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【2/1でクラファン終了】毎日投稿⑦ 知ってください「産後うつ」体験談

体験談⑥ 2度目の隔離病棟への入院
体験談⑤ 「お母さんの方が大変なんよ」と言った長女
体験談④ お願いだから まだ入院していて
体験談③ ついに隔離病棟へ入院 その決め手は
体験談② あの日出来ることは「110番」しかなかった
体験談① 薬を飲まずにこっそり捨てていた
体験談⓪ 思い出が消えた日

1歳 & 6歳のパパ「おきなか」です!本記事には「産後うつ」に関する個人の体験が含まれます。ご気分に合わない方、どうぞご無理のない範囲で読んで下さい。

少しだけ宣伝させてください。

2/1(火)まで 人生初 全身全霊をかけてクラウドファンディングを実施中
また支援いただいたみなさま、心よりお礼申し上げます。

当たり前が消えた日


ちょうど一年前の今頃、妻は「産後うつ」で隔離病棟に入院中。当時0歳の次女と5歳の長女は施設保護、娘たちと会うことも、電話で話すことすらできない。そんな中で、私たちは手紙と写真のやり取りで、お互いを励まし合いました。離れていても、私たち家族を支えてくれたもの、その一つが「日常の家族写真」でした。

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クラウドファンディングでは「日常の思い出写真を埋もれさせないアプリ」を開発し、紹介させて頂いていて、同じ経験をされた方の力になりたい、という思いで、経験談をお伝えしたいとおもいます。

私は何を頑張ったらいいの?


前回の記事の通り、妻が一日でも子どもたちに会うためは、入院先の先生の「もう大丈夫」のお墨付きが必要でした。病気を治さないと子どもたちに会えない、自分も辛いし、子どもたちにさみしい思いをさえているということも、本人は辛くてたまらなかったと思います。子どもは施設は出たとはいえ、お父さんもお母さんにも会えず、私の実家に預けられているのです。その時点で妻は、もう何か月も子どもの声すら聞いていませんでした。もちろん子どもたちも同じく、お母さんに触れることも、名前を読んでもらうことすらできなかったのです。

そこから妻と私の闘病生活が始まりました。隔離病棟なので、面会はガラス越しにしかできません。週に1回、着替えや暇をつぶせるものを持っていき、ほんの少しの時間だけ、電話で話すことが出来る程度でした。もちろんスマホも禁止。それ以外にもあらゆるものが禁止でした。細かいところだと、ガラス製のマニキュアの便もダメ、紐が入ったスウェットも、スニーカーも紐があるからという理由で返却されました。その理由も、何となく想像できて、妻が今どういう病状と診断されているかが、考えると切なかったです。

特に私が困ったのが、家内からの

私は何を頑張ったらいいの? どうすれば出られるの?

という悲痛な叫びにも似た質問でした。よくこういった状況の時に「頑張れっていってはいけない 頑張らなくていいよって伝えよう」という常套句があると思います。私達にはまったく意味のないものでした。妻は1日でも早く1秒でも早く娘に会いたいのです。そのためだったら何でもする。どんな努力でもする。という気概で毎日を過ごしているのです。そんな状況の人に「頑張らないでいいよ」といっても「じゃあどうしろっていうんだ!」という気持ちになるのは当然です。何か妻が「頑張れるもの」を作ってあげないといけない。それはものすごく難しい問いでした。実際に妻に必要なのは「頑張り」ではなく「休養と治療」です。でも「頑張り」を与えるにはどうすればよいのか。誰に聞いても「とにかくゆっくり休むこと」というアドバイスしかもらえません。それでは妻は納得しないのです。

何度も先生や役場の方に相談しました。自分なりにも煙が出るほど考えました。そして出た結論は

自分が病気だということを自覚できるように頑張って
調子が悪い日 と 調子がいい日 を自分で見分けられるよう努力しよう

です。「私は正常だ」の思い込みから脱却し、自分は今病気にかかている、でもよくなってきている。調子の良い日と、悪い日があり、それは自分で何となくわかる。それを感じ取れるように、自分に目を向けることを頑張ろう。と言い続けました。実際に入院から通院に切り替わる条件が、まさにこれでした。だから「正常なのになぜ!」と思っているうちはダメ。よく自分の心の声を聞こうとしてみよう。できなくてもいい、昨日より調子が良いか、それとも悪いかくらいは、何となく考えよう。そしてそれを私や、先生に教えてほしい。「どこも悪くないのに!!」と強く思う日もあるだろうが、それは「調子の悪い日」だと考えよう。逆に「早くよくなりたいな~」と思う日は「調子のよい日」そんな日を少しずつ増やせるように頑張ろう。と浮き沈みする妻に対して、頑張ってほしいことを表現し続けました。

同時に投薬・カウンセラーの方の面談も、ものすごく丁寧にやってくださりました。電話越しに、家内の調子が良い日が多くなってきていることがすごく感じ取れました。妻は本当によく頑張ったと思います。それ以上言いようがないです。何も悪いことはしていないのです。でもそうなってしまって、いろんなものや時間を失って、絶望していたはずです。でも頑張りました。こどもや私の写真をしょっちゅう欲しがりましたが、こどもに宛てた手紙にはいつも、泣き言など一切かかず「もうすぐ会えるから、大丈夫だから」と娘たちのことを案じた文章が、びっしりと書き連ねてありました。本当に強い人だと思います。そしていよいよ、通院に切り替わる日が近づいてきました。

2/1まで 毎日体験談を書きます

同じ悩みを抱えているママ、パパ、その家族のために、少しでも役に立てたらと思うので、次回以降もnoteで「産後うつ」に関するエピソードを紹介させてください。

「日常の思い出が消えない未来」を目指す


今私たちは、失った時間を取り戻すように、沢山の写真を撮っていますが、撮ったきり中々整理できていません。消えてしまいそうな日常の写真を救いたい。日常の思い出が消えない未来にしたい。そんな思いで、プログラミング未経験者でしたが、「LINEアプリ"のこるん"」の開発を、歯を食いしばりながら進めています。

このアプリや活動を通して、産後うつに悩む人の何らかの力になりたい。もちろん共感してくださる方から、応援してもらえたら嬉しい。
そんな思いで、人生初のクラウドファンディングにも挑戦しています。

よろしければページの拡散 もしくはご支援いただけるととても嬉しいです

クラウドファンディングは2月1日で一旦終了しますが、自分の経験をもとに、産後うつで悩むママ、救いの手が差し伸べられないパパ(私もそうでした)の、力になることが、人生における使命だと思っています。

今後もnoteで記事を書き続けますし、どんな些細なことでも、ぜひメッセージを下さい。必ずお返事します。noteでも、TwitterでのDMやFacebookでももちろん結構です。

同じ病気で悩む人が少しでも減り、家族みんなの思い出が世の中に溢れますように。これからも活動を続けていきます。
長文読んでいただき、本当にありがとうございました!
また明日の記事でお会いできたら嬉しいです!

次回の記事はこちら


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