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ストレングス・ファインダーとMBTIとVIAとの違いのまとめ

こんにちは、紀藤です。本日も強み評価アセスメントVIAについて書かれた書籍『Character Strengths Interventions』からの学びをお届けいたします。

さて、本日は「VIAと他のアセスメントツール(ストレングス・ファインダーとMBTI)の違い」についてお伝えいたします。ストレングス・ファインダーもMBTIは日本でとても有名ですが、これらのアセスメントは何がどのように違うのでしょうか?

この点について、以下書籍を参考に、まとめてみました。

<ご紹介の書籍>
『Character Strengths Interventions: A Field Guide for Practitioners 』
Ryan M. Niemiec(著)
https://amzn.asia/d/hgoUQyF


ある勉強会での出来事

7~8年前、ある人事勉強会で、参加者がゲスト講師的な有名人(誰か忘れましたが)に、こんな質問をされていました。

「組織開発っていいますが、チームビルディングにつなげるのなら、ストレングス・ファインダーを全社的にやって、その結果を皆で共有し合うのが最強だと思うのですが、どう思われますか?」

・・・とのこと。ストレングス・ファインダーを組織開発には有用だと考えているようです。するとそのゲスト講師の方は、このように答えました。

「ストレングス・ファインダーもよいですが、お金がかかりますよね。個人的には『VIA』がよいと思います。大学など研究機関が関わっており、無償で提供されていますから、コスト的なメリットが大きいです」

と回答していました。

その質問者の方は、期待した答えとは違ったのか、なんとなく陰りのある質量を含む言葉で「ありがとうございました」と答えられていました。

聞いていた私は、当時はまだストレングス・ファインダーも詳しく知らずく中立の立場でしたので「ふーん、そういった2つの強み評価ツールがあるんだ」くらいにしか思っていませんでした。

しかし、この場面の記憶はなぜだか鮮明に残っています。

ストレングス・ファインダーとVIAの違い

さて、月日が経ち、私自身が「Gallup認定ストレングスコーチ」(正式にはクリフトン・ストレングス)なるものになって、ストレングス・ファインダーを使った研修を提供する側になりました。

また、直近では「強み論文100本ノック」と称して、組織における強み活用の成果について、関連論文を読み漁っていました。すると「VIA」のほうが頻繁に文献に登場してくることに気づきました。

実践者としてはストレングス・ファインダーに手応えを感じる。
一方、学術の世界ではVIAがよく登場し、成果も出ているという。
ストレングス・ファインダーとVIA、何がどのように違うのだろうか・・・?

考えてみると、ストレングス・ファインダーとVIAではなんとなくの違いがあるのはわかるのえす。たとえば「アセスメント価格:有償 or 無償」「提供元:民間企業 or 教育機関」「テーマ:仕事 or 人生全般」などなど。それぞれの違いは認識はしていました。

その中で、著書『Character Strengths Interventions: A Field Guide for Practitioners 』にこの違いが整理がされていました。それがわかりやすいものでしたので以下、紹介いたします。

VIAとStrengths Finderの違い(Appendix Eより翻訳)

なるほど。

領域、個性との繋がり、有効性、焦点、組織などこうした切り口で比較するとわかりやすいですね。

大きな違いは、Gallupは営利企業であるということでしょうか。ゆえにそのノウハウは企業秘密とのことで、データもオープンにしづらいというのはあるのでしょう。しかしながら、営利企業であるゆえ、ストレングス・ファインダーのレポートが丁寧に作られていること、そして「仕事」がメインの領域となっているため、職場環境に比較的当てはめやすいと考えられそうです。

MBTIとVIAの違い

また、性格診断で有名な「MBTI」との違いも紹介されていました。

MBTIとはユングのタイプ論をもとにした、世界45カ国以上で活用されている国際規格に基づいた性格検査として知られています。以下の4つの指標で16の性格タイプになるとされます。

エネルギーの思考: E(外向型)↔ I(内向型)
ものの見方:    S(感覚型)↔ N(直感型)
判断の仕方:    T(思考型)↔ F(感情型)
外部との接し方:  J(判断型)↔ P(知覚型)

このMBTIとVIAと違いは以下のようにまとめられていました。

VIAとMBTIの違い(Appendix Eより翻訳)

まとめ

また、他の著書では「強みの3つの学派」として、VIA、ストレングス・ファインダーの他に、Strengths Profileなるものも紹介されています。

そのことについては以前、記事を記載しました。

あらためて、なんとなく感じている違いを、このようにテーマごとに対比させて考えるとその違いが明確になり、わかりやすいですね。

これから、組織内におけるVIAを活用した研修を展開する計画がいくつかあります。実際にストレングス・ファインダーを活用した研修との違いを、実践者としても肌感を掴めそうな気がします。

最後までお読み頂き、ありがとうございました!

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