弁護士の僕ならこうやって離婚を進めます-1(一気に何でもかんでも言わない)

【 自己紹介 】

弁護士古田博大の個人ブログへようこそ。プロフィールページはこちら

このブログでは、これまで、ご覧になった皆様のお役に立てるような情報を提供してきましたが、今日から、方針を変えて、「弁護士の自分だったこうするだろうな」ということをお伝えしていこうと思います。

僕自身、これまでの人生で大きな紛争・トラブルに巻き込まれたことがなく、今この瞬間、紛争・トラブルに直面されている方の苦しみや不安を代弁できるような立場にはないのかもしれません。

ただ、もし仮に自分が紛争やトラブルに巻き込まれた場合、つまり、自分が紛争・トラブルの当事者となった場合に、どうやって対処するのか、弁護士の目線でお伝えできれば、それが、ご覧になった皆様のお役に立てるかもしれないと思っています。

あくまで、「僕だったらこうするだろうな」ということですから、ご覧になっている方々に必ずしも当てはまらないとは思いますが、僕のやり方をヒントに、自分なりに応用していただけたら、とても嬉しいです。

ご覧になっている皆様のお顔も名前も残念ながら知ることができませんが、アクセスしてくださり、ありがとうございます。本当に励みになっています。

【 今日のトピック:離婚 】

さて、今日は、「僕だったらどうやって離婚するか」についてお話していこうと思います。

僕は男性なので、離婚する場合は、「妻と離婚する」ということになります。夫である僕が、妻に対して離婚を請求したい場合に、僕が、どうやってうまく、自分に有利に事を運ぶのか、ということについてお話していきます。

さて、話を始めます。

僕は、とにかく妻と離婚したくてしたくてたまらない、ということにしましょう。

妻が不倫しているとか、暴力を振るうとか、そういった法的に離婚が認められる事情(「離婚原因」と呼ばれます)はありませんが、とにかく、妻の一挙手一投足が癪に障るので、家に帰っても全く気が休まりません。

掃除の仕方が雑でホコリがたまっていて、それを見るだけでイライラするし、洗濯物のたたみ方も雑で、いちいち自分でやり直しています。

食事も可もなく不可もなく、といった感じで、仕事で疲れて帰っているのだから、もっとおいしい食事を用意してほしいなと思ったりもしています。

(※ちなみに、これはあくまで「仮定の話」なので、本気にしないでくださいね!)

もちろん、夫婦の関係は冷え切っていて、会話もなければ、セックスもしてません。

今の夫婦関係を続けていても、人生が楽しくなりそうにはありません。毎日息苦しい家庭で過ごすよりは、冷え切った夫婦関係を清算して、また新しい女性と出会って、幸せな家庭を築きたいと思っています。

こんな場合、僕なら、どうやって自分に有利に離婚するでしょうか。

そもそも、離婚したいと思っているのは、僕だけではないはずです。夫婦関係が冷え切っているのなら、妻も、家庭に嫌気が差しているはずです。

妻も、冷え切った夫婦関係を終わらせることができるのであれば、終わらせたいと思っているはず。

ただ、離婚した場合、その後の生活がどうしても妻は気になります。

例えば、子ども2人(8歳と6歳)がいるとしましょう。妻は、離婚してしまった後は夫の収入が途絶えますから、その状態で2人の子どもをどうやって育てるのか、そこを最も気にしているはずです。

だから、夫婦関係が冷え切っているにもかかわらず、離婚を切り出せずにいる可能性が高い。

そうすると、離婚をスムーズに進めるためには、妻が離婚後の生活について抱いている不安を解消してあげる必要があります。

そうすれば、離婚に応じてくれる可能性が高まります。

でも、「不安の解消」といっても、要は、「妻にお金を渡す」ということですから、渡せる金額にも限界はあります。

無い袖は振れないので、「不安を解消してあげなきゃいけない」とはいっても、限度があるわけです。

そうすると、なるべく安い金額で納得してもらうことが必要になってきます。

こう書いてくると、もう最初から、離婚するためには、ある程度身を切る覚悟が必要なんだと思います。

離婚に限りませんが、法的な紛争は、基本的に、先に要求したほうが割りを食います(不利になります)。

恋愛と一緒ですね。「好き」という気持ちが相手にバレたら、その時点で選択権が相手に移り、こちらは、相手の承認を待つか否かという窮地に追いやられますが、法的な紛争も同じです。

基本的に、先に要求したほうが不利です。だって、先に要求するということは、「お願い」しているわけですから。その「お願い」を承認するかどうかの選択権を相手に持たせることになります。

とはいえ、先に動いたら不利になるからといって、何も動かずにいたら、どんどん自分の人生の時間が減っていきます。僕は、それが耐えられず、不利になると理解していながらも、離婚を切り出します。

離婚を切り出さないと、ズルズルと人生の時間がすり減っていくからです。

そして、離婚を切り出す際に大切なのは、何でもかんでも一気に言わないことです。

何よりも大切なのは、「離婚」という結果です。「離婚」という結果を、最も早く実現する方法は、離婚届に相手が署名押印してくれることなので、僕は、そこを第一に目指さなきゃいけません。

感情的になって、一気にいろいろとぶちまけたくなりますが、それで長引いたら、せっかく人生の時間を有効活用しようと思って離婚を切り出したのに、時間を浪費してしまいます。

だから、①離婚したい、②離婚したい理由、③離婚後の生活については~~と考えている、④子どものことについては~~と考えている、などなど、言いたいことを全部言うのはダメです。

離婚は、相手がいる話です。相手である妻に、離婚届に署名押印してもらうことを何よりも優先して考えなきゃいけません。

そうすると、唐突に、↑のようなことを一気に伝えられても、妻は何のことかわからず、身構えてしまいます。妻に身構えられてしまうと、「離婚届に署名押印」という目標は達成できません。

だから、少しずつ少しずつ、切り出します。

もちろん、「離婚したい」ということは伝えなきゃいけませんが、その理由も伝えるのかは微妙です。

離婚したい理由は、「質問されたら答える」というのがいいでしょう。聞かれてもいないのに理由も含めて伝えると、「もう離婚することは確定事項なので」という印象を相手に与えてしまいます。

その印象を与えると、相手が意地になってしまう可能性があります。

もちろん、心の中では、離婚することは「確定事項」なのですが、その印象が伝わると、「離婚届に署名押印」が遠のいてしまいます。

妻から質問されたら答える必要があるので、↑に書いたようなことの答えはもちろん用意しておきます。

・離婚したい理由

・離婚後の生活

・金銭的な保証

・子どものこと

こういったことを、自分なりに用意しておく必要はありますが、先に伝えちゃダメです。

今日はこの辺にしておいて、明日続きを書きます。

それではまた明日!・・・↓

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