見出し画像

「それ、どんな話?」

言ってもらいたいけどなかなか言ってもらえない言葉です(笑)
「実は小説を書いてまして…」というカムアウトをした際、友人や知人のリアクションと私のテンションは以下の通りです。

・へー、すごいね(次の話題へ移行)→(´・ω・`)
・芥川賞とか送ってるの?→(・∀・)
・ジャンルは何系? どんな話?→(*´∀`)
・えー! 読ませてー!→(*≧∀≦*)

「物語がないと生きていけない! 執筆こそが人生の中心!」くらいに思っている私からすると、このカムアウトは婚活・就活並みに「人生の一大イベントカテゴリ」に当たる話題なので、どんな反応をされるのか、けっこうドキドキものです。

しかし聞いている側からしてみると、これはあくまでも「朝、ジョギングを始めてさあ」「最近料理に目覚めたんだよね」というレベルの「趣味・娯楽カテゴリ」の話題に過ぎません(実際、実益はないわけですし…)。何かの賞を取ったり、職業作家だというなら話はまた別なのでしょうが、いとうは今のところしがないアマチュア。塩対応が一般的なので、温度差が生じるわけです(笑)。

まだまだ人を惹きつける、感動してもらえるお話は書けていない。
熱量をなかなか作品に昇華できない自分がもどかしかったりもします。

「ガーデニングやってるんだよねー」「乗馬面白いよー」というお話の方が、よほど話題性があって面白い(趣味として聞くなら、わたしもそっちのほうが興味あります・笑)。
日本語を扱えさえすれば、そして紙とペンさえ(あるいはディスプレイとキーボードさえ)あれば、特殊な技術や知識、道具がなくてもできるのが小説執筆。質素な、むしろ赤貧のイメージすら、そこには漂っています。単なる趣味としてもセレブな地位を勝ち得ないのはやむなしかもしれません。

だけど、小説ってすごいんです。
もちろんヴァーチャル<リアルなのは大前提ではあるのですが、敢えて言いたい。
小説ほどなんでもできるものはないんだよ! って。
乗馬で宇宙までは行かれないけど、小説でなら行ける。
ガーデニングは庭しか作れないけど、小説なら森だって作れる。

その面白さに取りつかれた人間がきっと小説家なんだろうなと思いながら、その末席を汚すべく、いとうは今日もパソコンを開くのです…🐣

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?