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好きなことが見つからない人ほど、そのままでいい

こんにちは、ヨウです。

今回は、進路選択や将来の夢について書いていきます。


皆さんは、「将来の夢」という作文を書いたことがありますか?

書いたことがある人、その夢は、叶いましたか?


私は、小学校の時、「動物のお医者さん」というドラマをみて、「獣医になりたい」と書いたことがあります。ちなみに、犬や猫を飼ったことは一度もありません。動物と触れ合う機会もほとんどなく、その夢を達成しようと努力すらしていません。笑

私は幼いころ、大人になった時の自分が全く想像できず、最近見聞きした職業が将来の夢になっているような、フワフワした少年でした。つまり、将来なりたいもの、なんてものが全くない子どもだったのです。教員を目指したのも、施設の子に言われたことがきっかけですからね。自分の意思なんてほとんどなかったのです。笑


そんな経験を踏まえて、「将来の夢がない人」に向けて、私の考えを書いていきたいと思います。



誰もがみな「好きなこと」で生きていきたい

「好きなことをして生きていく」をキャッチフレーズに大流行しているYouTube。最近の小学生の将来の夢ランキングに食い込むYoutuber。私が幼いころから考えると想像もつかない時代になってきています。

これは、とても良いことだと思います。多くの子どもが、自分の好きなことを職業にできる世界がこれから待っていると思うと、とても楽しみです。多くの子どもたちに夢と希望を与えてくれるYouTuberには、感謝しなければなりません。それ以外にも、スポーツ選手やテレビタレント、俳優さん、アーティスト、パフォーマーなど、子どもが憧れる仕事をしている方たちのおかげで、多くの子どもが将来に希望をもって学ぶことができるというものです。


私も、高校時代に「シンガーソングライターになりたい」と、音楽専門学校への進学を希望したことがあります(施設職員との話し合いや、金銭的問題で断念しましたが)。教育に携わる方で「幼いころから教員になりたかったんだ!」という人は、そこまで多いようには感じません。

「あー遊んで暮らしたいなあ。」

なんて弱音吐いちゃう先生も結構いて、面白いものです。


結局、みんな、好きなことをして生きていきたいものなんです。



「好きなことで食っていくのは大変」っていう生産性のない話

大抵、こういう話をすると、「現実はそんなに甘くないぞ」って言う人が現れます。

いや、そんな話、する必要ある?

確かに、「好きなことで食っていく」には、様々なハードルを越えなければなりません。好きなことで食っていくことができるまでに、嫌なことを飲み込まないといけないタイミングも出てくるかもしれません。

でも、そんな話をしてやる必要はありません。どうせぶつかる壁なんです。大人の生産性のない話で可能性をつぶしてしまうことの方が害悪です。好きなだけさせてあげたらいじゃないですか。

そんな無駄な話をしたがる大人の多くは「自分を超えられるのが怖いだけ」なので、無視しておきましょう。



本題は、ここからです。

「好きなことがない」子が多い?

教育現場に出ると、意外に多いのが「好きなことがない子」です。もっと言えば、「将来の夢がない子」が結構いるのです。

今は、ネットを検索すれば、仕事のことも将来のことも、ある程度字が読めれば、理解することができます。しかも、将来に関して悲観的なことを記述している記事も多く、多少賢い子は、日本の将来に対して悲観的な子も多い。そうなってくると、「こんな仕事をしたい」なんて簡単に言えず、結果的に「将来やりたいことがない」となってしまいます。

また、学校の勉強内容も増え続けています。習い事をしていない子の方がマイノリティになっているこの時代ですから、余暇を使って好きなことをすることができない子も多いものです。息抜きでゲームやスポーツをする程度。子どもは、みんな忙しいのです。



好きなことがない子の特徴

逆に、「好きなことがない子」「将来の夢がない子」の特徴なのですが、「真面目で素直な子が多い」ことです。

真面目に学校の課題をこなし、当たり前だと教えられたことを淡々とこなすことができます。つまり、「好きなことがない子」は「誠実性が高い子」が多いのです。

言われたことをその通りにやっていくことができるので、学習内容の定着率は高く、学校で高評価をもらいやすい。しかし、いざ社会に出る直前に「将来の夢は?」「どんな勉強を大学でしたい?」「どんな仕事がしたい?」と唐突に聞かれて「いや、今まで言われたとおりにやれって教えられてきたのに、今更したいことって…」と悩んでしまいます。


