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時間とはすべて感情の選択だ【このプリン、いま食べるか?ガマンするか?】柿内尚文


おはよう・こんにちは・こんばんわ


「かき氷」 というアカ名で投稿している者です。
この投稿含めた「読んだ本の感想」を投稿しています。
今のところ毎週後半の投稿をこころがけておりますが、仕事などの都合で前後する場合もございます。


今回紹介するのは


柿内尚文 著


このプリン、
いま食べるか?ガマンするか?
一生役立つ時間の法則


この本は、残された時間を大切にするための、「幸せな人生」を送る為のヒントが数多く書かれた1冊です。


・最近時間をうまく使えていない
・人生に幸福を感じられない
・人生にハリがほしい
・時間に対する意識を変えたい


などの悩みを抱いている人にオススメな本です。


著者の柿内尚文さんは、出版社で編集者をされている方です。
書籍や雑誌の編集をはじめ、コンテンツマーケターとしても活躍されていて、この本を含めた本の執筆など多くの仕事で活躍されています。





人は必ず「終わり(死)」という現実に直面します。
それがいつ来るのかもわかりません。

数十年先かもしれない、1年後かもしれない
いや明日かもしれない。

言うならば、私たちの人生というのは残りの見えない砂時計なのかもしれません。

そんな大切な時間を、私たちは私生活の中で「ホントに大切にできていない」としたら?
というより、大切にできてないとアナタも自覚しているかもしれません。

人生で叶えたい願望があっても先送りにしている人は私ふくめて多いことでしょう。

そんな限られた人生を豊かにしてくれる1冊のご紹介です。


読んでいて気になったかもしれない"プリンを食べるか?ガマンするか?"というお題ですが。
どちらが正解か?という意味ではございません。

「食べる」という「幸福の時間」を選ぶか、「ガマンしてダイエットする」という将来への「投資の時間」を選ぶか。
正解はありません。あるのは、あなたの選択です。

8ページ

つまり選択に正解などなく、選んだ結果はアナタ次第ということです。

限りある人生の中で時間をどう大切にしていくのか?
「時間を大切にできているか?」という問いが我々に課されたテーマでもあります。

時間を考えることは「どう生きるかを考えること」

11ページ

自分にとっての「幸福の時間」「投資の時間」といった限られた時間を大切に、自分の納得のいく時間のつかいかたを明確にするのがこの本のメインテーマとなります。

本書の構成は

人生の時間は砂時計のようなもの
1.人生は「4つの時間」で構成されている
2.人生の目的は「幸福の時間」を増やすこと
3.時間を自分のものにする
4.時間は選択が9割
5.人生は立てた予定でつくられる
6.集中力で時間を増やす
7.「やりたいことの先送り」はなぜ起きるのか
もしこれが人生最後だとしたら

という順番で「時間」いや「幸せな人生」を送る為のアドバイスを得られる構成になっています。

全体説明するとあまりにも長いので本書の1部を抜粋して触れていく形とさせていただきます。


前置き長くなったので、解説にうつります。





◆「時間」は4種類ある


まずはこの本における「時間の種類」について触れていきましょう。

時間は4種類に分けられるのです。

1.幸福の時間
やりたいことや喜びを得られることをして幸せを感じる時間

2.投資の時間
目的のために努力している時間

3.役割の時間
やらなければならないことを行っている時間

4.浪費の時間
無意識に過ごしているムダと感じる時間

本書42ページ参考


こう見ると私たちが使う時間というものは○○なら「○○の時間」のような固定概念が存在するなと思いました。

本書で特にフォーカスされていたのが「幸福の時間」と「投資の時間」でした。
最初のプリンで触れた2種類の時間です。

詳しくはこの次に触れますが人生は「幸福の時間」が多い方がいいように感じます。

そうとは思っても現代人はやるべき事が多い生き物。すべてを幸せにするのは至難の業です。


ここで紹介するのが時間の変換です。

顔を洗う時間が「役割の時間」なら、いい香りの洗顔を取り入れていい気分になる事によって「幸福の時間」にすることも可能なのです。

仕事に行く間の通勤電車も、読書や勉強などに充てることで「役割の時間」から「投資の時間」に変換することも可能なのです。


つまり「同じものごと」だったとしても感じ方次第で「幸福・投資・役割・浪費」のどれに該当するかはアナタ次第になるのです。




◆わたし達次第で、どの時間も「幸福の時間」にできる



この本を読んだ私として、著者が特に伝えたいポイントのひとつが幸せな時間こそ人生かなと思いました。

本書の例で、著者の知人の60代の女性の話があげられており、熟年離婚をし『妻・親』という「役割の時間」を捨て、これからは「幸せの時間」を取る選択をされたそうです。

彼女の話はほんの一例ですが、私たちは「幸せ」を先延ばしにしているというメッセージとも捉えることができる項目です。

人生で一番大切にしないといけないのは「幸福の時間」を増やすこと。僕は、そう思います。
(中略)
人に喜んでもらうことをすることも「幸福の時間」にできますし、将来に向けての努力をしていく「投資の時間」も、「幸福の時間」にすることもできます。

