「いつかやろう」を「明日やろう」に変える方法(22)

前回、「時間管理のマトリックス」を使って、片付けの優先順位が下がりがちな理由をお話ししました。今回は、根本的に第2象限にある片付けを、第1象限に移す方法をお教えします。

図表.pptx (6)

片付けの優先度をあげるにはコツがあります。

①締め切り日をあらかじめ決めることと
②自分自身が破らないよう環境を整えること
③小さいご褒美を用意し、片付け自体を楽しくすること

まず、①締め切り日を決めましょう。モノへの愛が強い方が気をつけるべきポイントとしては、「3時間を1セット・1日1セット上限」とすることです。こうすることで、集中力が切れて捨てすぎてしまうことを防げます。

また、片付けは初日の集中が非常に大事です。まずは初日3時間分、スケジュールを確保しましょう。予定の押さえ方としては、「午後にやる」などざっくりではなく、14:00〜17:00など具体的な時刻を決めます。

次に、次回以降4回分の予定を組みましょう。週1〜2回のペースで、1ヶ月を目安に予定を入れます。1人暮らしの家全体を片付け終わるには、だいたい20〜30時間を要します。ただ、3ヶ月先の予定まで入れてしまうと気が滅入るので、まずは4セット試した上で、その後の予定を入れていきます。

予定が決まったら、「②予定を破らないような工夫」を考えます。様々な工夫がありますので、自分に合うものを試してみましょう。

○3時間作業に集中できるよう、外出の予定を入れる際は、前後30分余裕をみておきましょう。 例えば、「ランチ会・美容院・買い物・夕食の準備・家族でドラマを見る」という予定の1日に、無理に片付け3時間をねじ込むと、一寸の休む隙もありません。自分のキャパシティを考えて、忙しくてげんなりするようなスケジュールを組まないようにしましょう。

○確保した時間帯に、他の予定が入らないように事前に調整しましょう。家族で共有しているカレンダーがある方は、大きく「お片づけ」と書き込みます。

○強制力を持たせるために、家に人を呼ぶスケジュールを決めましょう。お友達を招くのも王道のやり方ですが、私自身がよくやるのが、同じ時間帯に掃除代行をお願いすることです。水回り(風呂・トイレ)・キッチンのレンジフードなど、片付けに関係のない場所の清掃をやってもらい、並行する形で自分も片付けを進めます。家事代行のスタッフさんはいつも定刻に家に来てくれるので、緊張感が保たれ、さぼる選択肢を消してくれます。

○「休日は外に出たい!」という気持ちが強い方は、宅急便の配達・集荷の時間を、片付け予定日にセットしてしまうのが良いでしょう。これで強制的に外出できなくなります。集荷を待ちながら片付けできて、時間を効率的に使うことができます。

○SNSが好きな方は、「今から片付ける」と宣言し、片付け後の写真をアップロードするのも励みになります。親御さんやお友達など、親しい方にbefore/afterの写真をLINEで送ることもオススメです。

○小さいお子さんがいる方は、3時間、子供を預かってもらう方法を考えましょう。

画像2

③ご褒美」も、片付けるモチベーションを高めるために重要です。心が折れないよう、少しでも気分をハッピーにしてくれる準備を事前に行なっておくと、当日の最初の一歩を気持ちよく踏み出せます。

・流す音楽のプレイリスト
・好きな食べ物の出前をとる(→片付け終了後に届くように設定)
・好きな飲み物を買う
・アロマオイル・フレグランス
・ご褒美スイーツ
・掃除代行サービス(片付け終了後、水周りもピカピカになっている)
・料理つくりおき代行サービス(→3時間で、10品のおかずを作ってくれます)
・片付け後、必ず褒めてくれそうな人(家族や友人など)

最後の「褒めてくれる人」の存在は、実はとても重要です。片付けが終わった後、驚き喜んでくれる人がいると、次回以降のモチベーションになります。同居家族である必要はありません。例えば片付けをこれから頑張ろうとしている友人とLINEグループを作り、お互いに進捗を写真を撮って見せ合う、なども良い方法です。

このように、工夫しながら、片付けの優先度を上げられるよう、頑張ってみましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?