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大人が分からないと言える環境

Kacotamには、大切にしていることをまとめたCredoカードがある。その1つに「『分からない』ことは『分からない』と言う」がある。

活動していくなかで、塾講師や家庭教師をしているメンバーが加わることは少なくない。そのメンバーの口から出てくることで多かったのが、バイト先で「分からないと言えない」ということだった。分からないことでも相手に分からないと思われないように振る舞わなければならない。でも子どもたちにはどこが分からないのかを伝えるように求める。これは、おかしな話だと思った。大人がしていないことを子どもに求めているのだから。

そのためKacotamでは、分からないことが出てきたときは、まずは「分からない」と伝えることを大事にしている。「分からないから、一緒に調べてみようか。」「うーん、分からないなあ。一緒に色々と計算式を立てて計算してみようか。」「〇〇(メンバー)に一緒に聞いてみようか」ということになる。そのように、分からないときは、まず分からないことを伝えて、その後、一緒に計算したり、調べたり、他のメンバーに聞いたりして、他の人の協力を得ながら、一緒に試行錯誤することを大事にしている。

このプロセスは、学習面に限らず生活していくうえで、とても重要なことだと思う。一人で解決できないことは生きていくなかで沢山ある。そういう困ったときに素直に困ったと言えて、他の人の協力を得るということは大事な能力の1つだと思っている。だから、分からないと言うことが決して悪いことでも、恥ずかしいことでもないということをこの場を通して感じて、子どもが素直に分からないと言える場につながればと考えている。

まずは大人が分からないと言える環境に。


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