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大掃除前の刺客 12月は心の友に会う月

でも、ぼく、おそうじはおぼえたくないや by ゲルランゲ


ほぼ専業主婦なのにどうなの?とは自分でも思っている。
師走の忙しい中、大掃除をしなければいけないと思えば思うほど、他の事がやりたくなるのだ。

師走にやる事が多すぎる(しかも寒い)

師走にやることはたくさんある。やらなければいけない、というプレッシャーに弱い私は、手を付けることもできずにストレスだけを貯めていくのだ。

別にやらないと決めればいいだけなのだが、「丁寧な生活」という幻想をもっているので、これ幻想を捨てたらもう努力すら止めるだろうな、と人間捨てるレベルの危機感を持っていたりする。

とは言っても、大掃除する程度のレベルで「丁寧な生活」とは。
普通の人からすれば、ちゃんちゃら可笑しいと苦笑されるのだろうが。

そう、12月は1年で一番、「普通の人だと自他共に思っている、実は優れた人々」を羨む月である。

大掃除して、年賀状書いて、クリスマスのお祝いして、大晦日には紅白を見て、初詣や初日の出を見に出かけるのかもしれない。

年賀状が2022年元旦に届くには、12月25日までに投函すればいいらしい。
クリスマスの準備に思いっきりかぶるんですけど。

いや、普通の人すばしっこい人はすでに投函済みなのかもしれない。郵便ポストには12月15日から投函できるシールが貼ってあるから。

お歳暮は貰うのは大歓迎だが、お返しはどうしよう?
デパートまで行くと一日が潰れてしまう。ネットで探すとお歳暮そっちのけで、欲しかったアレを自分用にカートに入れている‥。

ゲルランゲ 君は心の友だ!

家族ぐるみの友人の乙男オトメンは、大掃除というものをしたことがないらしい。
「日頃から掃除していれば、大掃除する必要がない」というのだ。
なんでも母親の教育で、押し入れの中や冷蔵庫の裏まで、つねにピカピカらしい。聞いたときは思わず殺気が漏れそうになった‥。

「おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ」
作: ジャンヌ・ロッシュ=マゾン
絵: 堀内 誠一
訳: 山口智子
出版社: 福音館書店

おそうじぎらいな子リスのユーモア溢れる物語
立派なブナの林に11匹の子リスのきょうだいが、おばあさんリスと一緒に住んでいます。いちばん小さな子リスのゲルランゲは、少しなまけものですが、とても元気で、ひょうきんで、かわいくて、誰でも好きにならずにはいられませでした。でも、おそうじぎらいがもとで家を追い出されたゲルランゲは、オオカミに食べられそうになったときにも「おそうじだけはおぼえたくありません! 」といいます。ユーモア溢れるフランスの幼年童話。

福音館書店

お掃除をおぼえたがらないばかりに、家族に追い出される小生意気なリスのゲルランゲ。

分かるよ、やりたくないんだね!

昔(今も)は私も嫌なことは「例え死んでもやりたくない」「野垂れ死んでもやりたくない」という強情な子供だった。

部屋の掃除をしなくて、学校から帰ったら家の前の道路に、自室の物が捨ててあったことがある。
住宅街の、今でもめったに車も通らない道だからよいが(良くない!)、考えるとすごいよね。

この親にしてこの子あり。頑固者同士の大バトルだ。
理由が理由なので、悪いのはである。


しんは、気だてのよい子リス ゲルランゲ(ネタバレあり)

掃除が嫌いなあまり、掃除をやってくれる人と結婚した。
私は生理になるから、アナタは整理してね。と下品な無茶振りで押し通す悪い嫁である。

しかし何の因果か天罰か、義父と同居になり、夫は12月1月に繁忙期になる職種に就いた。

子供はスポーツクラブの強化合宿に、塾の冬期講習でいつも不在。
しかも小姑は年末に土産も持たずに帰ってきて、食事も洗濯も余計に手がかかる‥。

大人になると、嫌でもやらなければならない事があるものだ。

オオカミに食べられそうになってもキレイに言えば自分を貫いたゲルランゲも、イヤイヤお掃除をおぼえたらしい。

けれども、しんは、気だてのよい子リスでしたし、おばあさんをよろこばせたいとおもいましたので、この冒険のあと、ともかく、おそうじをおぼえました。

「おそうじをおぼえたがらないリスのゲルランゲ」


さあ、今年もイヤイヤ大掃除を頑張ろうね、心の友ゲルランゲ!








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