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山中千尋ニューヨーク・トリオ・ツアー2023

今回のライブは、現在ニューヨークで活躍中のプレーヤー、ジョン・デイヴィスととヨシ・ワキの2人を迎えたトリオということで期待して観に行きました。正直なところ想像以上の演奏で会場も大いに盛り上がりました。

山中千尋 (Piano)
ヨシ・ワキ (Bass)
ジョン・デイヴィス (Drums)

ベースのヨシ・ワキについては私はよく知らなかったのですが、演奏を聴いて驚きました。最初の1~2小節を聴いただけでただ者ではないことがすぐに分かりました。一曲目の「イパネマの娘」演奏が始まってすぐに滑らかでの流れるようなベースラインに引き付けられました。音はしっかり響いているのですが、角がなく、静かな躍動感のような物を感じました。音を鳴らしているというよりも、音楽が自然に流れ出てくるような感じと言ったら良いのでしょうか。。

ジョン・デイヴィスのドラムも非常に紳士的で、常にピアノをサポートすることに集中していると感じました。彼のドラムはCDや動画で何度も観ているので結構記憶に残っているのですが、生の演奏から得られるものもは少し違っていました。滑らかで優しいドラミンングなのですが、音はシャープで力強さも感じられ、本当に優しくドラムを撫でているかのような演奏なのですが、音はズバッとリズムのツボに刺さってきました。

山中千尋はいつも通りに、アクセル全開でchihiroWorldを駆け抜けていったのですが、それが出来るのもニューヨークから来た二人のプレーヤーの強力なサポートがあったからだと思います。ヨシ、ジョンの二人のプレーヤーは、持てる力を自分の表現に使うのではなく、常に山中千尋の演奏にスポットライトが当たるように細心の注意を払っていました。一流の演奏家が持っているプロ意識の高さと、淀みのない音楽表現力に圧倒されました。

ライブはいつも以上に盛り上がり、お客さんもこのトリオの熱にただならぬ物を感じていたともいます。
勢いで、アンコールは3曲もやっちゃいました…。


ヨシ・ワキ (Bass)
ジョン・デイヴィス (Drums)