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世界的名著『7つの習慣』について語ってみた

皆さん、こんにちは。神村です。

前回は私自身の直近の様々な場面を通じて得た学びや気づきを紹介してきました。
今回は世界中でベストセラーとなっている『7つの習慣』(スティーブン・R・コヴィー著)をテーマに取り上げます。「Morning Pitch for Interns」でも推薦図書として取り上げたのですが、学生たちからは「分厚過ぎて読めない」、「なかなか前に進まない」、「読書が苦痛になりそう」等の意見が目立ちました(読んだ経験のある方は共感するかもしれません…笑)。まだ読んだ経験がない方には是非チャレンジして欲しいとの願いを込めて、いくつかの習慣をピックアップしていきます。
(本稿は「Off the pitch talk 」第98~100回の放送内容のまとめです。今回はインタビュー&文責:神田さんでお届けします)神田さんでお届けします)

↓↓音声で聞けるstand.fmはこちらから↓↓

#98 : https://stand.fm/episodes/60b4be7655ceb5ac7ca48ca3
#99 : https://stand.fm/episodes/60b753a955ceb5bd48a4bc59
#100 : https://stand.fm/episodes/60b9f836ad06489b76078c2f

『7つの習慣とは』

(神村):今回は、『7つの習慣』の中身について深堀りしていきたいと
     思うんだよね。

(神田):実は、今ちょうど僕も『7つの習慣』を読み返していたところ
     だったので、収録前にテーマをお聞きした時はビックリしまし
     た!笑

(神村):そうなの!?ネタで言っているんじゃなくて?

(神田):ネタではなく、本当に偶然です。タイミングがピッタリ過ぎた
     ので驚きを隠せませんでした。笑

(神村):そうなんだ。神田君は今どうして読み返しているの?

(神田):最近、会社の副社長と読書について話した際、「読書は、多読
     (色んな本を読み漁る)よりも、自分にとって心の底から響く
     本が数冊あれば、それを何度も読み返して内容を落とし込む方
     が大切かもね」というアドバイスを頂き、確かにそうだなと
     思ったからです。そこで、『7つの習慣』を読み返すきっかけ
     が生まれました。

(神村):なるほどね。そもそも、読者の方の中にも『7つの習慣』を読
     んだことない方もいるでしょうから、概要から触れていきたい
     と思います。日本での初版は1996年で、僕が本書を買った当時
     (1999年)、既に40刷でした。「30カ国語に翻訳され、累計
     1,200万部発行」と書いているので、今は更に多いと思います。

(神田):そうですね。その意味でも、まだ読んだことの無い方は、ぜひ本
     稿をきっかけに読んでいただけたらと思います。

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(神村):ところで、神田君が『7つの習慣』を最初に読んだのはいつ頃?
     そもそも読んだきっかけは?会社の研修か何かで紹介されたの?

(神田):買ったのは社会人1年目の後半、年末頃でした。実は当時の勤務
     先(東京・丸の内)の近くに大きな書店があるのですが、そこで
     偶然目に留まったのがきっかけです。

(神村):そうだったんだ。実は某インターネット系の大企業でも、『7つ
     の習慣』は新入社員の必読書リストに入っているそうです。神田
     君も実際に読んでいるし、これだけ世代を超えて今でも多くの人
     に読まれているだけあって、何かビジネスの範疇を超えた本質が
     あるような気がします。

「第3の習慣」:最優先事項を優先する

(神田):神村さんは、7つの習慣の中でどの習慣が一番印象深いですか?

(神村):僕は、第3の習慣が一番かな。

(神田):最優先事項を優先する、ですね。

(神村):仕事に限った話じゃないけど重要性と緊急性の話でよく出てきま
     すよね。過去の放送でも話しましたが、緊急ではないけど重要な
     ことにどれだけリソースを割けるかが、幸せかどうか、成功する
     かどうかのカギを握ると思うんです。
人生の尺度で見ても、日々
     忙しくて心に余裕がない状態だと、なかなか報われないことって
     あると思うんですよ。

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(神田):すごく分かります。忙しくなればなるほど冷静な判断も出来なく
     なるので、そもそも今が緊急かどうかの判断軸がブレてしまう気
     がします。

