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起業背景と起業直後の逆境(起業後3ヶ月は「新卒給料以下の売上」)

私自身の起業背景。そして会社員を辞めて起業後に「新卒給料以下の売上が3ヶ月」続いた際に、乗り越えるために何を実践したのかについてまとめてみました。


――起業に至った経緯

もともと学生時代の時から起業したいという思いがありました。一方ですぐに通用するほど甘くない世界だとも考えていたので、一度社会に揉まれてから起業しようとの想いがありました。就職活動の際には、色々な業界と接することができる金融業界や、総合商社などに絞ったなかで「こんな社会人になりたい」と思える方が多かった東京海上日動火災保険に入社しました。最初の3年間は福岡で中堅中小企業向けの営業を経験した後、本社の東京へ転勤となり大企業向けの営業を経験しました。

東京に転勤になって2年目ごろから、起業に向けて副業を始めました。副業は営業支援業を中心に、色々なものに挑戦しました。平日の仕事終わり19-23時と土日の時間を副業へ充てていました。副業を始めてから1年半ほどで、最低限の生活水準を保てるくらいは利益を上げることができるようになってきたので、会社をやめて独立しました。

また、独立を決めた出来事もありました。会社員時代、尊敬する先輩に恵まれて良い環境で働いていたのですが、ある時同じ部署の中で売上トップの先輩が転勤することがありました。その先輩は部署内の売上の大部分を占めていて「この人が抜けたらこの部署はどうなるんだろう」とみんな不安がっていたことを記憶しています。

結果的に、その先輩が抜けても会社は何事もなく回っていました。そこで大企業は個人の技量ではなく、仕組みや組織で成り立っているということを痛感しました。勿論それが大企業の良いところではありますが「会社の看板ではなく、自分の看板で勝負してみたい」という思いが強くなり、独立に至っています。


――起業直後の逆境

自信家な性格なこともあり「いけるだろう」と思って起業しましたが、最初の3ヶ月間は「新卒給料以下の売上」しか上げられないという厳しい現実に直面しました。この頃の私は自分に変なプライドを持っていました。
その理由としては、
✔︎会社員辞める前に1年半ほど副業していたので、いけると高を括っていた。
✔︎会社員時代の経験や人脈を使えば何とかなるだろうと、高を括っていた。
✔︎元々根拠のない自信を持っているタイプであった。

しかし実際に直面して思ったことは、会社員を辞めた途端、会社の看板など一切通用しないこと。何にでも挑戦できる環境ではあるが、全ては自己責任であることです。
元々、両親や同僚や友人からは会社員を辞めることを反対をされていたので、本当に自分の選択は正しかったのか、自問自答しながら悶々とする日々を過ごしていました。


――逆境を乗り越えた経験

そのような状況の中で、逆境を乗り越えられた要因としては2つあります。
◆①量が質に転化する
3ヶ月が経ったある時、私は自分の変なプライドを捨てる決断をしました。それまでは変に高を括っていて、他責にしてしまい行動量が圧倒的に足りていませんでした。
プライドを捨てる代わりに愚直に商談数を増やすことに専念することにしました。できることは全て取り組みました。白地のテレアポから始まって、メール営業、フォーム営業、広告、セミナーの開催、共催セミナーの実施、交流会への参加、ビジネスSNSの活用、、、。

今でも明確に覚えているのですが、最終的に「3ヶ月間で357件」の商談を行いました。
その間に個別の提案書作成や受注した契約の役務提供も全て一人で実施していたので、今考えるとこの圧倒的な量でのアプローチが、私がこの時期をブレイクスルーできた一つの要因だと思います。

◆②成功事例をモデリング
この時期、営業コンサル業を中心に展開していたため、成果を出されている営業コンサル業の方のノウハウを愚直に学びにいきました。
また、その経験を自分に活かすだけでなくお客様に還元できないかと考えて、営業コンサル業の方のクライアント様で成果の出ている企業の事例をまとめていきました。
最終的に、100事例をパワポでまとめました。この取り組みがきっかけで、お客様に伴走するための営業コンサル方法のノウハウが溜まっていき、かつその内容をフックに新規顧客獲得にも繋がる好循環へと繋がりました。

この経験は私にとって大きな教訓となりました。
「新卒給料以下の売上」の状況を打破するために取り組んだ、①と②を通じて感じることは、
圧倒的な量が最重要であることは大前提として、「量が質に転化する」の正体は、単なる「行動量」ではなく「稽古量」だということです。
「稽古」という言葉は言い換えるならば、既に確立されている正しいやり方を学ぶことだと思います。
量を圧倒的にこなしながらも正しいやり方を学び続ける、この2つが揃った先にブレイクスルーがあるのだと実感しました。

また、①の部分で取り組んでいたことの一つが、現在の弊社サービスの一つである『Sales With』きっかけとなっており、何が何に最終的に繋がっていくのか、何事も愚直に取り組んでみないと分からないなと実感しました。

今後もプライドや固定観念にとらわれず、量を圧倒的にこなしながら正しいやり方を学び続けることを大切にして、新たな可能性を開き続けていきたいなと思います🔥


――起業を志す方へのメッセージ

実際に起業してみると、実態は毎日が泥臭いことだらけです。リンカーン大統領の言葉に「意志あるところに道は開ける」というものがありますが、私はこの言葉にプラスして、「愚直に行動し続けること」が必要だと思っています。意志があれば開けるほど甘くありません。ですので、私は意志があり、なおかつ"愚直にやり続けること"で道は開けると考えています。

何かを始める上で「これを実現したい」、「こんな世の中を作りたい」といった意志は重要です。しかし、それだけでは壁に直面した際に、継続することを諦めてしまう可能性があります。つまり、「意志」と「継続」が重要です。いきなり大きなビジョンをイメージするのは難しいと思うので、まずは小さくても良いので今ある選択肢の中で強い意志を持つことが大事です。人に語れるような意志を持つことはとても素敵なことです。一方で、意志に加えて行動し続けることが必要となってきます。

「意志あるところに、"愚直にやり続ける"ことで道は開ける」この言葉を大切にぜひ挑戦していただければと思います。

株式会社Repro Accompany 代表取締役
株式会社スポンサーズブースト 代表取締役
西里 将志

九州大学芸術工学部卒業後、東京海上日動火災保険(株)に入社。福岡で3年中堅地場企業の新規開拓営業に従事。その後本店コマーシャル部門で2年半三菱 UFJグループを担当。
現在は「社会性と経済性の両立」という事業理念のもと会社2社を経営。(株)Repro Accompanyでは、『Sales Inclusion:インサイドセールス×障がい者雇用』、(株)スポンサーズブーストでは『Sponsor Boost:企業が大学部活に小口スポンサー出資できるプラットフォーム』に注力中。
福岡出身で趣味はサウナ、利き酒、猫、カラオケ(歌いたがりの音痴)、スポーツ全般(小中高:野球部、大学:体育会ラクロス部、社会人:ゴルフ・ジム・トライアスロン)。第二回営業天下一武道会優勝。

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