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何を言うかではなく、誰が言うかが問題だ 古くて新しい義両親との関係

つい値段を聞いてしまう
(娘との会話は何でもあり?)

久しぶりに娘の家に手伝いに行った。娘夫が当直明けからの出張で、ワンオペ育児が大変なのでヘルプが来たのだ。もちろん娘夫の許可も取ってある。

嬉しくて山のような荷物を持って電車に乗る。
お土産でしょ・・・
着替えでしょ・・・
途中ガラスに映った自分を見ると、
おばあちゃんホー〇レスみたい?
とか思って可笑しくなる。
マスクしているからノーメイクでも平気
(旅恥はかき捨て)。

久しぶりのオフライン推しには忘れられているが、無理矢理抱っこして娘と一息ついてお茶をする。
あ、この前無かった除湿器がある。
「ねぇ、あの除湿器使いやすい?」
「幾らだった?」

娘は私が昔から仕事柄データを集めているのを知っているし、仲も良いので、責めているとか、欲しがってねだっているとかは思わないので、サラッと教えてくれる。

台所に行くとたくさんの市販の離乳食が買い置きしてある。
「これ結構高いんじゃない?」
「パッケージかわいいね!」
「夫さんこんなに買って
 文句言わないの?」
「離乳食メーカーに
 お勤めの方ですかぁ?」(爆笑)

「安いお店があってねー。」
「夫は子供の物なら
 幾ら買ってもOKな人だから~」
(惚気か)
「社販割引あったらいいよね~
 転職しちゃう?」
(ゲラゲラ)

「夕食はお母さんが作るからね。」

「あ、この食材使ってー。」
「食材キット(Oisix)美味しいよ。」
「とっても簡単で
 メインとサブの2品が
 あっと言う間にできちゃうの。」
「1か月〇〇円だけど、
 食材を無駄にしないで
 済むから結局安いかも。」
「今は時間を買いたいしね。」

お互い気心が知れているからこその会話である。
さすがに他の人にはここまで聞かない(聞けない)。というより、義両親には聞かれたくない質問オンパレードかも?

お嫁さんに嫌われた一言

これに近い事をお嫁さんにやって、出禁になったおばあちゃんもいる。
彼女はお嫁さんにとても気を使っていた。仲良くしたいけど、あまり踏み込んでもと遠慮気味だった。新居にお招きを受けたと喜んでいたのにトラブルがあったらしい。他人が聞いたら「そんなことで⁉」というような事だった。

共通の話題を探して、台所の棚にあった中華合わせ調味料『エビチリの素』を見て、「今はこういう便利な物があるのね」と言ったらしい。

昔の事だし、今ほど合わせ調味料も充実していない時代だ。
料理上手な彼女は見たこともなかったんだろう。自分も買ってみようと思って聞いたそうだ。

それを聞いたお嫁さんは、「お義母さんが料理が苦手な嫁は味も付けられない」「手抜きをしている」と責められたと思ったらしい。

それ以来、帰省は息子と孫だけで、お嫁さんは来ないそうだ・・・。

存在が嫌いということもある

この一家とは全員と知り合いということもあって、それぞれの言い分を聞いてみた。
こういう時は必ず両方の言い分を聞かないと本当のところは分からない。そして分かったからといって、改善できることばかりではないということも。

お嫁さんは、結婚して仕事を辞めるまで勤めていた会社が、人間関係でかなりブラックな所だったらしい。そこで彼女を陰湿にいじめていた女性上司と姑のおばあちゃんの顔が似ていたそうだ。

別人だと分かっていても、何か言われるたびに裏があるんじゃないか、と疑ってしまうらしい。旦那さんも独身時代に悪気なく「母さんは料理上手だから」と言っていたそうだ(結婚後は言っていないらしい)
それ、最初から嫌いだったんじゃないの?

