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今月の10冊 その5 「インバウンドマーケティング」

インターネットの普及によって、全ての企業だけではなく、多くの個人も商品やサービスを「売りたい」と考えるようになりました。ですが、この状況は同時にモノやサービスで溢れかえった現代の成熟した社会を作りました。

当然、「売りたい」側のメッセージと広告で僕たちの視界は奪われてしまっています。その結果、どんなに素晴らしい商品やサービスであっても、売り込まれることに対して嫌悪感を抱くようになりました。

そんな時代にフィットした広告戦略を統合的にまとめた一冊。
「インバウンドマーケティング」 高広 伯彦著 を要約します。

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好かれるマーケティングを目指す

この本で著者が言いたいことは
「マーケティングという道具が生活者にとって害のあるものになってはいけない。これからは好かれるものとして機能させていく必要がある。」
ということ。

好まれるマーケティングのためにすること
・受け手にとって「読む価値のない」企業側視点のメッセージを爆弾のように投下することはやめる。
・代わって、自分たちがコンタクトしたいお客さんたちにとって「読む価値のある」「役に立つ」コンテンツを提供する。
・CRM(顧客管理システム)やマーケティングの自動化のためのツールは、企業側の視点ではなく、ユーザー側の視点で利用すべきである。
・適切なタイミングで情報を流すべきだが、そのタイミングは企業側にとってではなく、相手にとって適切なタイミングであること。
・情報を送り届けるという発想から、情報を探している時に、相手が欲しい情報を提示する。

インバウンドマーケティングの論理構造

○来訪者を惹きつける
「惹きつける」と行っても強引にこちらへ振り向かせるということではない。
これまでのマーケティングが「人々はあっちを向いてる」という前提にいたのに対し、インバウンドマーケティングは「こちらを向いている人もいるはずだ」という前提に立っています。
ブログやSNS、キーワード、ウェブサイトなどを使い、そもそも興味関心の高い人を誘い、惹きつけます。

○見込み客への転換
サイトや、SNSへ辿り着いた人をそのまま返してしまうのではなく、その後も関係を維持できるように、フォローしてもらえるような導線を整えたり、LINE@などの関係を維持できるツールへ導く段階です。
ここでは大きな二つの資産を集めることに力を入れます。
「コンテンツと見込み客リスト」

○見込み客を顧客化する
商品やサービスを購入してもらうステージ。
インバウンドマーケティングの場合、肝腎要の商品購入ステージで「すかさず営業の電話」や「ここぞとばかりに売り込むDM」を送ったりはしません。
見込み客となった人が困っていること、抱えている問題を解決するために必要なちょっとしたヒントを提供し、「無料相談」「まずはお問合せを」といった、あくまでも相手に主導権を握らせ自らの意思で行動してもらうように、仕組みを整えます。

○顧客をもっと喜ばせる
顧客がもっと自社のことと商品のことを好きになり、ファンになるような仕組みを作る。顧客がファンになり、ファンがさらにファンを連れてきてくれるようになるには、SNSを利用するのが一番ではないか。
SNSを使って、顧客に対して理念やポリシーなどのメッセージを届け、新たな見込み客を誘導する機能もありますが、顧客の満足度を調べることもできます。


とまぁ、かなり難解で専門的な内容です。
なんとなく聞き及んでいたポイントもあれば、いざ実行しようとなると少々慣れが必要だな、と感じるポイントもありました。

後半さらに内容は、実践的になっていきます。
・ペルソナの設計
・コンテンツ作り
・ライフサイクルに合わせたマーケティング
・マルチチャンネル
・統合化
・キーワード戦略
・サイトの見直し
・メタ情報
などなど。

僕はデジタル系のマーケティングには自信がなくて、少し理解が追いついていませんが、「販売・営業活動」においてこれから「好かれる」ものにしていけるようにユーザー目線で設計していく心構えだけはしっかりと本書から学びました。

このブログは、飲食店経営を受け継ぐ二代目としてコロナ禍で何を感じ、何を考え、どう行動していくかを記録していくものです。家族経営の課題や自分自身の問題、学び、挑戦を記録していきます。

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