【Vol.2】お客様の想いを開発者へ届けるコーディネーター。「CS」が話す、LUMIXの歴史と改善について
LUMIXのCSが語る、お客様との交流やサービス改善の歴史の話。
本記事は続編となるVol.2です。
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お客様の声から実現・改善されたこと
日々お客様から頂戴する声は、しっかりと社内で報告し、提供するサービスの向上に繋げています。
こちらでは、その例をご紹介させていただきましょう。
交換レンズ修理サービス
交換レンズは、数種類のレンズを組み合わせた構造であり、個々のレンズは規格内でも全く同じものはなく、一つひとつに個性があります。これらを工場で製品に組み上げるときは、精密な調整をアナログ的に実施し、丁寧な検品が必要です。
そういった製品なので修理も難しく、お預かりしたレンズを分解して中のパーツを交換し、組み立て直してからも、様々な調整・検査が必要になります。
このような背景もあり、一部の機種においては、結果的に修理費用にご納得いただけないケースがあり、お客様からもご指摘の声を頂戴していました。
そこで、私達は交換レンズの修理において3つのパターンを準備し、お客様にお選びいただける体制を整えました。
具体的には以下の通りです。
上記の「①」は、事前に工場で調整・検査したユニット交換部品を準備して修理する為、早くお戻し出来ます。
加えて、費用を抑える為、生産工場でリファービッシュされたユニット交換部品で修理する方法「②」も導入しました。
更に、お客様が今まで使われていたレンズの特性や外観を可能な限り維持しつつ、費用を抑えるべく、生産工場で必要な個所のみを修理し、個別に調整・検査する方法「③」も導入しました。
修理品を生産工場で修理する場合、お戻しするまでの期間が長くなってしまいます。輸送等を含めた課題もあり、修理サービスのスキーム見直しから着手する必要がありました。
3つの修理メニュー導入後、多くのお客様に、それぞれお好みの修理方法を選択してご利用頂いています。今後も、よりお安く、そしてお預かり期間を短くするなど、お客様のご要望にお応え出来るよう、更なる修理メニューの改善を図ってまいります。
露出設定操作改善
「勝手に連写になる」「ダイヤルを単写にしても連写になる」という問い合わせがあり、いずれも、お客様の設定を確認すると「露出ブラケットがON」になっていたため、複数枚の写真が撮れていました。
ただ、問い合わせされるほとんどのお客様が「露出ブラケットをONにした
覚えがない」とおっしゃいます。
なぜ、勝手にONになるのか不思議でしたが、対応するうちに「露出ブラケット」は設定メニューからだけでなく、上下ボタンからも設定できますが、操作中に意図せず上下ボタンを触ってしまい、無意識のうちに「露出ブラケット設定がON」になっていると推測できました。
ボタン操作からの露出ブラケット設定は、使用されているお客様には
非常に便利な機能なので、この動線をなくすのはまずい。
開発部門で操作性を含めて検討した結果、ボタン操作からの露出設定をON/OFFするメニューを追加することで、お客様の誤操作をなくすという改善ができました。
X2000のアイリス調整
LUMIXではなくビデオカメラですが、セミプロ向けに発売されたX2000というビデオカメラがあります。このカメラはリアリングでズーム、アイリス調整などの設定が割り当てできます。
「ズームレバー操作中にリアリングでアイリス調整するとズームが一瞬止まる」というご指摘がありました。これは、リアリングを操作しているので、
ズームレバー操作が止まるのは仕様となります。
お客様から詳細な使用シーンをヒアリングしたところ、お客様の使用方法では絵作りに制限が生じていることが判明しました。
少しでも、お客様のお困りごとを解決したいという開発部門の思いもあり、最終的にファームアップでの対応へ結びつけることができました。
励みになる声も頂戴しております
これまで「ご指摘の声から実現した改善の話」をご紹介してきましたが、CSに届くのはご指摘ばかりではなく、ありがたいことにLUMIXを使用した嬉しい感想も頂戴しています。
これらの声は全て、社内の様々な部門に共有し、私達の励みとさせていただいております。
本当に皆様、いつもありがとうございます。
これからも、お客様とLUMIXを繋ぐ架け橋に
製品も進化し、お客様の趣向も変わって、現在は民生とプロユースの垣根が無くなってきたように思います。
私達も、皆様から頂戴するご質問・ご相談に即座にお応えできるよう、日々知識を深められるよう精進してまいります。
また、LUMIXの販売台数の増加に伴い修理依頼も増加する事がありましたが、一方で初期不良の割合は減少しました。CS視点でも、製品品質の改善がされていると認識しています。
とはいえ、それもまだ100%ではありません。
これからも、業務を通じてお客様と繋がり、お客様に一番近い立場から、LUMIXの品質を高めていけるように活動していきたいです。
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