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作家のPCに埋もれている企画を掘り起こす①

管理人、十日夜です。小説以外の投稿はかなり久しぶりです。反省モード全開でタイトル通りの投稿をします。

作家陣のPCには、企画立案したものの「なーんか足りないんだよね……」という感じで筆が進んでいない種がたっくさんあるようなので、埋めておいても芽は出まい、いっそ掘り起こして「なにが足りないのか」観察し、必要があればこれまで使用したことのない栄養(知識)を加え、適した土壌(環境)に移し育てたらよいのでは……? ということで、第一弾です。



1 タイトル・テーマ

Fictional World or ……
「この世界の姿、貴方の真実。それら全てを本物だと呼べる?」

2 企画概要

自分が育った環境、与えられた知識のみを正しいと信じていた少年が、慣れた環境を離れ、様々な人間と出会い、自らの価値観に疑問を覚え、葛藤しながら成長するSFミステリアスファンタジー。

舞台は未来。200年以上先を想定。過去にウイルス蔓延によって人口が減少したことを受け、人類の多くは空気感染予防をほどこしたコロニー(作中ではコロニオ)で生活している。

元々はウイルス感染防止で建造されたコロニーであったが、いつしか職業や【人間の特性】で区分けされ、一部劣悪な環境のコロニーも存在している(コロニーの多くは、収入格差等がない均衡のとれた環境)。

主人公はコロニーを監視する役割を与えられた15歳の少年。外界と隔てられた環境で育ち、人々を監視することを運命づけられた少年が、あるトラブルによってコロニーを渡り歩くことに。

戸惑いだらけの旅の中で、無知である自分、人との繋がり、真実と思っていた事柄の裏の顔などを知り、絶望を覚えながらも最後には世界に希望を見出し、仲間のもとへ戻る。

自分の経験を仲間に話した結果、全員がコロニオを出て世界を自分の目に見たいと言い出し、全員がそれぞれの目的をもって旅立つ。

読者層は10代~40代。挿絵の作画イメージは小田原愛先生の著作を参考。
魔喰のリース」「LAND LOCK」(ジャンプ+)
忍獣カノン」(comico 他)

3 作中用語解説

・ コロニオ/コロニー。人類の多くが生活する場所。いくつも存在する

・ オルド/主人公達が属する組織。コロニオ内の監視が主な仕事

・ アテンツ/コロニオの監視員。オルドに属し、主に前科者や危険因子とみなされた人間を監視

・ ノヴァ/オルドで誕生した赤ん坊。「選択された」存在で、多くは注文主に届けられる

・ ロンガ/オルド内のリーダー。カテゴリーごとに存在する

4 世界観

コロニオの中においては、天候、気温、全て暮らす人々にとって適切となるよう管理されている。全世界的にそうである、という設定。オルドという組織も世界共通で存在しているとされている。

極端な人口増減を防ぐために出産も管理され、人工授精、代理出産は普通に行われており、結婚という概念は薄れ、パートナーとの間に授かった子でなくても実子として育てるのがスタンダードとなっている。ノヴァは人工授精の中でも【選択されたもの】であり、めったに発生しない。

国という概念は存在しており、国の代表(指導者的な存在)もいるが、コロニオによっては、一国の中にあっても独立国家のような体裁をとる集団も。そういった【危険因子】を監視することもアテンツの仕事。

コロニオの外での生活は不可能とされているが、実際には外部生活者が存在し、本物の自然の元で暮らしている。

外部生活者の多くは学者であり、人間によって汚された自然の回復を目的とし、遠い未来に再び人間がコロニオを出て生活できるよう希望を抱いて活動している。外で暮らせると周知されると、再び自然が死んでしまうという理由から、外部生活者の活動を知る人間は世界の中でも限られている。

コロニオでは再生可能エネルギーが使用され、食料品生産については、農業・漁業(養殖)・畜産など、専用のコロニオが存在。

工業・製造・流通のほとんどは作業用ロボットが担い、人間はシステム管理を行うのみ。一部伝統工芸など人の手でしか生み出せないとされている分野においては技が継承されている。

大きな戦火は見られないとされているが、小さな紛争は存在し、多くは化学兵器で制圧されている。一般市民への報道はされない。情報統制されているが、一般市民は「自由である」と信じて生活している。

5 主な登場人物

真空 鴇(マソラ トキ) 

男性/15歳
雰囲気: LAND LOCKの主人公・雪村 猟(リョウ)

主人公。オルドで育てられ、コロニオの監視員・アテンツとなる。

冷静沈着に見えるが、そう見せているだけで本来は感情の起伏が激しい。自分自身との対話が忙しく、いら立つほど【中の自分】と話し合うことも。

アテンツの中では特別目立つ存在ではない。本来届くはずのないノヴァが届いてしまったことでオルドを離れ、いくつかのコロニーを渡り歩くことになる。

呼び名はトキ。


朝比奈 翡翠(あさひな ひすい) 

