科学的人事アワード受賞企業、東北電力の挑戦と変革:データドリブンで未来を切り拓く:日経ビジネスを読んで

△概要

東北電力株式会社は、東北・新潟地域を中心に電力供給を行う企業であり、2020年4月に送配電部門を東北電力ネットワークとして分社化し、約1万2000人の従業員を擁しています。人口減少や少子高齢化、再生可能エネルギーの導入拡大など、変化の激しい時代に対応するため、荻野隆司人財部長は、社員一人ひとりの変革と挑戦の重要性を強調しています。2021年度には、中長期の事業計画に基づく人財ポートフォリオを策定し、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や新規事業創出に向けた人財育成に注力しています。また、タレントパレットを活用した科学的人事により、人材要件の一元化やデータドリブンの意思決定を進めています。

□企業成長を支える戦略人事  

○東北電力は、変化の激しい時代において、社員一人ひとりが自ら変革を推し進め、主体的に挑戦することの重要性を認識しています。人口減少や少子高齢化、再生可能エネルギーの導入拡大など、地域社会や電力業界全体の転換に対応するため、新たな価値を創造できる人財の強化と、事業戦略と人財戦略の運動性の高め方が鍵となります。

□中長期の事業戦略に基づく人財ポートフォリオ  

○2021年度に策定された中長期の事業計画に基づく人財ポートフォリオは、2025年に必要な人財像を定め、その実現に向けた道筋を整えています。電力の安定供給を支える人財の育成・確保に加え、デジタル技術やデータ活用の進展に対応するDX推進人財の育成にも力を入れています。

□タレントパレットを活用した科学的人事  

○約200にもおよぶ人材要件の一元化にタレントパレットを採用し、データドリブンの科学的人事を進行しています。人財ポートフォリオでは、事業領域を14分野に分け、各分野で活躍可能な人材タイプを約200に分類し、詳細なスキルマップを作成しています。

□客観的なデータ分析を軸にした意思決定  

○タレントパレットを活用したスキル登録により、部門ごとの計画にマッチしている人数を可視化し、現状と将来のギャップ分析に役立てています。クラウドベースの運用により、管理の効率化やデータ活用の高度化を実現しています。

□社員のエンゲージメントとキャリア支援  

○タレントパレットのアンケート機能を用いた社内エンゲージメントサーベイを年に2回実施し、社員のリアルな声に耳を傾けながら、組織改善や効果的な施策につなげています。スキル登録を通じて、自律的なキャリア形成を後押しする取り組みも行っています。

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