会社どころか生活のストレス減らしてくれる本【「会社がしんどい」をなくす本】奥田弘美
おはよう・こんにちは・こんばんわ
「かき氷」 というアカ名で投稿している者です。
この投稿含めた「読んだ本の感想」を投稿しています。
今のところ毎週後半の投稿をこころがけておりますが、仕事などの都合で前後する場合もございます。
今回紹介するのは
奥田弘美 著
「会社がしんどい」をなくす本
いやなストレスに負けず心地よく働く処方箋
この本は、「組織で働く」ということについて、ストレスの対処法が数々書かれた本で、社会人として健康な生活をおくる為のアドバイスまで書かれたサラリーマン必須と言ってもいい1冊です!
「会社に属してはたらく」ということは想像以上に大変なものです。
興味が沸く分野を担当させてくれるとは限りませんし、目立ったことをすれば周りから冷たくあたられる事もございます。
日本の社会では「同調圧力」がとくに強く、個人の意思や感情をおさえることで組織の「和」を優先する文化がスタンダードなのです。
フリーランスや経営者などの自身に決定権がある人であれば働く時間、仕事相手もある程度自由に選ぶことができることでしょう。
組織となるとそうはいきません。
さらには2020年を皮切りリモートワークが進んだことにより生の交流がなくなり、組織での人間関係が希薄になったという問題も同時に生まれました。
実際の対面ワークでもリモートワークでも労働者は何からしらストレスを抱いているというわけです。
どちらとも問題なく仕事ができている!という人でも『後のち「心の危機」が訪れるかもしれない』という覚悟を持っておいたほうがいいほど先のことがわからない状況です。
そんなビジネスパーソンの処方箋といえる1冊の紹介となります。
著者の奥田弘美さんは精神科医・産業医をされている方です。
もしかすると「産業医」という職業をはじめて知った人もいるかもしれないですね。
わかりやすく説明するなら
労働者が健康にはたらけるように、専門立場から指導・助言をする人です。
など上記は一例ですが、仕事においてメンタルや私生活に支障が出た人にカウンセリングをし、解決策を見つける手伝いをする人という認識でOKです。
前置きだけでここまで長くなってしまって申し訳ない。
本書の構成は
という13ステップとなります。
その中から数点ピックアップするかたちで紹介していきます。
それでは始めていきましょう。
◆働くうえで出てくる"ストレス源"について知る
まず本書ではストレス源について「6つのキーワード」を紹介されています
制作ボリュームの都合で一部抜粋のかたちになりますが、この中から3つに絞って紹介します。
1.同調圧力
組織という枠組みではたらく人の大多数が共感するのではないでしょうか。
冒頭でも説明したとおり、日本人は同調圧力が非常に強い国民性で、組織の中の「和」こそが大切という考えに至ってしまいます。
「和」は聞こえはいいものの、この場合だと個人の「意思」や「希望」は抑制されてしまうのがほとんどです。
さらに悲しい点に触れることとなりますが日本人は欧米人よりもイジワル行為をしやすい性質があると複数の研究で報告されているようです。
ステイホーム期間に「自粛警察」「マスク警察」なるものが表れたのも「1人だけ違うことをするのは許されない」という無意識の同調圧力によって引き起こされたものという見方にもなります。
会社の話にもどりますが、では厄介な同調圧力から逃れる方法があるのか?と思ったでしょうが本書でも「同調圧力を一気に消し去る特効薬はない」と書かれています。(22ページ)
これだけ聞くと絶望的かもしれませんが対策も勿論ございます。
それが " つかず離れず " を保ちながらグループに属さないでいることです。
「自分がやる仕事を淡々と仕上げていくこと」が会社に求められることであって「職場ではみんな必要以上に仲よく」しなければならない訳ではありません。
または同調圧力をかけてくるグループから「嫌われてもいい」と開き直るのも手段です。
同調圧力によるストレスを無くすことは不可能でしょうが、うける影響を少なくする手段があると覚えておくだけでも生活がいつも以上に楽となるかもしれません。
2.過緊張
仕事において緊張というものは付き物でしょうが、その緊張が極度につづく状況もキケンなのです。
仕事や職場のことが気になり焦りや不安、リラックスできないなどが重なり、次第には「寝床についても寝れない」「わずかな時間しか寝れてないが目が覚める」などの不眠に悩まされることとなります。
これらの対策には
・睡眠を優先する日をつくる
・帰宅後はスマホから離れる
・家事はなるべくサボる
などございます。
しっかり休める時間を作り、情報からも少し距離をおき、しんどい時は無理せずサボる。
いずれにしても「一度立ちどまる」ことが大事というわけです。
