人生はワンツーパンチ
いつもの暑くて仕方ない部屋の片隅ではなく、今日は夏休みが始まった世の中の片隅でコーヒーを片手にnoteを書いています。
なぜなら今にも泣きだしそうになりながら、メンタルクリニックの近くの喫茶店に飛び込んだから。
擬音で目が覚める
今日は覚悟をしていたものの、メンタルクリニックで服用する薬が1つ追加になった。
そっか・・・。と思いながら、主治医の先生、服薬の看護師さんからアドバイスをもらい、物事をぼんやりしている頭の中で整理をしながら病院をでて、車に乗り込みスマホを片手にしていると
ドカン!!!
と大きな音がした。
なにごと?
目が覚めるような音がしたので、横をみると、どうやら隣の車のドアが全開になっていて、女性が私の車のボディをみながら口に手を当てている。
どうやらドアを勢いよく開けて私の車に当たったらしい。
・・・車、今年買ったばかりでローン組んだばかりなのにな。
悲しくなって車から降りると、サイドミラーが真逆に曲がっていた以外、ボディに傷はついていなかった。
女性は気が動転してるようで叫ぶように謝っていた。
女性は「大丈夫ですから!傷ついてないから大丈夫ですから!」
・・・・うーん。それは何事もなかったときに私がいう台詞なんじゃないかな…。と色々心の中でよぎる。
他の傷の確認だけしてパニックっている女性に、サイドミラーの確認をして大丈夫ですよと告げると。ピタっとパニックが止まった。正直、この騒ぎはなんだよって思う。泣きたいのはこっちだよって思う。
そう思う半面。この方も何かに苦しんでいるのかもしれないと思うと心の底から責める気持ちになれず、真逆に曲がったサイドミラーを素手で直した。
バキッと音がしたけど、直った。
私の心もこんな風に素手で治ったらいいのにな、と思った。
1歩進んで 2歩下がる
私の症状は重症ではないけれど、前回よりも重くなっていたようで薬が追加になった。
「納得できましたか?」
と心配そうに看護師さんが顔を覗き込んできてくれた。
主治医のドクターも優しい。淡々としているけれど優しい。
だけど薬を追加されて不安がまったくなかったわけじゃない。
その不安を察した看護師さんがその後のアフターケアを行ってくれた。
このクリニックに行きはじめて何か月か経つけれど、はじめて涙ぐんでしまった。
良くなったかな。
良くなれたかな。
そう思うと、人生にはくだり坂が待っている。
メンタルクリニックを出て、車のドタバタが終わると喫茶店に飛び込んで、「茄子とモッツァレラチーズのトマトパスタ」をむしゃむしゃと食べた。
無我夢中でたべた。
食べれるのはきっと健康な証!そう思いながら、ふと周りを見渡すと夏休みでにぎやかな店内。隣の席でカップルが楽しそうにデートの話をしている。急ににぎやかな店内がやけに遠く感じる。
食後の一杯目のコーヒーは飲んでいても悲しさで味が分からない。
パソコンを開いてぼんやりしていると、店内のBGMは懐かしい洋楽が流れていた。
大好きな曲なのに楽しくない。
どんどん、どんどん悲しさが心に積もっていくように感じる。
悲しくてしかたないのに、唐突に頭の中に水前寺清子さんの「365歩のマーチ」が流れる。
…なんでだよ、なんでこの曲なんだよ~!
悲しみに暮れそうな頭の中で音楽が、パパパパパパパパ~ン♪とイントロが流れる。
自分で自分の脳内選曲にクレームをいれたい。もっとおしゃれで、心に寄り添うような静かな曲が良かった。
そう思いながら、懐かしいメロディを思い出しながら歌詞をたどってみる。
脳内BGMとおかわりのコーヒー
私はまだまだ頑張れるのか分からない。
かなしみに暮れそうだけれど、それでもかなしみに埋もれない。
365歩のマーチを流す心の力がまだまだある。
ちょっと昭和だけれど 笑
私のおばあちゃんが大好きだった歌。
きっと空に還った誰かが私に届けて歌ってくれたんだね。
ままならぬ日もワンツー・パンチ。
いい曲だね、ありがとう。
ニ杯目のおかわりのコーヒーを静かに注文してみた。一杯目と同じブレンドコーヒー。
染みるように味が感じられた。
いい香り、おいしい。
良かった、まだやっていけそうだよ。
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