女性/18歳
雰囲気:魔喰のリースの捜査官・アンネ 

トキの幼なじみでアテンツのロンガ。オルドを離れたトキとコンタクトをとり目的を果たせるよう見守り続ける。

美人で感情をあまり表情に出さない。とっつきにくい空気をまとっているが、虫が苦手、ふわふわした可愛らしいものが好き、といった一面も。トキの前では大口を開けて笑うなど、喜怒哀楽を素直に出せるほど気を許していてる。

トキは恋に近い感情を抱いているが「恋愛」を見て育っていないため、「いちいち気になって、体が熱くなるような、他にはない感覚」と理解している。

呼び名はヒスイ。


青藍 夢理(せいらん ゆうり) 

男性/16歳
雰囲気: LAND LOCKの鏡 ユキチ

アテンツ。トキと一番仲が良い。生意気で言葉を選ばない一面があるが、憎めないヤツ。

歴史に詳しい。絶滅した動植物の絵を描くのが趣味。オルドに属するアテンツの中で、唯一楽器を弾くことができ、気晴らしに「絶滅したと言われる音楽」を奏でることがある。

他者に対する執着が薄い。トキも「そういう存在」だと思っていたが、そばにいなくなって初めて「友達」だということに気づく。

呼び名はユウリ。


烏羽 真魚帆(からすば まなほ) 

女性/16歳
雰囲気:魔喰のリースの捜査班秘書・エイカ

アテンツ。恥ずかしがりやで大人しく、年齢よりも幼く見られる。ふわっとした雰囲気だが監視対象についての分析力は高く、冷静に業務を遂行することができ、仲間に一目おかれている。

クールな翡翠を慕っており、トキには嫉妬に似た感情を抱いている。同い年のユウリを「自分の片方」のように感じる時がある。恋というよりは「同士・ツインソウル」のようなイメージ。

呼び名はマナ。

卯花 練斗(うばな れんと) 

男性/40歳
雰囲気: 忍獣カノンの風魔

オルドの外部で活動するロンガのひとり。トキをサポートする(トキとは縁があることが物語後半で判明)。人当たりは良いが、時折目つきが鋭くなり、トキは心を許せない。

外部生活者からは慕われており、友好な関係を築いている。オルド内部にも卯花を名乗る者がいるがデータ上に存在するだけのAI。外部にいる卯花が「本体」。


夕月 紅(ゆうづき べに) 

女性/35歳
雰囲気: 魔喰のリースの検視官・シンクレア

トキの母親。旧知の仲間の協力のもとオルド経由で新たな子をもうける。トキがコロニオを離れるきっかけとなったトラブルの首謀者でもあり、トキが「届ける」ことになったノヴァの母親でもある。

生物学者。絶滅した動植物の再生を試みていることが原因で危険因子扱いされ、とあるコロニオに軟禁されている。

コロニオから出られない、他者と直接的な連絡をとれないということ以外は自由。絶滅種の再生は「表向き」禁止されているだけで、支援者はたくさんいるため生活にも研究にも困らない。

6 構成


導入部/物語の世界観と登場人物、主人公の目的、成すべきことを描く

第1部/新しい環境への突入。平和の裏の悪を知る
第2部/更に劣悪な環境へ。絶望の中に希望を見る者達との出会い
第3部/主人公自身を育んだ環境への疑問と進むべき道の模索。母との出会い
最終部/疑問に対する正解はないとの結論。仲間とともに世界を知る旅に出る


【 導入部あらすじ 】

大きな荷物を抱えて歩くトキ。スラム街を隠れるように進む。周囲におびえながら「なぜ自分がここにいるのか」を、回想をまじえて描く(世界観の説明)。

回想終了。トキの抱えている「荷物」はノヴァ(赤ん坊)。
「この子を無事届けなければ……でも、なんで俺が……なんであんなことが起きたんだ?」と自身にふりかかったトラブルをトキの独白で。

コロニオのゲート。初めて外の世界に出るトキ。外を目にし、高まる緊張と不安を抱えながら進む。ゲートが閉じ「もう、後戻りできない」と鼓動が速くなったところで何者かが自分に近づいてきたことに気づく。思わず後ずさりしたところで終わり。本編へ。

4章構成。各章4節の予定


以上、掘り起こしでした。

「なんかピースがうまくはまらない」らしいので、まだしばらく寝かせるようですが、肉付け&そぎ落とし(これらが一番大変なのですが)をした原稿を気長に待ちます……!

以上、企画掘り起こし、第一弾でした。



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