(神村):よく「仕事が忙しくて読書が出来ません…」という人がいます。
     そういう人の多くは「読書しなきゃいけない」という潜在意識が
     あるのに、やらない(やれない)理由があるのでしょう。では、
     なぜ読書できないのかというと、原因は2つのうちのいずれかで
     す。
     ①本当はそれほど読書を重要なことだと思っていない
     ②本を読む暇もないほど忙しい

     ①の場合は論外として、②のケースが厄介です。なぜ忙しくなっ
     ているのか?自分は何に時間を使っているのか?ということがわ
     からないまま、とにかくバタバタしていることが多い。仕事で成
     果が出ない人も、この傾向があります。アドバイスするなら:

     ①1か月先のスケジュールから埋める(学生ならレポート期限
     やテスト、資格試験などなど)仕事であれば言わずもがなの、
     「四半期目標や月間目標」「顧客訪問予定」などですね。
     ②1週間のスケジュール表を「今の仕事」「先の仕事」「移動等
     なにも生み出していない時間」に3分類して色分けしてみる。

     意外に生産的な仕事ができていない自分に驚くものです。
     先取りと振り返りを行うと何か気づきがあることは間違いないと
     思いますよ。


(神田):まさにタイトル通り”習慣”の重要性ですよね。

(神村):また、スケジュールについては、今やタスクが1日、1週間、
     1か月の単位で自動通知してくれるツールも出始めています。
     実際に使ってみると凄く便利です。上手く使って仕事をしていけ
     ば、徐々に第3の習慣も体得できるのではと思ったりもします。

「第1の習慣」:主体的であれ

(神村):今度は神田君が一番印象深い習慣について聞いてみたいな。

(神田):僕が一番印象深いのは、第1の習慣「主体的であれ」です。この
     習慣が印象深い理由は、本の中でも紹介されている「影響の輪」
     という概念があるからなんです。この「影響の輪」の外側には
     「関心の輪」という別の輪があるのですが、要するに自分でコン
     トロールできる物とできない物を分けて考えるということ
です。
     例えば、今日自分が何のタスクをするかは、ある程度自分で決め
     られるので”影響の輪”に当てはまります。一方、国家レベルの紛
     争は、自分だけの力ではどうすることもできないので”関心の輪”
     に該当します。

(神村):なるほど。では、その2つの輪と主体的であることはどう関係
     するの?

(神田):主体的であるためには、”影響の輪”をどれだけ広げられるかが
     大切
なんです。逆に、受け身の生き方というのは、自分だけでは
     どうしようもない事(周囲の環境、他者の弱みなど)ばかりに目
     を向ける傾向があります。このように反応的な生き方をすると、
     ネガティブなエネルギーが影響の輪をどんどん小さくします。

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(神村):たしかに、7つの習慣それぞれに目を向けると個々の習慣が独立
     しているように見えるんだけど、先に挙げた 第3の習慣も、主体
     的であることがベースになっています。何事においても自分で決
     めることで自らの人生を切り開いていく。誰かに言われたから周
     りがこうだから、言うことばっかり言っていても状況は何も変わ
     らない
ということではないでしょうか。

「第5の習慣」:まず理解に徹し、そして理解される

(神田):では、他に印象的だった習慣もお聞きしたいと思います。

(神村):せっかくだから、今度は僕が苦手な習慣を紹介しようかな。

(神田):神村さんにも苦手な習慣があるんですね。それはどの習慣です
     か?

(神村):僕が苦手なのは第5の習慣「まず理解に徹し、そして理解され
     る」です。よくいう傾聴スキルの重要性は頭では分かってるし、
     色んな本でも言われてますが、話を聞いてるつもり、あるいは理
     解してるつもりでも、知らないうちに自分の尺度で物事を測って
     聞いていることが多い
。相手の発言を自分で判断して、次に自分
     が喋る準備をしながら聞いているということです。

(神田):言い換えれば、無意識のうちに相手を評価しているってことです
     よね。

(神村):まさにそう。僕は結構そういう面があると自覚していて、特に昔
     は苦手意識が強くありました。今ではだいぶ改善されましたが、
     まだ少し苦手意識があります。本当の意味で相手を理解するの
     は、相手が「私から理解されている」と感じてくれたかどうか
     が分からないので実感するのが難しいです
。アドバイスをする
     場面でも、それが本当に相手のためになっているかどうかは、
     相手に聞き直すこともできないし、、