3.変化ストレス
人が受けやすいストレスの原因のひとつが身の回りの変化でしょう。
気温が変化するだけでも身体にとってストレスですし、それがキッカケで体調不良を起こしやすいのは読んでるアナタも経験あるかもしれません。
仕事でいえば「業績が落ちる・ミスをした」などの嫌な変化によるストレスはイメージしやすいでしょう。
しかし以外なことに「嬉しい変化」にもストレスは付き物です。
たとえば「結婚生活スタート」にしても慣れるまでの時間、新居のいごこち、通勤経路の変化など人によっては慣れるまで落ち着かず知らぬ間にストレスを受けていることもございます。
良くも悪くも人は変化に対して敏感ということです。
そしてこの投稿を出したのはちょうど5月の前半。
春は変化ストレスを最も受けやすい季節です。
春は暖かいイメージもありますが夜は真冬のように寒かったりと気温の変化が極端な時期。
しかも、学校や会社でも変化の連続です。
「卒業」「入学」はもちろん
「就職」「異動」「転勤」「引越し」など多くの変化が一斉にやってくる時期でもあるのです。
そんなバタバタな3月、4月が終わることでやってくる5月は心身が消耗する時期なので尚更ダメージとなります。
大型連休をはさむ事でゴールデンウィーク明けに社員や学生がやる気を無くす「5月病」というものは特に有名です。
この時期にストレスの限界を感じた時は無理せず意識して過緊張への対策をしてください。
また心機一転で習い事やダイエットを始めるといった「変化に変化を重ねない」ことも重要です。
4.成果ストレス
職場というものは何かしら問題を抱えがちと思いますが、ここと次の項目は特に原因となるでしょう。
ひとつが仕事の量や質によるストレスです。
「人手が足りない」「仕事が捌けず終われない」という悩みもよくありますが「上層部からのノルマや売上に対してのプレッシャー」「時短になったことによる勤務の高速化」などの急かされるストレスも現代に横行しているイメージです。
AIやITにより仕事の生産性は上がりやすくなったものの、労働時間の高速というストレスにより、人は時間的・精神的な余裕がどんどん削られていっている側面もあるようです。
この対策としては
が重要となります。
会社員としての人生は何十年にわたって続いていきますし、その中で成果が上がらなかったりノルマが達成出来なくても「そういう時期もあるよな」と気長にとらえるのも大事です。
それと同時に
「同期に売上こされた」「部下は表彰されまくってる中わたしは、、」など他人と比べることも人間がかかえる悩みに多い項目です。
これも取引先との都合や上司の方針が合わなかったりという要因が重なる場合もあるので意外と周りと比べることはあまり意味が無いことなのかもしれません。
仕事を抱え込みすぎているのも、もしかすると他人に任せていい仕事までやっているかもしれません。
もし可能なら上司や人事などに相談しながら、適切な仕事量に調整していくことも大事なのです。
5.人間関係ストレス
先ほどは成果や仕事量にたいしての話でした。
ここであげるもう1つが人間関係によるストレスです。
職場ストレスに多い代表格が「パワハラ・セクハラ」ともいえます、
その中でもパワハラは
など多くのかたちで表れるものなので厄介でしょう。
ひとつひとつ説明すると時間がいくらあっても足りないので割愛しますが。
などの言ってる側としてはただの叱責かもしれませんが、言われた側は極度に傷つくのは想像つきます。
などの行動も時には部下を執拗に傷つけてしまう要因となるのです。
上司が適切だとおもった指導も、部下にとっては
精神が病む要因になってしまうのです。
ここで重要となるのが人間関係をしっかり構築することです。
部下が「上司にパワハラされた」と訴えるケースに多いのが " 部下と上司の関係が薄い " ということなのです。
最近では社員旅行や飲みニケーションが減ったことで仕事関係の人とのつながりが薄くなったのも現実です。
お昼ご飯を食べる時間などの少しのスキマでも雑談ができるタイミングを作ることが実は仕事を進めるにおいて大切な考え方なのかもしれませんね。
6.リモートワーク
2020年から徐々に導入されてきたリモートワーク。
言うまでもないでしょうが在宅でも働けるというメリットとともに満員電車も避けられ、嫌な人と会わずに済むなど一見するとメリットだらけに見えます。
そんな在宅ワークにもデメリットは存在すると聞くとどうでしょう。
という問題が出てきました。
自宅と職場という環境がおなじになることで気分転換がしづらくなるのも会社員にとっては意外な形のストレスとして表れるわけです。
さらに恐ろしいのが「運動機会の損失」です。
通勤の際に、自然に5000歩していたものが一気に減るのでリフレッシュの機会が無くなるに等しいというわけです。
