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実現する手応えと喜び  デザインと肉体感覚

始めに

ほぼ日の學校で安宅和人さんと糸井重里さんの対談動画が自分の心に響きました。おすすめ動画です。
その対談を聴いた後、ふと心に浮かんだことは、なぜ今自分がデザイナーのマインドやデザイン思考に引き寄せられているか明確になりました。
そのことについて語ります。

対談のテーマ「肉体感覚」について

安宅さんが問題解決において以下の発言をしていました。
「解きやすい方向で解ける価値のある問題に注力する。解けない問題は忘れる。」

そこから糸井さんが肉体感覚について発言をし、自分の心に響きました。
「夢は小さい方が良い。小さいことだと実現する方向に向かっていけるから、実現する手応えや喜びを感じられる。それをやれる能力がつくうちに自然に夢のサイズは自動的に大きくなる。」

「遠すぎるという問題は肉体感覚が失われたから。明るくぼんやりとした方向はあるが、全て情報処理として考えている。近いものなら手で触れて直せる。」

そこから安宅さんが開高健さんの名言を教えてくれました。
「頭だけで考えているから翹首(ぎょうしゅ : 待ち遠しく思うこと)の地獄から抜け出せない。何でもいいから、手と足を使え。」

そして、安宅さんは自分が人生で何をすべきかわからないと悩む人に以下のアドバイスを送りました。
「何で飯を食っていくか。安定的に食っていけるかの方が重要。自分の得意で無理せず稼げる方向を発見することが大事。得意じゃなくても熱中できること。安定的に回るようになったら、好きなことやりなさい。」

まとめると、肉体感覚は実現する手応えや喜びのことであり、現在自分が頑張って手や足を動かせばコントロールできることだと理解しました。
翹首(待ち遠しく思うこと)の地獄に陥りやすい自分に響く言葉達でした。

デザインと肉体感覚

ここで思ったことが、自分がデザイナーの人達やデザイン思考に惹かれる理由に繋がったことです。デザイナーのマインドとデザイン思考にはまさに肉体感覚(実現する手応えや喜び)得やすい思考や行動であると思いました。

デザイン思考
✔︎ 現場に行って観察、人の話を聞く。
→足で現場に行って、口と耳で動かす。
✔︎ プロトタイピング&ビジュアライゼーション
→もやっとした頭のアイデアをすばやくラフに表現する。

マインド
✔︎ 行動重視
→まさに手足を動かし、肉体感覚を得る行為。
動きながら進む。とりあえず行動。
走りながら武器を取る。やりたければ、できるところから始める。まずは走る。時間がない、お金ないから諦める、始めないとは違うり
✔︎ あるものを活用する&組合せる
→肉体感覚を得られる既にあるものを起点につくる。
見たことがないすごいものを作らなくてはならない0から1をつくる発想ではなく、普段生活している身の回りにある0.5から1をつくる発想。
身の回りにあるもの、今頭の中にあることを組み合わせる。
✔︎ やることを減らす。Less is more
→あれこれ気を散らすより、じっくり肉体感覚を得られるようにする。

ギャップを埋める肉体感覚

安宅さんは自身の著書の中でhands-on、First hand(直接的な経験)の重要性をこれまでも言っていました。安宅さん自身も幼少の頃に富山の自然の中で直接的に触れる経験で肉体感覚を得てきたと対談の中でも言っていました。

テーマである肉体感覚、デザイナーのマインドセット、デザイン思考は現実と目標のギャップを埋めてくれる考え方です。人は自分のやりたいことに向けて行動している時がイキイキする。この実現する手応えと喜びである肉体感覚こそイキイキの源になると思いました。

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