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新型コロナワクチン接種のお知らせが突然届きました。

滞在先のホテルから突然、新型コロナワクチン接種(以下、ワクチン接種)のお知らせが届きました。
現在インド政府は45歳以上を対象にワクチン接種を実施しており、30代の私は当分先の話と思っていた矢先のお知らせでした。

いざ、目の前にワクチン接種の機会が現れると、打つべきか、打たないべきか相当悩みました。
ワクチン接種の知らせを受け取ってから、決断に至るまでの過程をここに記します。

あくまで2021年4月3日現在、私がワクチン接種をするか否かを判断するために集めた情報と個人的見解です。

1.ワクチン接種の知らせ

4月2日の夕方、突然滞在先のホテルから、ワクチン接種の知らせが届きました。
内容の要点は以下の通りです。

①滞在者に対し、ワクチン接種を無償提供
To offer convenient access to the vaccine, we have partnered with the Corporation of Chennai to provide on-site COVID19 vaccination for residents free of charge.
②使用するワクチンはアストラゼネカのコビシールド
Covishield, Serum Institute of India's version of AZD1222, the vaccine developed by AstraZeneca in collaboration with the University of Oxford will be the vaccine that will be administered.
③対象は30歳以上で、アレルギーを持たず、過去14日以内に如何なるワクチンも接種していない人
Who is eligible to get vaccinated:
- Who are aged 30 and above.
- Do not suffer from any food-related or non-food related allergies.
- Has not had any other vaccinations in the past 14 days.
④ワクチン接種は明日(4月3日)10時30分以降実施
This Voluntary Vaccination Drive has been organized on 3rd April 2021 from 10.30AM onwards.

これまで私は日本政府、インド政府ともにワクチン接種の対象ではなく、私自身ワクチン接種するか否かについて深く考えたことがありませんでした。

そこに突然、ワクチン接種の機会が訪れました。しかも明日です。

まずは勤務先の方針を確認しましたが、ワクチン接種は自己判断とのことでした。どうやら自分で判断するしかないようです。

2.インド政府のワクチン接種方針

日本においても現在医療従事者など優先接種対象者に対しワクチン接種を行っているようですが、在外邦人が将来的に日本でのワクチン接種の対象となるかは不透明です。

よって、まずはインド政府のワクチン接種方針を確認しました。

2021年1月16日に医療従事者にワクチン接種を開始し、3月1日には60歳以上に対象を拡大、さらに4月1日には45歳以上へのワクチン接種を開始しています。

インド政府はインド在住の外国人を明確に除外してはおらず、アダールカード(日本でいうマイナンバーカード)、運転免許証、納税者カード、パスポートといった個人証明書を提示すれば、現状は外国人も接種できるようです。
実際、私の職場の同僚である60歳以上の日本人男性もワクチンを接種していました。

3.アストラゼネカ製ワクチン

今回使用するワクチン、アストラゼネカ製ワクチンについても調べました。

3月24日にアストラゼネカが発表したアメリカでの臨床試験データによれば、有効率は76%とのことです。

一方で、イギリスのファイナンシャル・タイムズ(FT)は4月2日に、イギリスでアストラゼネカ製ワクチンを接種して血栓による副作用で合わせて7人が死亡したと、報じていました。

イギリスだけでなく、欧州各国でも血栓による死亡者が出ているとのことで、以下のように報じられています。

・ ノルウェー:アストラゼネカ製ワクチン接種者12万人のうち副作用が6件、このうち4人が死亡
・ドイツ:アストラゼネカ製ワクチン接種者270万人のうち副作用が31件、このうち9人が死亡

しかし、イギリス保健当局はワクチン接種と血栓発生の因果関係が確認されていないとし、ワクチン接種を勧告しています。
イギリス保健当局は「もし因果関係が確認されても血栓の発生は極めて稀であるため、接種を勧める」と付け加え、血栓発生は100万人当たり5~15件と明らかにしていました。

血栓発生の報告が相次ぐと、オランダ、アイルランド、デンマーク、ノルウェー、ブルガリアなど12ヵ国は先月中旬、ワクチン接種を一時中断していました。(https://www.wowkorea.jp/news/korea/2021/0404/10294160.html

また、ドイツ政府は3月30日、アストラゼネカ製ワクチンについて、まれに血栓が生じる恐れがあるため、60歳未満への投与を制限すると発表しています。

ドイツの医薬品当局の調べでは、270万人にアストラゼネカ製ワクチンを投与したところ、31人に血栓が生じ、その大半が、若年から中年にかけての女性だったとのことです。(https://www.bbc.com/japanese/56585844

4.私が下した結論

以下2点を主な理由に、今回のホテルでのワクチン接種は見送りました。

①インド政府としてはワクチン接種の対象を45歳以上と定めており、30代の私は対象ではない。
②ワクチン接種と血栓発生の因果関係は認められないものの、女性若年層を中心に稀に血栓発生のケースがある。

今後、以下2点をいずれも満たす場合、インドでワクチンを接種しようというのが、現時点で私が至った結論です。

①インド政府として30代の一般男性をワクチン接種の対象と定める。
②ワクチン接種をしていないことで生活必需品の買い出し、州をまたぐ移動、国をまたぐ移動などの行動に支障が出る。

早急にワクチン接種をするか否か判断しなければならない状況を経験し、客観的な事実に基づいて冷静に判断できるよう準備しておくの大切さを痛感しました。

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