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“大企業のための戦略的タテ割りの勧め” アメーバ経営/稲盛和夫【読書メモ】

友人が「アメーバ経営について勉強してる」と言ってたので、ついでに自分も1冊読んでみた。
京セラやKDDIといった超大企業を創業した稲盛氏が提唱する経営手法で、社内で組織をどんどん疑似分社化し、互いに競わせ、相乗効果を発揮させようという考え方

ルース的おもったこと3選

①アメーバ経営は「社内分社化」

→稲盛氏が創業した京セラで、加工済の原料を仕入れていることに無駄さを感じ、加工前の原料自体を仕入れた方が安いんじゃない?と独立部門を作ったのがきっかけ。物流部門などにも波及した。
各部門に大きな裁量が与えられ、部門間の取引には手数料を取り、1部門を1経営単位として売上を競わせるとのこと。

②京セラ式アメーバ経営を導入するなら超大企業

→例えば原料加工部門の独立。最初はコストが抑えられるかもしれないけど、原料加工専業会社が本気出してコストダウンしたら敵わない
他にも、社内システムの構築までも自社でやっているらしいけど、システムなんて尚更。IT専業ベンダーに勝るシステムを自社で作るなんて、相当ハイスペックな人材が必要になる。

③社内疑似分社 vs 分社化

→アメーバ経営はあくまで社内制度。社内でやるぶん手軽な感じもするけど、そうでもない。
全ての会社がやるべき社外向け(=投資家etc向け)の「財務会計」とは別に、独自の数字を使って社内向けの「管理会計」をやっているのだ。単純に決算を何度もやるイメージ。これは手間
ちなみにソフトバンクグループは、子会社・関連会社あわせてなんと2000社ある。ソフトバンクの場合は別会社なので、各会社で行う「財務会計」が、そのまま決算に使える。経営戦略が変わった場合に会社を売るのも比較的容易。社内疑似分社で社内に大規模な設備を一旦作ってしまったら、事業を縮小するのは難しい

アメーバ経営、発想は素晴らしいんだけど、かなり規模の大きい会社じゃないとマネするのは難しそう。各アメーバが自己中に自分の利益を求めそうだし。どうなんでしょう?

こんな人におすすめ

超・大企業の管理職の人
各アメーバが独善的になる恐れがない位にカリスマ性のある経営者の人

(2021年3月29日読了)

※僕の読書メモは本の”要約”ではなく、僕が個人的に『珍しい表現だ!メモしとこ~』と思ったことベスト3を挙げています。"要約"ではないため、全然ネタバレできていません(いいんだか悪いんだか 笑)


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