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お金がない!!

お金がないのは厳しい。
話が前後するが、
現状、休職中の身であるが、当時もだが今もお金に関しては厳しい生活になっている。
それでも当時に比べれば軽く笑い飛ばせる程度で、
当時のことがあったから、
復職しても飛び抜けて大きな買い物もしなかったし、ローンを組んで買うような買い物もしなかった。

またいつかどこかでこうなる。

そういう気持ちが常にあった。


常に綱渡りであった。
復職した後だって、
いつまた休むことになるか、
辞めることになるかはわからない。
だから大きな買い物やローンはやめようと思った。

それだけ当時の財政状況は厳しかった。


前回にも書いたと思うが、
普通に働いていての給与を頂いていても、
都内での1人暮らしは苦しかった。
貯金なんてできなかった。

東京出身で、実家から通っている同期は皆余裕があったし、
車も買っていたし、楽しそうにしていた。
お金に関して困ってはいなかった。
また、これはだいぶ後の話になるが、
実家に住んでいる中堅の先生は、「毎月の給与明細など見たことがないし、自分が今いくら持っているのか知らない」と言っていた。

独身、実家暮らしならば、黙っていてもお金は溜まっていくのだろう。

ただし、こちらとしては、上京してアパートを借り、全ての固定費を払い、食費を出し、残った部分が自由に使えるお金であった。
その自由に使えるお金もそんなにはない。

東京に来て1年間で貯まったお金などすずめの涙ほどだった。
特に、教育関係の書籍や雑誌はお金を惜しまずに購入していたので、
そのせいもあってお金などなかったのである。
じゃあ、そんなに本などを買わなければよかったじゃないかと言われそうだが、そうしなければ先生を続けることは難しかった。

所詮、自分には先生という仕事は向いていなかったのである。

というよりも能力も才能もなかったので、
なんとか本や教育雑誌に頼りながらなんとかしがみついていた次第である。

だったら辞めてさっさと違う職に転職すればよかったと言われそうだが、
学校の先生を1年やった自分は心底疲れ果ててしまっていた。
次の仕事を探す余裕も仕事をする余裕も何もかもなくなってしまい、限界を迎えていたのだった。

それでも日々の生活は続いていく。
払わなきゃいけないものは待ってくれない。
そうなると削るところは食費になってくる。

本当に食べるものがなかった。
お金がないから買えない。
食費は最低限切り詰めるだけ切り詰める。
しかしそれでも支給日前の1週間などは手元に1000円程度しかなかった。
しかも家に食料はない。

そうなると家にあるものを売ることになる。
まずは本がなくなっていった。
服もなくなっていった。
ゲームもなくなっていった。

とにかく家にある売れそうなものを売るしかなかった。


時間だけはべらぼうにあったのだが、お金は全くなかった。

そしてついに限界を迎えるのであった。

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