ラーン・バイ・クリエイションの生い立ちといま

ラーン・バイ・クリエイションは、「創る」から学ぶという新しい学びの文化が広がることで、大人も子どももより自分の人生を豊かに生きて欲しいを願う仲間が集まり2019年に2日間のイベントを開催するところからスタートしました。

数名を除くとゴールデンウィーク前に集まったプロボノメンバーが3ヶ月程の短い期間で準備を行なった結果、28の国内外登壇者による講演やパネルディスカッション、43のワークショップ、17校の小中高生の発表、11の新設校や先端企業の展示、ハッカソン、アイデアソン、3つの映画上映会という盛り沢山な企画のイベントとなりました。真夏の炎天下の中にも関わらず、登壇者、ワークショップ主催者、引率の先生方、発表者の子どもたち、スポンサーブースの皆様、そして200名以上のボランティアメンバーが頑張って下さった結果、90%の参加者の皆様から「大変満足もしくはまぁ満足」という評価を事後アンケートで頂く事が出来ました。「次回の推薦意向もとても勧めたい+まぁ勧めたい」の方で88%という嬉しい結果もあり、楽しみにして頂いてる方のためにも、2020年もオリンピック前に設定する事で開催したいと年明けから準備を進めてきました。2月にコアメンバーのキックオフも始め、3月からスタートと考えていたのですが、新型コロナウィルスで休校となり、ほどなくオリンピックも延期となり、雲行きが怪しくなってきました。

リアルイベントの可能性を残したオンラインとのハイブリッド型など、フレキシビリティを残しながらもリアルイベントを夏休みに開催する方法はないかと模索してきましたが、なかなか状況は見えてきません。

そんな中、コアメンバーの数名から「イベントにこだわらず、プロジェクトと捉えれば、オンラインで出来る事も多くあるのでは?」というアイデアが提案され「あっそっか、何をイベントにこだわってたんだろう」という電球が頭で光る瞬間を迎えました。2日間に全てを集めるのではなく、コアメンバー達がラーン・バイ・クリエイションのミッションを意識した時にやってみたい事を考えてみようというアイデア出しを始めました。

ラーン・バイ・クリエイションのミッション "学校という枠組みを越えて、社会を創る大人たちと子どもが共に学ぶための場やエコシステムを構築することを通じて「創る」から学ぶ風景を日常に" 

オンラインでのアイデア出しの様子。Miro というサービスを使うと、オンラインブレストも楽しくできます。

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自律分散型のプロボノチームでの運営の為、毎回同じメンバーが顔を出すわけではないのですが、オンラインでの数回のブレストを経て、「ラーン・バイ・クリエイション・オンライン」が徐々に現実味を増してきました。今休校期間で不安もありながらも、今までを振り返り、ウィズコロナに備える大切な期間と捉え、急遽ゴールデンウィークから場づくりを始めようということになりました。

4月29日のオンライン対談を皮切りに、ゴールデンウィークには、Educussion (エデュカッション) という世代や肩書抜きでこれからの学びについて対話する会や、5月5日にオンライン対談第2回、そして、5月7日にはゆるいラジオ第1回がスタートしそうな予感です!

ラーン・バイ・クリエイションの企画や運営に参加してくれているプロボノチームの仲間は、ティール組織を目指しながら、フラットな関係性や対話を大切に動いています。スケジュールが合いづらい、常に同じメンバーで動いていない、などの難しさもありながら、クリエイター、教員、会社員、保護者、行政、学生など多様な立場から集まる仲間から学び合うことも多くあります。メンバーも東京が主だとはいえ、長野、大阪、アメリカなど、オンラインという事もあり地理的な壁を超えた活動もやりやすくなっています。

これから一つの会社の仕事に留まらない生き方が増えてくる時代には、ラーン・バイ・クリエイションが目指す「創る」から学ぶマインドセットは必要不可欠です。教育で主体性、課題解決力、SDG、グローバル教育など様々な言葉がありますが、根底に「創る」から学ぶ事を楽しめる態度がないと、表層的な学びになってしまいます。

私が過去4年間続けている、「Most Likely to Succeed」というドキュメンタリー映画の上映会活動では映画の後にワークショップをするのですが、「あなたにとって記憶に残る深い学びは何ですか?」という問いで教科学習での思い出を話される方には残念ながらお目にかかった事がありません。これからプロジェクト型学習(PBL)や探究学習といった「創る」から学ぶタイプの学びも身近になってくる勢いがありますが、形式では深い学びの環境は担保されません。先生方だけでなく、保護者や社会で子どもたちを支える人たちも「創る」から学ぶ事を楽しむの輪に入り、創造の楽しさにワクワクしながら子どもたちと接する時間が増える事が、子どもたちのワクワクや主体性を育むための近道だと我々は思っています。

ラーン・バイ・クリエイションはボトムアップからさざ波が起こせると信じています。日本の学びの文化に変わって欲しいと願う大人の皆様、共に「創る」から学ぶ環境を広げていきましょう!

竹村 詠美 | Learn by Creation 事務局長

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