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自分のやりたい「勉強」をシェアすることで生まれる小さな変化

あなたは、目の前の仕事や生活に追われて、本当はやりたいことをいったん脇に置いてしまうことはありませんか?
いつかやろうと思っているうちに、やりたい気持ち自体を忘れてしまうこともあったかもしれません。

そんな方に紹介したいのが、「グリーンズの学校」編集長でもある兼松佳宏(かねまつ・よしひろ)さんの提案する「スタディ・リトリートのリズム」(以下、「スタディ・リトリート」)です。

早朝に勉強する習慣をつくる「スタディ・リトリート」を半年続けてみて

「スタディ・リトリート」は「みんなで暮らしのリズムを整える」をコンセプトに掲げ、決まった時間にオンライン上に集まり、ウェルビーイングな活動の習慣化を行うプラットフォーム Nestoの中で運営されています。

ウェルビーイングとは…身体的・精神的・社会的に良好な状態にあることを意味する概念で、「幸福」と翻訳されることも多い言葉です。
(日本の人事部WEBサイト「HRペディア~人事辞典~」より)

生け花や散歩などのいろいろなリズムがある中で、「スタディ・リトリート」は、月水金の朝5:30から45分間、オンラインで勉強する時間を提供。
勉強したいことがある人はもちろん、早起きしたい人、自分の好奇心と向き合ってみたい人など、それぞれの思いで全国から参加者が集まり一緒に時間を過ごします。

私自身も、今の延長線上で進んでいくことになんとなく限界を感じて、勉強を習慣化したいと思っていたタイミングで、兼松さんに声をかけていただき、この「スタディ・リトリート」のホスト(習慣化のための場をつくる役割の人)の1人をやらせてもらうことになりました。
どんな時間になるだろうとわくわくしながら始めて半年が経ち、想像以上にすてきな時間になっているので、少し振り返ってまとめてみたいと思います。

「勉強」とは内に秘めた情熱に火を灯すこと

「スタディ・リトリート」を始めた兼松さんは、自らも「勉強家」という肩書きを名乗ってきた方です。

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兼松さんは、「study」の語源は情熱であり、「勉強」とは内に秘めた情熱に火を灯すことだと言います。そして、誰かとつながるために、未来に布石を置くことでもあると。
そんな勉強の習慣をつくるには、ひとりで勉強する時間と同じくらい、みんなで気づきをシェアする時間が大事なのだそう。

「スタディ・リトリート」では、まず自分の状態に意識を向ける軽い瞑想のような時間をとってから、30分間ひとりで勉強します。参加者同士はオンラインでつながってはいるものの、カメラもマイクもオフ。

この30分の過ごし方はさまざまです。本を読んだり、動画を見たりする人もいれば、文章を書いたり、プレゼンテーションをつくったりする人もいます。白紙のノートに向かって考えごとをしたり、勉強する空間を整えたりするときもあれば、絵を描いたり、説明書を読みながらカメラの設定をしたりする人がいるときもあります。

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一人の勉強家として、みんなと過ごす時間の心地よさ

思い思いに時間を過ごしたあとは、自分の気づきを整理する時間をはさんで、その気づきを最初はペアで、次にみんなでシェアするという流れで過ごしています。

参加している方からは「1日の最初に、本当にやりたかったことができる。それだけでその日は良い日になる」という声も。

自分の勉強していることを面白がって問いかけてくれる人がいる。まだ、みんながまどろむ早朝の時間だからこそ、誰かの気づきと自分の興味がシンクロする。
自分にとっては何気ない気づきでも、周りから思わぬ反応が返ってきて、自分の情熱の輪郭が少しずつはっきりしてくる。

そうして自分が何に興味・関心があるかに敏感になることで、日常の中で目や耳に入るもの・ことも変わってきます。
実際、この時間に身を置くことで、昔やりたかったテーマを思い出す人も出てきました。

私もこの半年、ホストでありながら一人の勉強家として、この時間を過ごしてきました。最近関心があるウェルビーイングや文化、心理学に関する本を読んだり、もやもやすることがあるときにはそれをノートに書きだしてみたり、そのときどきの自分の小さな情熱の赴くままに。これがなんとも心地よいのです。

薄く浅くでも、狭く広くでもなく、自分の関心と誰かの関心がつながって、学びがV字に深まる感覚。一人では続けにくいマニアックなテーマの勉強も、シェアの時間に面白がってくれる人がいたり、関連する本やポッドキャストを紹介してくれる人がいたりすることで、勉強を続ける力にもなりました。

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誰もが持っている内なる情熱を育む時間が、癒しになる

教育を仕事にしてきたこともあり、これまで自分の中で勉強というと、「こういう力を身につけるために、これを学ぶ(教える)」というような目的や目標を持ったものというイメージがありました。この半年でそんな勉強のイメージも変わりつつあります。

仕事には直結しないし、どこへ向かうかまだ分からない、でも本当はやりたかった自分の気持ちを、自分自身が大切にすること。そして、その小さな情熱を受け入れてくれる人がいて、育てていける場があること。

これらが癒しになり、これまでとは少し違う一歩を踏み出す後押しになっていくのです。私も勉強してきたテーマからつながる次の一歩が少し見えてきています。こうした一歩ずつの積み重ねが、今の延長線上ではない未来をつくっていく予感もあります(詳しくはまたおいおい…)。

こんな自分の経験からも、忙しい大人にこそ、仕事のため、成長のためだけではない「勉強」の習慣が必要だと感じています。

家族が起きてくる前、仕事の予定にも邪魔されずに勉強がはかどる、早朝のゴールデンタイム。
やるべきことだらけの日々の中でも、やりたいことがちょっと先に進んだ気がして、ホッとする。
そうして心に余白が生まれるからこそ、周りの人にちょっと優しくなれたり、目の前の出来事を楽しんだりする余裕ができる。

みなさんも、自分が本当はやりたかったことをちょっとだけ前に進めてみる「勉強」の時間をとってみませんか?
まずは、大切な誰かと一緒に。

そして、もしよかったら「スタディ・リトリートのリズム」ものぞきにきてください。兼松さんや私をはじめ、勉強と勉強する人を愛する仲間が待っています。

「スタディ・リトリートのリズム」への入口はこちらから。
◆WEBサイト
スタディ・リトリートのリズム | Nesto(ネスト)
◆リズムの流れ 紹介note
自分の情熱に気づく勉強の習慣を。|スタディ・リトリートのリズムの流れ|Nesto | ネスト|note
写真は上記Nesto WEBサイト、noteより引用。撮影は本永創太さん。

※この文章は、グリーンズの作文の教室の宿題として、講師の皆さん、受講生の皆さんに校正してもらって書き上げたものです。一人では書けなかった文章。皆さんのフィードバックに感謝です。このプロセス自体もとてもおもしろかったので、どこかでまたまとめたいと思います。

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