積み上げてきたもの

せっかく、何ヶ月も何年もかけて、ようやく元の生活に戻れそう、というところに差し掛かってきた。

今こそ、無理だけはしちゃダメだ。

一瞬で、再びどん底に突き落とされる。

だから、無理はしちゃダメだ……

必死に自制しようとする自分の心の片隅で「やりたいこともできず、関わりたい人とも関われない日々なんて、生きてるって呼べるか？」という思いも浮かぶ。

綱引き？

いや、精神の内戦のような葛藤というべきか？

少しでも躊躇するのであれば、その行動は取ってはいけない。

それは、「無理」だという体と本能からのシグナルなのだから……

でも……

正確無比な下調べ、細部まで考え尽くされた緻密な計画、予防線、そして万が一計画通りに進まなかった時の対策……

いや、無理だ。

万が一が、おそらくは最悪の事態以外有り得ない。

ほどほどに長い付き合いの人間でも、今よりずっと体調が良かった年末でも、おそらくは「無理」になってしまった。

今、正直半日座ってるのも限界を超えるよね？

１時間、２時間……

でも……

先ずは、下調べをしないとだろう。

もう少し調べよう。

何が優先だ？

自分の中で、その答えを出さないと。

そして、自分の行動……

楽しみなことを……

この大切な時期に、自分から未来を潰しに行くような行動など……

でもさ、あの時再発して以来、こうやって我慢ばっかりしてきたよね？

たしかに、色々できてるっちゃできてるんだけど……

普通の人の一日分の何かを長期間かけて、やっと掴んで……

で、ちょっと欲が出て……

流石に年単位我慢し続けたら、我慢の限界が来て、

ほんのちょっとだけ、ほんのちょっと普通っぽいこと一瞬しただけで、

また何年も「普通」がお預けを喰らう。

もう、無理だよ。

少しくらい良いじゃん。

神様も酷だよね。

それでも、今この瞬間は、選択権は私にある。

どうせ続かない一瞬の「普通」のために、ほどほどに楽しい日々を棒に振るか……？

ほどほどに楽しい日々のために、昔からの価値観を曲げるか。

そして、命懸けで「一瞬の普通」を演じようとしたところで、その途中で最悪の形で「束の間の普通擬き」もその先の日々も、少しでも楽しい時間も、何もかもが吹っ飛ぶかもしれない。

そして、「普通」を装う意味も消し飛ぶ。

最悪の事態の想定が甘い気もする。

普段から「大丈夫、大丈夫、いける、いける」と思う自分ですら、限りなく100％無理に近い想定をしているのだとしたら、それは自分の体調を過大評価したとしても厳しいという判断なのかもしれない。

とりあえず、今できることをして、「無理そう」を大丈夫に変えられる計画が練れるか試してみるか……

あーあ……

けど、ここまで書いて、自分の中で結論は出ていると思う……

残念だなぁ