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新卒1年目の課題「コミュニケーションスキル」

新卒1年目。この1年間を通して自分の「人生の課題」ともいえる壁にぶち当たった。

新型コロナウイルスの蔓延により、私たちの生活は一変。毎日会社に行って、当たり前のように同僚と仕事をこなす社会人は、家で画面とにらめっこ。学生は青春とは程遠い、オンライン授業で勉強する日々に変わってしまった。

「おうち時間」という言葉が生まれ、人々は家で充実した時間を過ごすために試行錯誤した。外出自粛の日々は、必ずしも悪いことだらけというわけではなく、家で何事も完結できる便利さや身近で新たな発見を得る機会にもなっただろう。

私はそんな中で、社会人1年目を迎えた。

最初から在宅ワークが基本。研修中も週に2回程度しか出社せず、同期や先輩方とのやり取りは大体チャット。この1年間、膨大な量の文字をスマホやPCに打ち込んだのではないかと思う。

私たちZ世代は、普段からLINEなどのSNS上での文字のやり取りに慣れている。だから自分もテキストでのコミュニケーションは問題ないと思っていた。

スマホでの文字入力の速さには自信があるし、簡潔に言いたいことをまとめて送る能力も問題ないはずだった。

しかし、仕事で求められる「チャットスキル」はそう甘くはなかったのだ。

会社での人間関係はさまざま。親しい同期から、あまり距離の近くない先輩、立場の全く違う上司や他のチームの方。様々な人と「文字」でやり取りとしなければいけない過酷さを、入社当時~半年くらいまで理解せずにこなしてきてしまったのだ。

10月から配属が変わり、9月までとは比べ物にならないほどの仕事量と範囲。入社半年までは先輩のおんぶに抱っこだった私が、今ではかなり多くの仕事を一人でできるようになった。

しかし10月から今に至るまで、文字でのやり取りに対してかなりの課題を感じている。

「チャットは相手の顔が見えない」というのは、プライベートでの友人などとのやり取りでもいえることだろう。プライベートの場合は、相手の性格や話し方をある程度理解したうえでやり取りをすることが多い。だから、相手の感情もなんとなく読み取れるはずだ。

しかし仕事となると難易度は格段に上がる。そもそもリアルで会ったことのない人とも文字でやり取りしなければならないのだ。しかも立場も違えば考え方もちがう。その「違い」を文字のやり取りだけで感じ取らなければいけない。

自分はそんなつもりなかったのに、相手に不快な思いをさせてしまった、怒らせてしまった、なんてこともあるだろう。逆に、相手に対して怖いと感じてしまったり、言いたいことが理解できなかったり、その壁はさまざま。

この大きな壁に私は思い切りぶち当たった。

そしてこの半年間思考を巡らせ、心がけたことを整理しようと思う。

・まずは感謝の言葉を忘れない
「なんだ、そんなこと。」と思っただろうか。実は忙しい中でチャットを返信するのはかなり手間だ。自分が切羽詰まっているとき、余裕があるときと同じように寛大な対応ができるだろうか。忙しかろうが余裕があろうが、何かご指摘をいただいた、意見をいただいた、フォローいただいた場合は相手がだれであれ、「ありがとう」を最初に伝えるのを忘れてはいけない。

「ありがとう」と言われて不快になる人はそうそういないし、まずは何かしてもらったことに対する感謝というのは常に大事にしていきたい。

・自分の意見を伝えるときは簡潔に。でも「素っ気ない」はNG
「簡潔」と「素っ気ない」は紙一重。伝えたい内容をわかりやすくすることに労力をかけてしまうと、かえって冷たい印象を与えてしまう。だからある程度簡潔にまとめつつ、柔らかい表現や語尾に気を付け、バランスをとるのが重要だ。

・何かを頼むときは「相手の手間をとらせる」意識をもつ
たとえ相手のやるべきことだったとしても、相手も忙しい中で仕事を遂行してくれていることを理解しておく。自分が忙しいように、相手も忙しいという前提を忘れず、何かをやってもらうときは「お手数ですが」「お忙しい中恐縮ですが」といった、相手を気遣う一言があると円滑に物事が進むし、自分が大変なときも協力しあって進める雰囲気づくりに繋がる。

・まずは低姿勢で
「親しき仲にも礼儀あり」という言葉があるが、「親しくない仲」にはなおさら礼儀が求められる。自分がいくら正しくても、横柄な態度をとるのは自分にとっても相手にとってもマイナスな結果しか生まない。相手を尊重しながら物事を進めるのは、思いやりの面だけでなく仕事の効率面でも重要になってくる。

・公私混同しない
特に同期間では、ラフなやり取りで仕事の依頼や質問ができる。1対1のチャットややり取りであればラフなコミュニケーションで構わないと思うが、少なくとも先輩や上司が見えるところや仕事に関するやり取りでは堅すぎなくとも敬語を使ってやり取りする方がよい。オンとオフのけじめをつけたコミュニケーションを心がけることで、ラフすぎるが故に招く誤解やトラブルを回避できる。

最低限この5つを守れば、大抵の人間関係は良好に築けるだろう。当然もっと自分が成長するには、さらに高度なコミュニケーションスキルが求められるが、今期で見つけた私のコミュニケーションに関する課題を解決する方法はこれだ。基本の基本だが、コミュニケーションは人間と人間のやり取りであって、相手の気持ちを読み取り尊重するところから関係は構築されるのだと痛いほど感じた。

どれだけ社会人としての経験を積もうとも、この半期で自覚した課題=初心を忘れずに「大人」になれたらと思う。

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