) 「好きなことだけで生きる人」が成功する時代」(トッド・ローズ他/三笠書房)

    • ハーバード大学にて個性学研究所所長を努める著者ら研究結果

    • 「ダークホース(型破りな成功をした人)」たちの最大の共通点は「本来の自分であること(=充足感)」を追い求めていたらいつの間にか成功していたという事実にあったことを、様々な実例を通して立証

    • (私見:解説者の伊藤洋一氏も前書きで語っていますが、私もこの書籍に出会って、文字通り心が震えました。誰にも知られることのなかった才能が、ある継続的な行動やきっかけを通じて世の中に知れ渡り、あっという間に他を凌ぐ存在へと躍り出てしまうという事実。実は私自身も、「ダークホースになりたい」という強い思いを抑えられずに、2022年にフリーランスとしての旅路をスタートさせたほどです)

  • 「最高の成果を生み出す6つのステップ: 仕事で“強み”を発揮する法」(マーカス・バッキンガム/日本経済新聞出版社)

    • ストレングスファインダー®の初期の開発メンバーの一人で、現在はGallup社から独立してコンサルティング会社を立ち上げている著者の作品

    • 前述の「さあ、才能(じぶん)に目覚めよう」では、強みを構成する資質について力強く言及されていますが、それだけでは十分ではないというのが著者の主張

    • 資質を「自分が強いと感じられる」状態にまで訓練して育て上げていくことの必要性を論じている

    • (私見:私個人としては、15年前にストレングスファインダー®に出会った当初、Gallup社というよりもマーカス・バッキンガム氏の考え方に魅了されていたように思います。彼の鋭い切り口や、人の才能を引き出すことへの飽くなき情熱に惹きつけられました。ストレングスコーチとして活動する中で、コーチング受けてくださる方から最も多く受ける質問が、「ストレングスファインダー®を実生活で活用するにはどうしたら良いですか?」というものです。その質問い対する直接的な答えがいくつも体系的にまとめられている書籍です)

  • 「グレート・キャリア: 最高の仕事に出会い、偉大な貢献をするために」(スティーブン・R・コヴィー他/FCEパブリッシング)

    • 今や知らない人はいないであろう「7つの習慣 人格主義の回復」(キングベアー出版)の著者によるキャリアに関する理論

    • 自分自身の中に聴こえる声に耳を傾け、「才能」「情熱」「良心」「ニーズ」の重なる場所を見つけていくことで天職をつくっていくためのアドバイスやケースが多く掲載されている

    • (私見:私自身、新卒入社した会社を一年足らずで辞めて転職したのが、「7つの習慣」の書籍や研修を扱うフランクリン・コヴィー・ジャパン社でした。学生時代に触れて衝撃を受けていたコヴィー博士の考え方を世の中に広めたいと考えたのがきっかけです。人の内面の奥底に迫る彼の洞察には、多くのことを気付かされます)

  • 「本当の仕事 新装版 ~自分に嘘をつかない生き方・働き方~」(榎本英剛/プレミアムブックス版)

    • コーチング業界のレジェンドのお一人、CTI JAPAN 創設者の榎本氏の著書

    • 著者自身の天職づくりの経験に裏打ちされた「純粋意欲」という力強い考え方が展開されている

    • (私見:人を愛すべき可能性の塊として見る著者の温かさが、文面を通してじわじわと伝わってきて、ぽんっと背中を押されます。私自身、著者が主宰されている「天職創造セミナー」への参加を何度かトライしましたが、コロナやスケジュールの影響により、未だ実現せず。いつかお会いできることを楽しみにしているところです)

  • 「ソース あなたの人生の源は、ワクワクすることにある。」(マイク・マクナマス/VOICE)

    • 「自分の中にある、ワクワクを追求しよう」というのが、本書の一番のメッセージ

    • ワクワクを見つけ出すための様々な切り口からの質問が準備されている

    • (私見:世の中には「やりたいことの見つけ方」を指南する本が溢れていますが、25年以上前に出版されたこの本で、実は完結してしまうのではないかと思うほどです)

  • 「ブルー・オーシャン戦略―競争のない世界を創造する」(W・チャン・キム他/ダイヤモンド社)

    • 血みどろの競争が展開するレッド・オーシャンに別れを告げ、競争がなく新規需要に満ちた、高成長と高収益に繋がる市場、すなわち「ブルー・オーシャン」をいかに創造するのかが論じられている

    • 世界350万部43カ国語で出版されたベストセラーであり、戦略構築のための教科書となる一冊

    • (私見:キャリアに直接関係する内容ではないものの、世の中に価値を提供する主体である自分自身を唯一無二の存在に育てていくという観点からすると、天職づくりに大いに応用できる内容だと感じます)

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