見出し画像

オノマトペとデザイン

こんにちは!

ポケモンと漫画が好きなデザイナーの園田です。
今日は漫画好きの方には馴染みが深いかもしれない、オノマトペについて書いてみます。

オノマトペって?

オノマトペとは、さまざまな状態や動きなどを音で表現した言葉のことです。(擬音語・擬声語・擬態語を包括的に言います)

例でいうと某漫画でよく出てくるドン!とかですね。

おのまとぺ

種類
オノマトペには種類があって、以下のように分類されます。
・物事の状態を表す擬態語(ふわふわ、すべすべとか)
・音を言葉で表した擬音語(ガチャン、ドカンとか)
・人や動物の発する声を表した擬声語(ワンワン、ブーブーとか)

由来
オノマトペの語源は、古代ギリシア語の「onoma(名前)」と「poiein(作る)」が融合してできた「onomatopoiia(オノマトポイーア)」に由来します。
英語では「onomatopoeia(オノマトペア)」、フランス語では「onomatopēe(オノマトペ)」となり、日本では「オノマトペ」と言われることが多いです。

「オノマトペ」という言葉の響き、なんか不思議だなぁと感じてましたが、ギリシャ語由来だったのですね。なるほど。

パッと思いついたオノマトペ

さて、私たちの身近なオノマトペってなんでしょうか。
食べることやリラックスすることが好きな私は、このあたりをまず連想しました。(🍚)

・もちもち
・ふわふわ
・つるつる
・ガッツリ
・ふんわり
・ジュワッと
・スッキリ
・シッカリ
・さらさら
・ぐっすり
・ガツンと
・シャキ
・カリカリ

なんだかお腹が空いてきます…。意識してないだけで、普段私たちが使っている言葉の中にもいっぱいオノマトペがありそうです。
ちょっと前に流行ったぴえんとかもオノマトペですね🥺

使われ方

商品にもたくさん使われていました。この記事を書いてる時に立ち寄った近所のセブンイレブンのパンコーナーには、オノマトペなしの商品の方が珍しいかも…というくらい、しっとりふわふわもちもちに溢れていました。

もちもち2

ちなみにポッキーの名前もオノマトペ由来。

もちもちとか言われると、美味しそうなイメージが連想されるのでついつい目が商品を追っちゃいます。

つかわれかた

コスメ系のパッケージにもオノマトペが多いですね。

コスメ

うーん探せば探すほど、日本語はオノマトペだらけですね。
日常生活の会話のほかに、「食」と「コスメ」の商品は特にオノマトペを効果的に使っているなあと感じます。

オノマトペの強みは「親しみやすさ」と「記憶に残りやすさ」

オノマトペはニュアンスを伝えること(感情の共有)ができるので、デザイン表現で使われるシーンが多いです。商品名やサービス名、コピーなどによく使われています。私はデザイナーなので、お仕事でデザイン作るときのクライアントとのやりとりでイメージを伝えるために使ったりもします。

画像7

オノマトペがある時とない時

右側の方が食べてみたくなりませんか?🤤

画像9


オノマトペは、(自分やほかの人の)気分を上げるのにも効果的らしい

という事例を集めてみました。

お笑い芸人は巧みにオノマトペを使って会話をユニークかつ臨場感あふれるように演出し、コミュニケーションの活性化に役立たせている。
スティーブ・ジョブズはプレゼンの際、製品に注目してほしいときや製品のすばらしさを強調したいときに「ブン」というオノマトペを発声して人の注意を引きつけて、興味をそそっていた。
ジャパネット高田社長も商品を紹介するときに、デジカメならパシャパシャパシャとシャッター音をまねて発音したり、おまけをつけるときに「こちらもつけます。ボン!」などとオノマトペを使って話にテンポをつけていた。

気分が上がるのとともに、印象付ける効果もありそうな気がします。
デザイナーなら少なからずプレゼンだったりデザインの説明する機会はあるので、覚えておいて役立つかもしれない…ですね🤔

オノマトペの研究

オノマトペは人それぞれの感性で受け止めたり使用したりするため、個人差がありそうなものなのですが、調べてみると可視化するための研究も行われていました。
日本感性工学会論文誌での研究によると、あらゆる素材の質感の表現と、実際の触り心地で感じた被験者の感覚ををグラフ化しイメージを擦り合わせる実験だったり、様々な素材の触り心地を被験者が音で表し、心地良い手触りと不快な手触りそれぞれの音の傾向を分析する実験などをしていました。

参考:記念特集 2-1-5 オノマトペによる感性の定量化――‘もの’と感性をつなぐ技術へ――

感性工学という分野を実は知らなかったのですが、とても興味深い研究ですね。

感性工学とは、人間の感性という主観的で論理的に説明しにくい反応を、科学的手法によって価値を発見し、活用することによって社会に資することを目的とした学問である。人の心地を知る感性計測技術などを用いて、人の心や体の反応をものづくりに活かす学問とも言える。理系と文系の融合領域。(Wikipediaより)​

オノマトペの話題、掘れば掘るほど深かった

ので、一旦ここまでにします。

まとめると
・オノマトペを使った商品名やコピーは訴求力が強い
・プレゼンやコミニュケーションのエッセンスとしても強い
・日本感性工学会というちゃんとした組織がしっかり研究をして調べているので、ある程度現代における日本人の中で共有認識が持てているデータといえそう
でした。

自分が作っているプロダクトでどんな風にオノマトペが効果的に使えるか、考えてみようかなという気持ちになりました。

ここまで読んでいただき、ありがとうございましたドン!

おわりに

Da Vinci Studioではこんな感じのちょっとした気づきや考えたことをメンバー同士で共有する、いくつもの学びの場があります。
エンジニアやデザイナーなどの職種に関わらず、サービス開発に携わるメンバー同士で気づきを共有し、日々お互いを研鑚しています💪

デザイナー、エンジニアともに積極採用中なので、興味がある方はぜひふらっと遊びにいらしてください👋


「カケルデザインマガジン」は、Da Vinci Studio のデザイン部が運営しているマガジンです。日々の発見や考え、気づきなどを肩肘張らず発信しています。ぜひチェックしてみてください😉



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?