好きなことを仕事にしたい云々の前に、好きなことってなんだ? というレベルで止まってしまいます。そんな子どもをたくさん見ました。



「好きなことがない子」の強み

好きなことがない子は、裏を返せば、嫌いなことでも素直に取り掛かることができているということです。好き嫌いが少なく、どんなものでも「やってみて」と言われれば「はい」と二つ返事で返すことができます。


時間を忘れるほど熱中できる「好きなこと」を持っている子は、好き嫌いがはっきりしている子が多いものです。「将来、これをしたい」「これはしたくない」「こんな将来は嫌だ」とはっきり言えちゃいます。これはこれで良いことなのですが、逆に自分の選択肢を狭めてしまう人も少なくありません。

「好きなことがない」ということは、それだけ広い分野で可能性を持っているのです。しかも、好き嫌いがないので、どの分野の勉強でも素早く取り掛かれて、それなりの能力をつけることができます。

「好きなことがない」は「好き嫌いがない」

こんな人は、いろいろ行き当たりばったりでも食っていける能力が身についているので、安心して欲しいな、と思います。



仕事の選びの基準は「得意か苦手か」

そこで、将来の夢に関する話に戻ります。

好きなことがない人は、「自分の得意分野は何か」を知っておくことが大切だと思います。これに好き嫌いは関係ありません。「得意か苦手か」という視点だけです。

例えば、国語が得意で数学が苦手なら、国語を使うことの多い仕事を検索してみましょう。文章を書く力が求められる業界は山のようにあります。また、物理が得意で化学が苦手なら、物理が生かせる仕事を探してみればいいのです。暗記が得意で、読解が苦手なら、覚えることが多い分野の仕事を探せばいいのです。勉強が苦手で、運動が得意なら、体を使って稼ぐことができる仕事を探せばいいのです。

単純で当然な話ですが、意外にこれができないものです。「そんなこと別に好きじゃないからなあ」「得意と言ってもトップの人と比べると大したことないからな」と何となく遠慮がちになってしまう人が多いのです。

でも、仕事をしていく中で、「好きであること」「トップである必要」は一切ありません。仕事を確実にこなして結果を出してくれる人を、社会は求めます。好きか嫌いかという感情的な側面は、社会では全く考慮されないのです。


そして、これからの日本は、どの業界でも「人手不足」が目の前に来ています。一部の「流行っている仕事」以外は、大抵人手不足です。人手が足りない分野で貢献すれば、確実に食っていけます。それだけ需要があるのですから。(ただ、ブラック企業に食いつぶされることだけは避けなければなりませんが…)

好きなことがない人は、それだけ自分のフィールドが広いのです。だから、そういう「好き嫌い」とか「能力差」とかではなく、「得意なことができる仕事」を何となくやってみることをおススメします。



終わりに 〜私が教員を目指す理由〜

私は、自分の意志が弱く、周りに「こういうのが向いているのでは?」という安易な言葉を信用して生きてきました。私は、施設にいた小学生に「ヨウくんが担任の先生だったら楽しいだろうな。」という言葉がきっかけで教員を目指しました。そしてその後、仕事の中で疑問が湧いてきて、脱線してあれやこれやと悩んでいろんなことに手を出してみました。その中で、再度教育に携わる仕事もしました。

いろんなことに手を出してみた結果、私に合っている仕事は「教えること」であることを理解しました。それは、私自身に「こんな仕事をしたい」という明確な意思がなかったからです。何かに固執せずに、「自分はこうあるべき」みたいな視点がなく、「好きなこと」に重きを置かなかった結果です。


私は、別に教育業界のことが好きなわけではありません。文部科学省も教育委員会も好きではありません。人に教えることが好きかと言われると頭にクエスチョンが浮かび上がりますし、寧ろ自分が勉強したり表現したりすることの方が断然好きです。

でも、私には「教えること」に適性がありました。そのことを、施設にいた小学生が見抜いていたのです。そう思うと、私は幸せな人生を送っているのかもしれません。


別に好きなことがなくてもいいんです。自分の力が生かせる場所で、偏見なく取り組めればそれでいいのです。

進路なんて適当でいいよ。行った先で頑張ることができりゃそれでいいよ。

今現在、将来のことや進路のことで悩んでいる子は、そうしてみてはいかがでしょうか?



少しだけ、参考にしてみてくださいね。




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