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【Vol.1】国境や文化を超えて、LUMIXを世界へ届ける「海外マーケティング」の戦略と苦悩の話

こんにちは。LUMIXの海外マーケティングチームです。

LUMIXが世界初のミラーレス一眼「G1」を発売したのが2008年のことです。

それまでのコンデジ時代においては、LUMIXも日本国内で大きな存在感を放っていましたが、ミラーレス一眼の国内シェアにおいては現在も決して高いとは言えません。

しかし、欧州をはじめとした海外のミラーレス一眼のシェアにおいては上位に入っており、LUMIXは各地域毎に異なるシェアを獲得しています。

今回の連載では海外の中でも「欧州」「中国」に焦点を当て、海外マーケティングチームの活動や、それぞれの国で活躍するメンバーの視点についてお話しします。

▼国内マーケティングの活動についてはこちらもご覧ください!


海外マーケティングの成り立ちと活動

F7

LUMIXの海外マーケティングチームは、「ムービーやビデオ・オーディオと同じマーケティングチーム」の中で2001年にスタートしました。

2002年に発売されたLEICAのレンズを搭載した「F7」、高倍率ズームを搭載した「FZ1」、2003年〜2004年にかけて発売されたO.I.S.(レンズ内手ブレ補正)を搭載した小型機種「FX5」「FX7」など、カメラメーカーとして最後発ながらもユニークな製品を展開していた同時期に、各国で選任のマーケティング組織が発足され、海外事業が急速に拡大していったんです。

特に当時、力を入れていたのが欧州市場でした。

高倍率ズームやO.I.S.といった先進的な性能に加えて、LEICAのレンズを搭載したことによる高画質なカメラは欧州で高く評価され、販売の伸びも顕著に表れたんです。

欧州のお客様は、商品購入前に専門誌の評価記事などで慎重に性能を比較して購入されることが特徴でしたので、商品導入前にマーケティング部隊と技術者が一緒になって専門誌を訪問し、エディターの方々にしっかりと商品の良さを説明する活動を全欧で展開していました。

LUMIXの高い評価や高得点が専門誌に掲載された時は、マーケティングや技術のメンバーで共に喜びを分かち合ったものです。

また、新製品の世界同時発表・世界同時発売など、デジタルカメラが先駆けとなって新たなマーケティング戦略をグローバルに展開していきました。

欧米で大規模量販店の定番入りも実現し、2000年代はコンデジの需要拡大と共にグローバル市場でLUMIXの事業規模は大きく拡大しました。

ミラーレス一眼の誕生、コンデジの収束

G1

冒頭でもお話しした通り、LUMIXは世界初のミラーレス一眼「G1」を発売しました。しかし、一眼カメラのマーケティングにおいては老舗カメラメーカーと同等の専門性が求められるため、発売当初は大変苦労しました。

さらに、同時期からスマートフォンが海外で台頭し、コンデジ需要が急速に収束していったのです。

ここで、海外マーケティングは「コンデジの大量販売」から「一眼の機能・性能をしっかりとお客様にご理解いただき、お客様からの引きを創るマーケティング」へと変化していきました。

いわゆる、PUSH型のマーケティングからPULL型のマーケティングに変化していったということです。

カメラメーカーから人材をヘッドハンティングするなど、各国のマーケティング部隊も先鋭部隊へと進化していき、販路は大規模量販店中心からカメラ専門店中心にシフトしていきました。

また、各国でLUMIXを応援していただくフォトグラファーやビデオグラファーを探して「LUMIX Ambassador」契約を結び、「LUMIXで撮影した作品の発信」「販売店でのワークショップ」といった面で力をお借りすることで、「クリエイター×販売店×Panasonic」のWin-Win-Winの関係構築を進めていきました。

このような変化が、現在の「写真や映像の枠を超えて、クリエイターと共に新たな感動を届ける」LUMIXのブランドフィロソフィーの礎になったと考えています。

(続きます)

次回は、欧州のマーケティングチームから戦略や苦労についてお話しいただきます。


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