姑のおばあちゃんはとにかく真面目。高学歴で、一人息子の結婚前に嫁姑問題の書籍やブログを読み漁り、嫌われるパターンを一生懸命に学んでいた。

傍から見ると、そこまで下手に出なくても、対等でいいんじゃないかと思うほどだった。

出産後に義両親に言われた「ありがとう」

これは最近出産したお嫁さんから聞いた話。彼女は切迫早産になって、家族や周囲の人達は皆心配した。過保護になって食事や安静などをうるさく言われたらしい。

こういう事は、本人は意外とケロッとしている事が多いものだ。その分、周りが心配のあまり倒れそうになるのもよくあること。
仕方のないことだが、段々と皆は子供の事だけが心配で、自分は子供のための器、位な気持ちになってきたらしい。マタニティブルーもあったのかもしれない。

そして義両親が出産後にお祝いに来てくれて「本当にありがとう」と言われた時に「家のために生んだわけじゃありません!」と言いそうになったという。
それから何となく、会うと憂鬱になるそうだ。

こちらも姑のおばあちゃんに、さり気なく聞いてみた。「あまりに尊くて、お礼が言いたくなったのよ」とのこと。
そういえば、彼女はとか言いそうもないタイプ。だって若いころから刈り上げでピアスだよ。今は紫のメッシュが入っている。
全然お嫁さんに伝わっていないよ・・・。

両方とも悪くない時の対処法

嫌いでも、距離を取れる関係性の人は、それほどストレスにならない。家族・会社の同僚・学校のクラスメイトなど、離れたくても離れられない人達との関係が、時に鬱や自殺にまで追い込んでしまう。

特に明確に相手が悪い、と責められない時は、自分の器が小さいのかと自己嫌悪もあって余計にストレスが溜まる。

勧善懲悪って現実には中々無いものだ。
盗人にも三分の理らしいですよー。(こういう風にことわざを入れてくるのっておばあちゃんらしいよね)

私も偉そうな事は言えない。ぶっちゃけ、この世で一番嫌いな人と30数年同居や介護はきつかった。

でも自分でこれだけはと決めたことがある。
義務は果たす。意地悪はしない。
でも愛情をもってなんて綺麗事はとても言えない。
むしろ赤の他人の介護の方がずっと愛を籠められると思った。身内でこじれると他人より面倒って本当だ。

嫌いな人にもご飯を作り、身の回りの世話をする時の魔法の言葉が「人類愛として」「大人として」「仕事として」だった。

3つの魔法の言葉

魔法の言葉①=人類として
個人の集合が人類だが、人類となると急に対象への感情が曖昧になる。
2020年当時で人類は、約78億人らしい。そんな78億人の中の一人だと思うと、分母が大きくなるので、世の中には色々な人がいるのね〜と他人事のように離して考えられる(多少は?)

魔法の言葉②=大人として
暴言もスルーするとか、一応ニコニコするとか。

魔法の言葉③=仕事として
これが合う人も多いかもしれない。

でもお腹に溜めると持続可能な同居は不可能になるので、喧嘩もするけどね。だって大人だって喧嘩するでしょう?半沢直樹さんとか(笑)

喧嘩のコツとしては、最初に脳内ロールプレイングをしてみる。相手の立場を理解した上での喧嘩なら、理性が働くので割と冷静に喧嘩ができる。
身内の喧嘩で相手を追い詰め過ぎたら、結局自分に帰ってくるから、不完全燃焼でも仕方がない(と諦める)

とにかく物理的に近いなら、心を離す。
そしてどうしても耐えられないなら、戦略的撤退は有りだ。
私も意地になってたからね、若かったし・・・。

字羅史(あざらし)妄想劇場
新しい命の誕生に、こみあげる喜びを~


今日も外は酸性雨が降っている。
もう何年も太陽の光を見ていない。
食料自給率も下がり、
子供が生まれなくなった。
人間の種としての寿命が
尽きようとしているのだ。

何だか皆がソワソワしている。
20年ぶりに子供が生まれるのだ。
一人、また一人と
医療センターの前に集まってくる。
自分とは血のつながりもない、
顔も知らない他人の子供だ。
それでも未来への希望の一滴ひとしずく
この世に生まれ出ようとしている。
スピーカーから
大きな産声が聞こえてきた!
広場に歓声が沸き起こる。
隣り合った人と肩を抱き合い、
微笑みあう。

嬉しい!嬉しい!
この喜びをどう表現しよう。

生まれてきてくれてありがとう。
希望を生んでくれてありがとう。

そして叫んだ・・・世界中にありがとう!


・・・というわけで、出産時に「ありがとう」と言われたら、新しい希望の誕生を人類の一員としてお礼を言っているのね~とスルーしてあげてください。

きっとどこかのおばあちゃんが助かります。
美味しい調味料も教えてあげてください。

お互い人類愛でがんばりましょう!







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