(神田):僕も読み直す中で、この習慣はとても難しいと痛感しました。
     コーチング、傾聴スキルが巷で広まる中で、僕も研修などで
     「相手の目を見て話す」とか「適度に相槌する」といったテク
     ニックは習いました。けれど、本書で語られている習慣は、その
     ようなテクニックとは全く異なります。テクニックではなくて、
     もっと根本的な部分について語られている気がします。

(神村):そうだね。スキルは時代が移り変われば淘汰されていくけど、
     本書は普遍的な人間性の部分でより良くできるかという論点だか
     ら、いつ読んでもためになる
内容だと思います。

(神田):だからこそ、何回も読み続けられるのかもしれませんね。

「第6の習慣」:シナジーを創り出す

(神村):次に紹介したいのは、第6の習慣です。

(神田):「シナジーを創り出す」ですね!

(神村):えっ、神田君の本では”シナジー”って訳なんだ!? 私が購入した
     当時の本では、”相乗効果”と翻訳されてるよ。時代あるいは読者
     層の変化に応じて翻訳も変えたのかもしれないね。この習慣の要
     点は、”人 対 人”、”会社 対 会社”、”ビジネス 対 ビジネス”の各
     単位で、1 + 1 = 2以上の価値(新しい発見や考え方の違い)を生
     み出すということ
だと理解しています。例えば、「Morning
     Pitch」(モンテディオ山形の学生インターン勉強会)の中でも、
     人から学ぶと同時に自分の学びを人に広めることを求めていま
     す。相互学習と言ってもいいかもしれませんが、組織の一員に
     なるということは、他者に影響を与えられる何かを発信してい
     くことでもあると思っています。

(神田):先程の翻訳の違いも、神村さんと話さなければ気付けなかった
     ので、新しい発見がありました。その意味では、相乗効果と
     いえるかもしれませんね。

(神村):うん。これくらい本当に些細なことでも全然いいと思うんです。
     日常の中で新しい発見があるだけでも充実感があるし、僕は言葉
     の定義はさて置き、神田君と話す機会でもシナジーは生まれて
     いると思うな。また、世代を超えて話すことで、若年層に学びが
     あるのは当たり前かもしれませんが、私みたいな世代にとっても
     少なからず気づきがあるんですよね。学校教育のような一方通行
     ではなく、双方向での学び合いが大切なのではないでしょうか

(神田):そうですね。本の著者であるコビー氏も、本の中で家族(主に
     子育て)のエピソードを頻繁に紹介しています。それは、親が
     子供に教育するだけでなく、大人であるコビー氏と母親が子供の
     成長から学んでいることに気付くプロセスが綴られています。
     様々な体験が7つの習慣と関連付けられているので、読み手に
     とっては非常に分かりやすいストーリーになっています。

まとめ:全部読み切れなくても良い。学ぼうとする習慣が大切

(神村):私が初めて本書を読んだ時、本の内容を全部理解して、実践でき
     た訳ではありません。何度も読み返して、その都度付箋を貼った
     りしながら少しずつ記憶に定着させていくことが大切だと思いま
     す。

(神田):実は僕も最初にこの本を読んだ時は、あまりの分厚さに途中で
     挫折してしまいました… 2回目で初めて全部読めた時は達成感
     がありました笑

(神村):他の本と比べてもボリュームが多いのは間違いないね。今では
     漫画で分かりやすく解説されている物もあるみたいだけど。読書
     が苦手という方もいるかもしれませんが、大事なことは全部読み
     切れなくても良いと割り切ることです
。第7の習慣「刃と研ぐ」
     の中でも言及されているけど、年齢を重ねるごとに、学ぶ →
     実行する → 学びなおす →また実行するという再生サイクルを
     習慣化することが大切
です。仕事に限らず人生を通じての生き方
     という観点でも、全く同じことが言えるでしょう。

(神田):よくよく考えれば、定年退職してからの人生も長いですし、
     仕事だけが人生という訳ではないですからね。笑 僕自身、
     今後この本を何度も読み直して、習慣化できるよう頑張ります!

(神村):僕が初めて読んだ頃に比べれば、神田君は20代でまだまだ若い
     んだし、今から「7つの習慣」を意識して行動できれば、きっと
     明るい未来が待ってるよ!頑張って!

(神田):ありがとうございます!また次回の放送もよろしくお願いしま
     す!

※本文中のイラスト(図表)はイメージ画像を抜粋して使用しています。

(文責:神田)



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