ポイントは、その時間に「自分でどういう意味をつけるか」です。
意味のつけ方次第で、「役割の時間」「投資の時間」「浪費の時間」を、「幸福の時間」にすることもできるのです。

69ページ

その方法も本書には多数書かれているのでここでは紹介しきれませんが、一つだけ例をあげさせていただきましょう。

それが

「やらなければいけないこと」を「やりたいこと」に変換する、という考え方です。

76ページ


例えるなら " 大学受験のために勉強しなければならない " という「投資の時間」も " 自分の忘れていた・知らない知識を得られる至福の時間 " という「幸福の時間」と捉えることができるというわけです。

「投資・役割・浪費の時間」も見方次第で「幸福の時間」に変えていくことだって可能なのです。



◆じぶん時間の「選択基準」を決める


本書のメインである時間について、もう少し触れていきます。
冒頭で触れたプリンの話です。


店で、ステキなプリンに出会った時を想像してみてください。

「硬めのプリンなんて市販じゃ拝めないもんな」と注文したくなるかもしれません。
「食べるか」と心が叫んでいます。

しかし「数日前からダイエットする決心したしここはガマン」という気持ちもあります。

この天使と悪魔のような葛藤が脳内で繰り広げられた時にあなたはどちらを選ぶでしょう?

もしプリンを食べる選択をしたらその時は「幸福の時間」でしょうが、後々「自分は意思が弱い、だから痩せられない」という自己嫌悪に陥るかもしれません。
もしくは「ここでしか得られない経験をした分より一層ダイエットに励む」という結論に至る人もいることでしょう。


ここで伝えたいのは「絶対的な正解」はないということです。
そこにあるのは「その時の自分の選択」なのです。


そして本書のなかで同じくらい印象的だったのが「一番大切なのは『自分が後悔しない選択をすること』」でした。(175ページ)

著者の知人は会社から海外転勤を打診され、精神的にも参ったようです。
その彼が決めた答えは「自分の心と体を優先して転勤を断った」とのことです。
結果的に出世は難しくなったものの"自分が後悔しない選択"をして正解だったようです。

よく言われがちなフレーズですが
人生は短い!これは本当です。

限りある人生だからこそ「後悔しないこと」さらには「好きなこと」などの自分にとっての選択基準を持つことこそが大切なのです。

「行かなければならないら用事ができたが本心は○○がしたい」
「親のリハビリにも付き合いたいが恋人とも遊びたい」

など人生には A or B のようなシチュエーションの数々です。

あいまいな選択基準で後悔を生まない為にも「自分の幸せにつながる選択」「人生最後に納得いくような生き方の指標」を明確にするのも生きていくうえで大事な考え方なのです。



◆時間は「誰かを喜ばせる為に使う」



先ほどから「幸福の時間」を増やすことを書いてきましたが、この幸福を生み出す手段のひとつを紹介します。
それが「人を喜ばせること」です。

「やらなければいけないこと」を「幸福の時間」に変える、もうひとつの方法、それは「誰かを喜ばせる視点を持つこと」です。
料理するのは面倒だけど、家族の喜ぶ顔を見たいからつくる。
この事務作業はやりたくないけど、頼んできた同僚に喜んでもらうためにやる。

「誰かのために」と思えた時、人はモチベーションが上がり、がんばろうという気持ちが生まれることがあります。人間の脳はそうできています。
「誰かのため」は、結局は自分のためにもなるのです。

86ページ

電車で席をゆずる。知人へのお礼にプレゼントを送るなど相手にいいことをすれば自分の幸福も満たされるのです。

ひとつ注意すべきは相手に見返りを求めないことです。
相手からの見返りがないとイライラが生まれたりとかえってマイナスに働いてしまいます。
あくまで自分の幸福度をあげる為に「ただ喜んでもらう」「ギブの精神でいく」というのを心がけてください。

そして受け取る側も、しっかりと「ありがとう」「嬉しい」といった気持ちで返して上げましょう。
この喜びの循環でお互いハッピーになって時間の価値が高まります!

