いつからでも人は変われる
最近、いろいろなところでお話を聞いていると、苦しそうなんだけど変われないって思って動けなくなっているのかなって思う場面がよくあります。もちろん以前から感じていたのですが、今回改めてちょっと書いてみようと思いました。
■今まで生きてきた自分
過去の自分が今の自分を作っている、だからこそ、今までやってきたやり方を否定することは自分を否定することになってしまう。とてもよくわかります。私もそうでした。数年前までは「こうあるべき」の塊でしたし、子どもに対して「私は大人だから」と、言う事を聞かせるようなことが日常的にありました。その姿は、自分が子どもの頃に大嫌いだった母とそっくりでした。なんで怒られているのか、なんで話を聞いてくれないのか。なんでがいっぱいだった自分の子どもの頃と同じように自分の子どもが感じているなんて気づきもしなかった。いや、薄々は気づいていたの。認めてしまったら、自分を変えなくちゃいけなくなる恐怖があったから気づかないふりをしていた。そして、厄介なことに、同じようにしている大人が周りにはたくさんいたから、お互いにそれを正当化することができてしまった。「親だからこうするべき」「子育てはそういうもの」みんなが同じことをしているって、思考することを止めてしまう。今振り返ってみるとそう思います。これって今の情勢に似てますよね。まぁそれは今回置いておいて。
■どうやって変われたのか
きっと私一人では変われなかった。周りにそういう人はいなかったし変わる必要性なんてないと思っていた。そのタイミングをくれたのは私の長男でした。ある日の週末、夜、ごはんを食べながら軽くお酒を飲んでいた時に長男が言った言葉が私を大きく変えるきっかけになりました。「あのさ〜、ずっと言ってなかったけど、俺ほんとは小学校の時にスポ少のバスケとかやりたくなかったし、勉強もめちゃくちゃさせられてたけどやりたくなかったんだよね〜、怖くて言えなかったから言われた通りにやってきたけどさ」ガツンとやられました(笑)そうだったの!!!!やっちゃってた!私!その瞬間、すぐに謝りました、私。ごめん!私のエゴだった、って。「まぁ、結果的に?バスケは嫌いじゃないし、数学も好きになったのは塾行ったからだしって思えたけどさ」と慰めてくれた長男はできる男です。そんなわけで、長男からのカミングアウトによって変わるタイミングをもらいました。
■変わるためにちょっと努力したこと
せっかくもらったタイミング、ここで変われなかったらまた同じことの繰り返しになってしまう!と思ったのですぐに行動してみました。まずは「黙ること」から。まずは1日、子どものやってることに一切こちらからは声をかけない。もちろん向こうから来たものについては普段通りの対応!大事なのは「別に機嫌が悪いわけではないからね〜」と見せること。やってみると気づくと思いますが、意外とどうでも良いことで子どもに声かけてたなぁって気づきます。つい言いそうになる言葉を書き出してみるとより明確になって、あ〜こんなこと言わなくても良いなっていうものがいっぱい出てきます。
さらに日数を重ねていくと、こちらから何も言わないので子どもたちのペースが自分のペースと違うために起こる時間のズレを感じることができるようになります。普段だったら言っちゃうやつ、「早く〜しなさい」って全部親の都合だったなぁって。別に子どもたちの好きなようにさせてみたら良いんです。そのために自分が犠牲になっている必要も何もない。自分は自分のペースで。「そんなことしたら生活リズムが〜」と心配する保護者も多いかもしれませんが、崩れるものは一回崩れてみると良いんです。子どもたちは自分で気づくことが一番の学びなんです。言われてやっているうちは必要性に全く気づかないため「なんで?意味わかんない」という反発心ばかりが育ってしまいます。結果的に「いつもいう事を聞かない!」と怒りたくなってしまうのも保護者の勝手なペースで動かそうとするからなんです。
黙るっていうトレーニングを重ねるうちに待ってあげられるようになります。そのうち子どもたちは自分自身で学んでペースを掴みます。もし、子どもにどうしてもこうしてほしい!とか希望があるのであれば、それは言葉で
伝えるのではなく、行動で見せていくことが絶対に必要です。やってほしいことは自分でもできることであるべきです。なので、自分がやってみせてこのほうがどれだけいいか、をみせてあげたら良いんです。もちろん、それがすぐに伝わるなんて思っちゃダメですからね。時間がかかるんです、何事も。じっくり待ってあげましょう。
待つことができるようになると子どもとの関係性がちょっと変わってきます。親子という今までの関係性よりも、個人としての関わり方ができるようになってきます。つまり、子どもの意見もちゃんと聞けるようになるんです。子どもが「〜したい」という意見を出した時、頭ごなしに「そんなこと・・・」って否定しちゃうところありませんか?私結構やっちゃってました(笑)だから、待つことができるようになって、自分がすごく変わったって気づけるようになったのがこの「否定せずに話を聞ける」っていうところでした。
なんでそう思ったのか、そうするとどうなるのか、じっくり一緒に話をすることができるようになったことが、実はすごく会話の数を増やしたと思っています。子どもから話しかけてくる回数も増えました。大人だってそうだと思います、否定されるために話をする人なんていない。みんな何かしら肯定してもらえたら良いなって思うし、できることなら優しい態度で受け入れてもらいたいって思って対話ってしますよね。そういうこと、親子で意外とやれてないなって気づきました。そして、この時に大事なことが絶対にゴール設定を大人がしないこと。大人がやれるのは話を聞いて受け入れてあげることと選択肢の幅を少しだけ増やすお手伝いをすること。自分達の生きてきた時代がどんなに輝かしくて栄光で包まれているか、そしてその道を歩けば安泰である、なんてこと絶対に子どもたちには必要ない言葉です。子どもは自分とは別の個である、という認識を持つことが大事です。正解なんてわからないし安全かどうかなんてわからなくても、子どもがやってみたいことを
見守っていくことが最大限、大人ができることなんです。
■みんな変われます
いつからでも変われます。きっかけが必要なのは間違いないのです。ただ私と同じようなきっかけを持てるとも限らないので、私は自分の経験をもって少しでも多くの方に気づけるきっかけをお渡しできたらと思い今回このnoteを書いてみました。私、ゴリゴリの教育ママだったし、世の中の常識が一番だったし、ちゃんと生きなくちゃに縛られていた時間がめちゃくちゃ長い人生でした。でもそれ、数年前に全部ひっくり返しました。変われます、みんな!そうしたら、自分がもっとラクになって幸せを感じる時間増やせると思う!大人がハッピーでいることが子育てで一番大事なんだって私は本気で思っています。そういう大人が増えてくれることが日本を良くしていけるって本気で思っています。みんなでハッピーになっていきましょ!
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