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不思議の国のアリス

私は、不思議の国のアリスが好きだ。
特に子どもの頃観た、ディズニーのアニメ版の
アリスは、録画したテープが擦りきれる程観た。

あの不思議で、理不尽で、魅力的な未知の世界に
アリスが迷い込んで、大きくなったり小さくなったりする様は、幼い私の心をワクワクさせてくれたし、遊園地のように振り回してもくれた。

チェシャ猫は、親切なんだか意地悪なんだか分からない曲者だし、不思議の国には、味方らしい味方がいない、全員つかめないヒョウヒョウとした感じも魅力的だった。

分かりやすい王子様とか、ヒーローとかが出てこなくて、アリスが自分の力で、冒険していく感じも好きだった。

子供心に、現実には自分を助けてくれる都合の良い王子様なんていないだろうなあと思っていたので、おとぎ話にもそんなもの出てこないでくれた方が清々しいなとも思っていた。

ふと、この「不思議の国のアリス」って人が産まれてから死ぬまでみたいと思った。

ウサギを追って穴に落ちて行く様は、
天界の世界から、お母さんの子宮へ降りていって
参道を通って産まれる時みたい。

不思議の国の世界の独特のルールは、
産まれてから直面する、社会のルールみたいだし、
最後に夢から覚めるのも、
人間がこの肉体の人生の終わりを終えて、
本来の魂の世界に戻って行くみたいだなと思った。

アリスが道に迷って、悲しくて涙するシーンでは、
一緒に寂しくなったし、一見綺麗に見えるお花達が
アリスがお花じゃないからと、意地悪して追い出すシーンなんて、まるで人間社会の風刺じゃないかと思う(笑)

登場するキャラクターは、全部ヘンテコなんだけど、妙にこういう人いるなあ、こういうシーン
あるなあと思わせるところがあるのも魅力の1つだと思う。

ハートの女王なんて独裁者そのものだし、
変なルールにそのまま従っている兵隊達も、
なんだか社会の縮図みたい。

全体的に何となく気持ち悪い(笑)キャラクターが
ほとんどなんだけれど、実際の人間も完璧で綺麗なものではなくて、色んな側面があって凸凹しているのが愛おしいと思うので、そこが良いと思う。

アリスの青いワンピースも可愛い。
ウサギはお爺さんみたいな顔(笑)。

不思議の国のアリスは
怖いけど、可愛い。
不気味だけど面白い。

そういう、シュールさが良い。
私は、悲しい状況や、残念な状況を、
シュールな笑いに変えたものが好きなので、
アリスはまさにそんな感じかも。

多分、
現実の辛いことを直視したら耐えられないけど、
ちょっと引いたところから客観視して、
シュールな笑いに変えてしまえば、
なんとか明日を生きていこうという気力に
変えられるからかもしれない。


さりげない優しさと、癒しがあるのかもしれない。

アリスについて、熱く語ったところで、
今日はこの辺で終わりにしようと思う。
お付き合いいただいた方、
ありがとうございました。



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