もし誰かのための「役割の時間」になってると感じた時は、誰かのために精神で「幸福の時間」に変えてやると覚えておいてください。




◆「今という時間」を意識する



これも読んでいて印象に残ったので紹介します。

私たちは仕事もプライベートも予定を詰め込みまくりで毎日を送りがちな生き物です。
そこに退屈はありません。

そんな毎日のなかでも「時間の価値が低下している」と思える瞬間が誰にでも心当たりがあるかもしれません。

・つまらない時間が増えた
・前に何をしたか思い出せない
・幸福感がない

などを抱く人がいるように、二度とやってこない「今」を私たちは楽しめていないように思えます。

さらっと書きましたが、時間いや人生を楽しむうえで1番大事なのが「今」なのです!

いつか!じゃなく「今」なんです!!!

本書にも紹介されていて、わたしも尊敬している岡本太郎先生も

「生きるということは、瞬間瞬間に情熱をほとばしらせて、現在に充実することだ」

『自分の中に毒を持て』より
この本書では165ページより引用


という有り難きお言葉をのこされています。

毎日はムリだとしても、この名言のように「毎日のこの瞬間を後悔なく選択し、人生を切り開いていく精神」こそが「幸福の時間」を味わううえで大事なんだなと思います。

著者は「今」に集中するためのアドバイスとして毎日に「人生で初めて」の体験を取り入れることを書いています。

今日は新しくできたパスタ屋にいく。
明日は近所の居酒屋で1人飲みをしてみる。
週末は近場の地方を旅する。

などのちょっとした変化こそが人生を豊かにしてくれるのかもしれません。

二度と戻ってこない「今」に集中するためにも、新しい体験、前に説明した「自分が後悔しない選択」などが人生を豊かに幸福にすごす為のカギなのかもしれませんね。




◆もしこれが人生最後の○○としたら?



まだまだ触れたい項目だらけですが、ここで最後にします。

「もし今日が人生最後の日であるなら、自分は何をするだろうか?」
というスティーブ・ジョブズの有名なフレーズ。

忘れがちですが、私たちの人生には必ず最後を迎えるシーンというのは存在するのです。

と書いているわたしも、時間に限りがあることを定期的に忘れてしまいがちです。
それぐらい実感が湧かないのが現実です。

人生が100年として今が50歳なら、春の満開の桜をみられるのも後50回ないくらいなのです。

毎年の当たり前は、実は当たり前でないのが現実なのです。

と書いてしまい暗い気持ちになってしまったことでしょう。
少しゆるく表現するなら

もしこれが人生最後の○○だとしたら。

316ページ

この意識があるか否かで人生との向き合い方はガラッと変わります。

例えるなら


・プリンを残りの人生で何回食べられるのか
・普段いけない地方の観光にのこりの人生で何回行くことができるのか。
・好きな人とあと何年一緒にいられるのか
・親とあと何回会えるのか


など日常的にも「あと何回会えるか、行けるか」という対象が至るところに存在するのです。


学生時代に「また会おう」といった人の中には会えてない人も多くいますし、卒業後も遊んでいた人と突然連絡が取れなくなった経験もございます。

今会っている人とも「一生を共にしたい」レベルの仲間ではありますが、それぞれのライフスタイルの変化によって会えなくなる可能性もありますし。
本当に一生を共にするにしても、人には必ず死が訪れるもの。少なくとも片方に必ず別れがくるものです。


こう考えると、人生どう頑張っても最後の瞬間は避けられません。

「限りある人生」を後悔しない、いや極力後悔を無くすためにも人生に「幸福の時間」をおおく作ることが最後を向かえる時に「いい人生だった」と胸張って言える状態に近づけるということ。

1度きりの人生。後悔しない為にも

・この地で食べるラーメンは人生最後かもしれない。
・推しをみれる春ツアーは今年が最後かもしれない
・先に未練を残さないように、好きな人に「好き」と伝える。
・今年の帰省がもしかしたら最後かもしれないので悔いなく親孝行しよう。

今が最後かもしれないという意識を持つだけでも「今」に対する熱意は大きくなるはずです。


1度きりの人生、悔いなく、幸福の時間をできるだけ増やせるように、わたし含め皆で素晴らしい毎日にしてやりましょう!