運動だけでなく、交流で育んできた人間関係すらも薄くなっていくのも恐ろしい点です。
これらの対策としては
があります。
カラダを動かすこと。
できるだけ姿、声を実感できる交流をする。
この2つはどんなに時代が変わろうと人にとって必要不可欠な要素なんだと読んだ側としても改めて気付かされた点です。
ここまで6つザックリと説明してきました。
ひとつひとつ項目が多すぎたので端折りになってしまいましたが、ストレスは思ってる以上日常に潜んでいる事だけでも覚えていただければ幸いです。
これらの具体的な項目について気になった。
解決策をもっと知りたい人は実際に読んでいただくことを推奨いたします。
と締めっぽく書きましたがもう少しだけ書かせていただきますね。
◆仕事は「そのうち面白くなっていくもの」
この投稿をした時期がゴールデンウィーク明けということで少し仕事の話について触れていきましょう。
新生活で疲弊しきったものが連休を経てピークに達したものを「5月病」と呼ぶことが多いです。
特に新卒の人にとって「職場が学生の延長という気持ちが拭えない」と思っている人も多いでしょう。
わかってはいるにしろ、いきなり意識を変えるのは容易なことではありません。
「職場にいた仲のいい同期が離れ、仕事に対してのモチベーションが下がった」などの悩みのある人もいますが、職場が本来「利益追求するために協力する関係」なので同僚や先輩は友達ではありません。
学校、職場も集団という共通点があることで学生から社会人になるのは結構な混乱を極めることになります。
「学生時代の延長戦としか思えない」「仕事にたいしてやる気が出ない」という考えは社会的にNGにしろ前まで学生だった人にすぐ切り替えろと強制するのも難しいお話です。
この項目についての直接的な解決策ではございませんが、わたし個人的に響いたフレーズなので紹介します。それが
上記の例では転職ばかりしていた自分に家庭ができた事で「やるしかない働こう」という気持ちが芽生え仕事を楽しむためのターニングポイントに繋がったというわけです。
・同居人が働けなくなった。
・家庭を持ちたくなった
・稼ぎたい
人によって頑張る動力源はちがいますが自分にあったキッカケがあるという事を自覚したうえで、社会人として頑張れるまで長い目で見守っていくんだ!という姿勢は大事だと言うことです。
学生気分が抜けず苦しんでいるアナタも、長い目で焦らず己のペースで「仕事が楽しくなる」と実感できる日を信じて働き続けることが社会人に近づく為のルートなのかもしれません。
また個人的な補足ですが、人には向いている働き方、向いていない働き方は確かに存在するものだと思うので自己分析や自己理解を徹底したうえで「これなら続けられそう」という仕事を見つけ出すことも前提として大事だと私としては感じております。
すべての仕事が面白いとは限らないにしろ「この仕事は続けられそう」と感じたのならひたすら続けてみるのはアリな選択かもしれません。
◆ストレスが続いた時に役立つセルフケア
ここまでストレスについて触れてきました。
本書にはストレスに対してのセルフケアに
【睡眠・食事・運動・こころ】の4つが存在すると書かれています。
結構なボリュームになってきたので、それぞれ手短に説明していきます。
1.睡眠を最優先に!
おそらくこの中でいちばんイメージしやすい対策と思われる睡眠。
日本は残念なことに睡眠不足大国として主要国の中でトップの地位です。
人によっては長時間労働で睡眠時間が取れないという意見もあるでしょう。
私は短時間睡眠でもピンピンだし!という人も中にはいるでしょう、いわゆるショートスリーパーと呼ばれる人です。
ただ、そんな人の中にも「5時間睡眠でも平気」と言いつつ「休日に8時間以上寝てる」「平日のスキマ時間で昼寝している」人がほとんどなのです。
さらに睡眠不足が続くと集中力、認知機能、運動機能が落ちていくという恐ろしい結果も出ています。
睡眠不足は生活やパフォーマンスに多大な影響を及ぼすのです。
対策のひとつとしては「睡眠負債」を返すことがあげられます。
分かりやすくいうならば「昨日5時間しか寝れてないので今日は8時間寝る」みたいに寝る時間をしわ寄せとして調整していくのです。
余裕のある平日に寝る時間を増やしたり、土日にきちんと寝たりしてなるべく早く睡眠負債をかえしていくことが重要です。
2.食事を簡単に済ませない
睡眠と同じくらい重要なのが食事です。
一人暮らしに多いであろう「ご飯はコンビニやジャンクフード」というメニュー。
食事に対しての向き合いも身体にとって必要不可欠なのです。
食事の栄養に気を使わなかった結果、成長ホルモンなどの疲労回復を促す栄養素が不足してしまうのです。
