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あしたのために その1 ~Spineで作ったパンチのアニメがブラッシュアップされていく約12時間~

■はじめに

ジョーさんと言えば山下さんと京楽の印象です。
高校の時ディスプレイ付きDVDプレイヤー持ち込んでサボッたやつについていって階段脇でオリジナル版ジョーさん見て想像以上に退廃的で印象深かった思い出もあります、花倉みだれです。
さて、ちょくちょく私は「Spine」という2Dアニメを作れるツールで遊んでいるのですが、今回はパンチのアニメを作ってみたのでその記録です。

あんまり技術的な話はしませんが、自分でも驚くくらいに短時間で「見られる」感じになったのでどう変わっていったか残しておきたいなと思った次第です。

■発端(格ゲー風待機モーション)

なんとなく「波動拳撃ちたいなぁ……」とぼんやり思っていたのが発端で、まずは待機モーション作ろう、ということで作りました。
(特に現状何かのゲームに使おう、という意識ではなかったりします。多分そのうち何かに流用しますけど)
(この時0時くらい)

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まぁ、案外それっぽいんじゃないんですかね。
髪揺れてないの味気ないなぁ、とざっくりケンさんの動画見たりしながら揺らしてみます。

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それっぽさアップ!

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まばたきもしてみます。
うん、いいんじゃないでしょうか! まぁ満足です。

さぁ、いざ波動拳! ……の前に、いわゆる「小パンチ」的なのくらいならサクッといけるのでは……? と試してみます。

●小パンチ1

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へなっ

エクササイズかな……? さすがにパンチというには弱すぎる。

 手が伸びない、そのうえで腰のスケール変更や回転がちょっとうまくできなくてリーチをいい感じに出せない……というところでした。
 格闘モーション難しいなぁとぼやいてここで一旦終わりで出直してこようかなと思っていました。

 そんな時、そんなボヤキを見ていた神がアドバイスをくれます。

神1「左手で隠して肩外しちゃってもよさそう」

 レイヤー的に手前になってる左手で隠しちゃえばロケットパンチしてリーチ伸ばせるよね、という、全く発想がなかったアドバイスでした。

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『第四次スーパーロボット大戦』より

●小パンチ2

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 パンチ感が出ましたね!!
 肩が物理的に外れてるとはパッと見わかりません。
 神に感謝!

 そんんわけでまぁまぁ満足して寝ました。

●小パンチ3

 寝て起きたら更に別の神々からアドバイスが届いていました。

神2「パンチしてから腕を引く部分は、最終的な腕の位置よりちょっとだけ大きく引いて、その後ちょっと戻すというふうにするとより自然になる」
神2「パンチし始めの部分も、一瞬だけ腕を引いてから腕を突き出すようにしたほうが動きとしては自然になりそう。(やりすぎるとパンチまでに時間が掛かってしまってゲームの手触りが悪くなるの注意)」

神3「小パンチにしてはフレーム数多すぎるかも。中パンチぐらいありそうな気がします。パンチを突き出してる中割を減らして全体を6フレーム(0.1秒)ぐらいで納めてガッとした方が気持ち良いかも」
※それぞれ文体は若干編集しましたが内容は同じです。

 ……優しい。こんな具体的なアドバイスいただいてもよいものでしょうか……?
 丹下段平かな……? 私はジョーさんみたいに才覚ないですよ。でもありがとうございます!

 言われてから実際自分でもシャドーボクシング的にシュッシュやってみたのですが確かにそういう動きになりますし、何より見栄え的にも絶対それが正解だ! と確信が持てました。
 こういう引き出しさっと持ててさっと出していただけるの本当に神ですね……。

 そんなわけでご指導いただいた部分を反映させたのがこちた。

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 全然違う……! パンチしてますもんこれ。すごい。
 ちょっと間延びしてたのを6フレームに圧縮して、その中に「引いて押して引いて戻す」動きを入れることで思ったよりそれっぽいものになっていました。

 まぁ、もっともっとブラッシュアップできないこともないのでしょうけど、これでも概ね満足だなぁ……と思っていたところ第四の神ことキャラデザ平和なべ氏からのツッコミが。

神4「これだと肩パットだよね。ポンチョなのに」

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『北斗が如く』より(https://www.jp.playstation.com/games/hokuto-ga-gotoku-ps4/)

 言うことはわかる……。
 でもこの時点で持っていたデータでは、実は肩が存在しないずっとロケットパンチ状態のものだったんですよね。なのでポンチョとして描写すると肩が浮いちゃう。だから肩~二の腕として描写するほかない、といものでした。
 まぁ、肩パットならそれはそれでカッコイイ気もしますし……。

●小パンチ4

 ただまぁ、いい機会かな、ということで肩~二の腕を描いてもらいました。ついでにポンチョの後ろの部分も。

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今回のだとほとんど意味はなかったですが、手を広げた時に後ろ側にちゃんと見えるようになりました。

 そんなわけで主に左肩部分を修正したのがこちら。

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 まぁまだケンシロウ味は若干あるかもしれませんが、以前よりはポンチョっぽく見えるようになったのではないでしょうか。
 一旦これでFIXです!

■終わりに


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 これが

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 こうですからね。

 この間約12時間弱(睡眠その他色々込み)。
 なかなかの劇的ビフォーアフターだったのではないでしょうか。

 自分がアフィ系ブロガーだったら、ここでやはり適切な師匠が大事! このメンタープログラムに参加すれば~等々と誘導したいところですが、そういうのはありません(笑)
 本当に善意で声をかけてくださった方々だったので、神としか形容できませんね。

 とはいえ、いいタイミングでイイ指摘をもらえると自分で思っている以上のスピードで上達できる、というのは本当なんだろうなぁと思ったりしました。

 アドバイスくださった皆様本当にありがとうございました!!


※スーパー余談

あしたのためにその1
ジャブ 攻撃の突破口を開くため、あるいは敵の出足を止める為、
左パンチを小刻みに打つ事。この際、肘を左脇の下から離さぬ心構えで、
やや内側を狙い、えぐり込む様に 打つべし 。正確なジャブ3発に続く右パンチは、
その威力を3倍にするものなり。
『あしたのジョー』より

 この短文で要領よくジャブマスターしたジョーさんなかなかすごいよなぁ……。
 左パンチなのに肘を脇の下から離さないって無理じゃない……?(心構えで、だからそういう気持ちで……だというのはわかるけど)
 みたいな躓きがなかったんですもんねぇ。

お気持ちを形にして頂けることは大変光栄で、勿体ないながら大いに感謝いたします。いつもよりちょっとおいしい飲み物や食べ物を頂きますね。