『 まとめ 』



◆「時間」は4種類ある
「幸福・投資・役割・浪費」の時間が存在する。

◆わたし達次第で、どの時間も「幸福の時間」にできる
「投資・役割・浪費」の時間も、私たち次第で「幸福の時間」に変えられます。

◆じぶん時間の「選択基準」を決める
プリンを食べることを「幸福の時間」で得るか、ダイエットの「投資の時間」として諦めるか、そこにあるのは「あなたの選択」
そして選択基準は「自分が後悔しない」ほうをとっていこう。

◆時間は「誰かを喜ばせる為に使う」
役割の時間にあててる家事も「家族を喜ばせるため」などのように「自身で人を喜ばせる」ことも含めて「幸福の時間」を作っていく

◆「今という時間」を意識する
今この瞬間は二度と帰ってこない。
だからこそ瞬間瞬間に情熱を燃やす意識で毎日を新鮮に過ごしましょう。

◆もしこれが人生最後の○○としたら?
人生には必ず最後の時はやってくるもの。
今見ている季節の風景をあと何回見れるのか?
今会ってる仲間、恋人、家族とも一生であと何回会えるか?もしくは最後かもしれないという意識で一度一度を大切にしましょう。




とおさらい書いたところで以上です。


ほかにも

・スペシャルな毎日よりもパーフェクトな1日
・時間を見える化する
・幸福には「3兄弟」「5つの感」がある
・目的の変換で時間価値を変える
・幸せを長続きさせるポイント
・時間の意味変換という発想
・選択基準を決める7つの視点
・「忙しい」を「充実している」に変える
・「やりたいこと」が後回しになる理由

など時間、幸せに関するアドバイスが盛りだくさんの1冊です。


時間、人生と改めて向き合いたいと思うアナタにオススメな1冊です!





他にも読書感想の投稿をしておりますので気に入ってくださった方は是非マガジンから他の記事も見てくだされば私とっても喜びます。
今のところは週の後半を目安に投稿しておりますが、投稿時点の今だと忙しくなってきたため遅くなる場合もございます。
可能な限り更新していきますのでよろしくお願いいたします。


【余談】「時間は有限」ってこと我ながら忘れがち


ここは私個人的な感想をかいてくコーナーなのでご興味ある方のみ読んでいただければと思います。

わたし過去に時間に関する本をおおく紹介してきました。


それとnote始めたてお恥ずかしい時期に作った

DIE WITH ZERO
限りある時間の使い方
The Long Game

もひっそり貼っときます(小声)


読む度に

・人生は有限ということ
・今会えてる人ともしかしたらこの先会えないかもしれない
・もしかすると明日死ぬかもしれないから後悔しない選択しないとな〜


と実感しながら翌月いや数日後にはすっぽり抜け落ちちゃってんのが現実ですよね〜。。


著者たちが書いてる以上に「限りある時間・人生」って事実忘れちゃいがちなんですよ我々。

今回の本書の内容も、過去に読んだ本でも見た項目思い出せるくらい話がリンクしてました。

たとえ「何度も見てる」って項目だったとしても、そのタイミングで思い出すことの大切さを改めて実感してます。

今回の本書にも紹介されている
エビングハウスの忘却曲線
というものがありまして。

本書278ページの図


人は時間が経つにつれて直近の記憶を忘れてしまうというのを表した図です。

今日食べた晩御飯は思い出せるけど、昨日おとといの飯まったく思い出せないな〜ってなる現象。
これです。

YouTuberが過去に投稿した自己啓発やマインドなどをくり返し他動画でも紹介するのもこの原理があることを知っているが故かもしれませんね。
(もちろんいつのタイミングで新規ファン増えてもいいようにくり返しているだけかもしれませんが)


話の路線ごと迷子になりそうなので本題に戻りますが何度も見たことのある同じ情報だったとしてもくり返し触れることは人生において大事だと思ったってだけのお話です。


これを機に、残された「人と会う時間」「やりたいことをやる為の時間の逆算」などを忘れず意識して行こうと思いました!

じゃなく、忘れてしまう可能性ありなので定期的に似た時間の本も、可能な限り読んで、段階的にも意識させていかないとな〜と肝に銘じました。


ってだけの余談でした。


それと今回から大まかに構成変えてみて、個人的に納得はいったものの『まとめ』など増えた項目あるので毎週書くの更に大変なってしまった。。

けどやれる範囲ムリせず続けてやろうと思います。



そろそろ書き疲れてきたのでこの辺で終わります。

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