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やっと結婚できたと思ったら妻は家事をしない怒る女だった

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結婚に男のロマン(=理想)を求めていた「私」が出会い、結婚した「妻」は、家事ができない、怒り、叫ぶヒステリックな女だった。 「私」は離婚の恐怖に怯えながら、現実逃避をし、他の女と…
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#11へ続く

【小説】やっと結婚できたと思ったら妻は家事をしない怒る女だった #10

【小説】やっと結婚できたと思ったら妻は家事をしない怒る女だった #10

 桃子は私の職場の看板娘で、切れ長の二重の目とハーフのような幅の細い鼻を持った、ショートカットの女だった。裾をざっくり短く刈り、きれいな左右の耳の全形を晒したそのヘアースタイルは、汗と根性と青春の体育系女子の爽やかさがあった。
 挨拶がきちんとできる気が利く女で、上司からも同僚からも愛されていた。化粧っ気がなくても輝きがあり、私も前からいい子だなと思っていたが、恋愛の対象というより、職場の花のイメ

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