近い将来最強の武器になる!TikTok広告~広告メニューを知ろう~
Twitter、Instagram、Facebook。これまで日本で「SNS」と聞けば、この3つのプラットフォームが主流だった。近年では「ショートムービー」への需要が高く、「タイパ(タイムパフォーマンス:短い時間でいかに有益な情報を得るか)」という言葉が、実にその需要の高さを表しているといえるだろう。そんな「タイパ」重視の世の中では、SNSもある変化を遂げつつある。
Instagramでは「リール」、YouTubeでは「YouTube ショート」が生まれ、多くの人から「ついつい見てしまうコンテンツ」として人気を博しているのではないだろうか。そんな、短い動画への需要に応えるプラットフォームとして今日本で若者を中心に人気を博しているのが「TikTok」である。
直近日本では一般ユーザーのみならず、企業も公式アカウントを立ち上げさまざまなコンテンツを発信しているが、中でも広告は他のプラットフォームと比べて特徴的であるため一部のメニューを紹介する。
◆1Dayメニュー
1. TopView
1日1社限定で配信されるメニューで、TikTokのアプリを開いた際一番最初に表示されるため、必ずユーザーの目に触れる。そのため1日あたり配信可能な企業・アカウントを限定している。
なお、TopView広告はアプリ起動後15秒の音声付き動画の形式で配信され、下記3点の効果が期待できる。
インパクトが大きいため「ブランド認知拡大」に期待できる
他投稿との親和性が高いため、高いユーザー体験を提供できる
⇒「広告への抵抗」を最小限にとどめられる自然な動画視聴行動に合わせて広告を表示できるため、高いエンゲージメントを獲得しやすい。
⇒平均視聴時間も長いので、多くのユーザーにきちんと広告を見てもらえるのでCTRも望める。
2. 起動画面広告
TopViewと同様、1日1社限定の広告メニュー。TikTokのアプリ起動時に静止画3秒、もしくは無音動画5秒の形式で配信可能。基本的な仕組みや最大リーチが望める点はTopViewと変わらず、静止画でも配信できるので入稿の際の準備はTopViewより負担が少ない。
3. OneDayMax(OneDayMax Plus)
おすすめフィードの4枚目に配信され、オーガニック投稿同様フルスクリーンで配信されるためユーザーに広告色を感じさせにくい。また、最長60秒の長尺な動画も配信できる。最大フリークエンシーも1回のみのため、フリークエンシーの高まりによる効率の低下は回避できる。(ただしOneDayMax Plusの場合はフリークエンシー最大4回)
◆通常メニュー
1. Brand Premium
最大60秒のフルスクリーンで表示される広告。OneDayMax同様、自然な形式で配信できるため、受容性が高い。130投稿以内に表示されるが、そのタイミングは決まっていないのでタイミングによってはユーザーにほとんど視聴されない可能性もある。また、細かいターゲティングが可能なのでエンゲージメント獲得やLP誘導に優位。
2. Interactive Card
ユーザーとコミュニケーションが図れる無償オプション。ユーザーに選択肢を設けて答えてもらったり、投票してもらったりすることができる。ユーザーとコミュニケーションがとれるだけでなく、投票結果からインサイトを確認できる。Instagramストーリーズのスタンプ機能やTwitterのアンケート機能に類似している。
3. Brand Auction
広告配信中にターゲットの変更ができる運用型広告。オークションにより金額や配信面が決まるのが特徴で、リタゲ配信も可能。柔軟性重視であれば断然このメニューがおすすめ。また、表示回数や動画視聴数の回数及び視聴時間で費用が発生するため、手軽に運用できるのもポイント。
◆TikTokオリジナルメニュー
1. #Challenge
指定したハッシュタグを使用した自社コンテンツ・商品に関する投稿を促す広告。他媒体にはない、TikTokの特性を最大に活かした広告メニュー。最大のUGCを活用したコンテンツとなり、拡散力もあるため新規ユーザー獲得に適している。またエンゲージメントも望めるため、ユーザーとの関係性構築も可能。視聴単価も1円と非常に安価であるため、比較的手軽に運用可能。
2. Brand Effect
髪色やメイクなどのエフェクトを作成し、ユーザーに自社商を疑似体験してもらう広告。特に美容系のプロダクトを持つ企業と相性がよい。また、商品を疑似体験できることから購買につなげやすい広告でもある。インフィード広告や「#Challenge」などの他広告との併用も効果が見込める。
1Dayメニュー及びTikTokオリジナルメニューは、TikTokのサービス特性やユーザー特性を活かしたメニューなのでユーザーにも疎まれず広告配信できる。ただし、他媒体でも配信している場合は同じ素材を流用すると、かえって成果は望めない可能性があるため、TikTokの媒体を理解したうえで可能な限りネイティブな広告を配信しなければ成果は得られないだろう。
そういった点で、最も成果が得られる可能性を秘めた難易度の高い媒体であるといえる。ただしTikTokの媒体やユーザーの特性が理解できれば、最強の武器になることも間違いない。
まだまだ日本国内のMAUはTwitter、Instagram、Facebookなどと比較したら少ないかもしれないが、今後若年層を中心に主要なプラットフォームとなっていくことが予想されるため、今からTikTokの仕組みや広告などをマスターしておくことで他社との優位性を獲得できるといっても過言ではないだろう。
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