若い頃はそこまで栄養バランスを度外視してもさほど問題ないかもしれませんが、30代から徐々に体力も落ちていき疲労の蓄積が促進されるのです。
場合によってはストレスとも直結し、体調不良やもしくは休職に追い込まれるケースだってあるかもしれないのです。
食事に対してのアドバイスは
詳しく説明すると
この3カテゴリを1食あたり「手のひらサイズ」くらい食べれば丁度いいとのことです。
ほかにも「分割食べ」という戦法もありますが制作時間都合で割愛します。
3.ながらウォーキングを無理なく続ける
睡眠・食事ときてさらに必要不可欠なのが運動です。
適度にカラダを動かすことはストレス解消や心と体をリフレッシュするのに最適です。
社会人のほとんどはデスクワークのため座っているシーンの方が多いでしょうが、座っている時間が長いと血流の悪化や心筋梗塞、肥満、糖尿病、がん、認知症などの発症リスクが高くなるのです。
なので30分に1回ペースで立ち上がる習慣はもっておいた方がいいでしょう、
コピーを取りにいったり、社内の人に用事がある時にあえて会いに行くなど取り入れる方法は様々です。
そしてタイトルに入れた ながらウォーキング について触れていきます。
運動と聞くとジムにいったり、水泳やジョギング、テニス、サッカーといった本格的なものを思い浮かべるでしょう。
これらを実際にやるとなれば「やらなきゃ」「面倒つかれた」などのストレスに豹変してしまいます。
そこで日常的に苦なくできるであろうウォーキングの登場です。
ウォーキングは、身体に酸素をたくさん取り入れる「有酸素運動」の部類ですし、ガッツリまとまった時間やらずとも「1日10分×3」にしても効果は変わらないため実践のハードルが極めて低いのです。
通勤しながら、目的地にむかいながら。
日常生活の一部を運動にできるウォーキングの素晴らしさに改めて驚かされますし、読んでるアナタもワタシもより一層やらねば!と発起させられましたね。
4.自分の心とむきあう時間を持つ
ここが最後の項目です。
睡眠・食事・運動のたいせつさは言わずもがなな話だったかもしれません。
が、忘れがちなのが「じぶんの心」について
カラダが元気になってもココロが下がっていてはすっきりには至れません。
社会人として働いているとどうしても
・今日は疲れたけどまだまたも頑張らねば
・本当は休みたいけど勉強一筋にしないと
などの世間体や常識にとらわれた挙句、自分の心を押さえつけてしまう人も多いように思えます。
そうしていくうちにストレスがたまって心ごとダウンしてしまうのも時間の問題でしょう。
それらへの対策として自分の心を「充電池」に例えることと著者は考えております。
充電池からエネルギーを奪うものがストレスと仮定していくようなイメージです。
逆に充電、わかりやすく言えば無くなった部分を補ってくれるものこそが「自分の心が本当にしたいと思うこと」なのです。
など人によって様々な「本当にしたい願望」があるはずです。
その時その時の「心がホントに欲しているもの」こそがアナタを癒してくれるものなのです。
ほかにも「ストレスサインに敏感になる」「ストレスチェックの重要性」と重要な改善策をおおく語っていきたいとこですが更に長くなってしまうのでこの辺で以上にします。
ほかにも
・学生時代とのギャップへのアドバイス
・ストレス状態で大きな決断するのはNG
・タフな社員ほどメンタルを病みやすい
・健康診断を受けることは社員の義務
・すべての病気は早期発見・早期ケア
・男性にもある更年期障害について
・働く時間は「春・夏・秋」
・食事、運動についてのアドバイス
・ストレスと上手に付き合うための「3つのR」
など数え切れないほどの助言が数多くつまっております。
・新生活にまったく馴染めず辛い方
・「いつまで働くんだろ」と絶望感いだいてる方
・部下の教育に悩んでいる方
・ストレスで心が押しつぶされそうな方
・生活習慣を見直したい方
・働く意味を再確認したい方
・将来の為にもストレス対策を知って起きたい方
などにオススメな1冊です。
他にも読書感想の投稿をしておりますので気に入ってくださった方は是非マガジンから他の記事も見てくだされば私とっても喜びます。
今のところは週の後半を目安に投稿しておりますが、投稿時点の今だと忙しくなってきたため遅くなる場合もございます。
可能な限り更新していきますのでよろしくお願いいたします。
いつもは【余談】としてほかにも感想書いておりますが想像以上のボリュームになってしまったので割愛します。
ひとこと残すなら
働いてる皆さま、新生活はりきりすぎて『5月病』真っ最中の皆さま
ストレスに悩まされて大変でしょうが、自分を労りながらマイペースに頑張りましょう!
と個人的エール送ったところで終わりにします。
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