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いやいや!自分が一番いやなんだから!

三人の子育てをしました
子どもたちが小学生に順々に上がるまでの数年間
写真に写り込む私の顔は
まるで鬼のようなものばかりでした

初めて妊婦になってから
名字が変わり
住む場所が変わり
日常のする事や時間帯が全て変わり
最愛とはいえ未知の男性との生活
その家族との関わり

刻々と変わる自分の身体と心
できていた事ができなくなり
押さえられていた感情が押さえられなくなり

初めての赤ちゃんの世話
初めての仕事
初めての人たちとの付き合い
初めての…
初めての…

そういった事が
身体の変化と共に一気にやって来ました



一番嫌だった事は
〝いつもの自分〟ではなかった事
おおらかなはずが
細かい事をずっとずっと気にしたり
怒りを顔に出さないはずが人前で仏頂面したり


医学的な事は知りませんが
いわゆるホルモンのバランスのせいでしょうか?
我が子を守るためのものでしょうか

それを理解してもらえるかどうかで
その後の人生が決まって来るような気がします


夫であり父になった彼が
〝こんな女だったのか〟と思うか
〝これは仕方がない事なんだ〟と理解してくれるか
それはとても大切な事だと思います

夫に限らずまわりの人たちが
それを理解してくれているのかも大切だと思います


ある時家族経営の会社の事務所に
請求書と手土産を持って行きました

請求書だけならポストへ入れて帰りますが
手土産は食べ物だったので
すぐ横の居宅の方の玄関のベルを鳴らしました
社長の息子のお嫁さんが出て来ました

実は社長にお孫さんができたという事で
お嫁さんに食べて欲しくて持参したお菓子でした

出て来たお嫁さんは仏頂面をして
まともな挨拶1つせずに受け取りドアを閉めました

帰る道々
(社長大変!えらい嫁さんが来てしまったのね)
と思っていました

でもふっと…
授乳中だったのかも知れない
やっと寝てくれて仮眠をとっていたのかも知れない
いつもいつも事務所に人がいなければ不在なのに
居宅のベルを鳴らされているのかも知れない

第一産後で心身共に疲れているんだから…
と気がつきました

案の定
数年後に訪ねて行った時には
明るく可愛らしい事務員さんとして
事務所で仕事をしていました




〝妊娠は病気じゃないんだから〟

いまだにこんなセリフを言う人はいるでしょうか?
20年前に私は言われました
60代の男性でした

ムッと来ました
黙っていようかと思いましたが笑顔で言いました

〝そうですよ~〟
〝人間1人をこの中で作って育てているんだから〟


男性にはわからない
妊娠した事がない人にはわからない

そんな風には思っていません
誰でも節目節目でホルモンのバランスが崩れて
身体が不調になったり
心のバランスが崩れたりすると思います
それがずっとずっと長引く人がいたりします


〝妊娠は病気じゃないんだから〟

あんな事を言った60代男性も
もしかしたら更年期障害中だったのかも知れません


そう考えると老後の安泰も同じ事かも知れない

自身ではどうにもならない身体や心の変化に
寛容な気持ちを持てるかどうかみたいですね












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