見出し画像

霞ヶ関ワークライフ4

こんにちは。るうです。

ゴールデンウィークは1日2日は仕事、今年は5連休。4月から新しい環境で仕事疲れが出始める頃に、この連休はありがたいものです。
一ヶ月を振り返り、いま自分に何が足りないかを落ち着いて振り返ることができそうです。

さて、今回は僕と同じように、民間企業から出向することになってしまった人に向けに書いてみたいと思います。

民間企業の出向者は最初はかなり大変

いきなり民間出向者にプレッシャーをかけることを書くことになる。

霞ヶ関には官僚以外にも、外部からの出向者が多くいるが、とくに地方自治体(県や市の地方公務員)の割合が多い。

僕のような民間企業からの出向者は、経験値0からのスタートであるのに対し、地方公務員は元々同じ業務を担っていた人が配属されている。

地方公務員は、一般市民を相手に実務対応してきている人たちで、その中でもできる人が選ばれている(地方によっては、使いにくい人を追い出し目的で省庁に逆出向させることもあるが、それはレアケースらしい)。

彼らはむしろ国家公務員よりも一般市民の対応ができ、現場の実務運用ではこうだったというリアル情報を進言することができる貴重な存在なのだ。

さらに公務員試験などで死ぬほど勉強しただろう、行政法、地方自治法など、広範囲で関わる法規も当然に知っている。

つまり、僕ら民間出身者とは、スタート時点で天と地ほどの差があり、4月から同じ新参者として同じ土俵だと思っていると、大変痛い目を見ることになる。彼らに離されないように食いついていくのが必死だ。

わからないことは一つ一つ、進めていくしかないが、ボヤっとしているとあっという間に差が開く感じがあり、気が抜けない。

ようやく環境に慣れたところ、次はとにかく基礎知識をかためることと、専門の関連法規のコンメンタール(逐条解説)を読むことが必要な気がする。

コンメンタールなどは民法改正の関係で、少し読んだことがあるくらいで、滅多に読まない代物。ゴールデンウィークにどこまで読み進められるかなぁと、ちょっと気が重い。

超メール文化

とにかく霞ヶ関はメール量が尋常じゃないくらい多い(省庁や課にもよるだろうが)、これにまずは慣れなければいけない。

僕の課では、マンスリー休暇といって月一回は有給をとることを奨励しているらしく、先日取得してみた。その休み明け、たった1日で未読メールが120件にも上った。

ただの共有メールが大半で、重要なものじゃないでしょう?と思うかもしれないが、それが違うのだ。関係部署や他省庁から、添付資料付きのもの、要返信のものもわりと含まれている。

メールの采配は係員

こんな調子でメールが土石流のようにくるからか(上席はもっと来てるはず)、未読にしても平気な人が結構いるというのが、信じられない。

とくに課長補佐級の人たちは、メールなんてデイリー業務と思ってないのか、まったく見ていないことが多い。

メールの内容が大したことがないなら良いのだが、他省庁や他部門からの重要メールなども多い。厄介なことに「明日の午前中まで⚪︎⚪︎省としての意見をください」などと、期限ギリギリな依頼もある
(にも関わらず、丁寧に電話をくれる人はほぼおらず、ここの人たちそんなにメールちゃんと見てないよー!!と言いたい)

民間の感覚でいえば、外部メールに対して、何らかリアクションしなければ業務がストップする類のものは、上席が意識的にチェックするものと思っていたが、なぜか霞ヶ関では違うらしい(ここの部署だけかしら••??)

ある意味、係員のメールチェックを全面信頼しているということなのか・・。

僕ら係員も自分の業務はあるわけだが、一日中メールチェックしつつ、その目的、誰に確認するレベルか、期限はいつか、資料はどこに保存しているか、などなど仕事を取りこぼさないように気が気でない。

ちなみに、僕は未読メールがあると嫌なタイプで、仕事の終わりにはすべて既読処理してないと気が済まない。しかし、霞ヶ関にきてから23時台にも平気でメールがくるため、それは不可能と早々に断念したのはいうまでもない。

teamsなどの利用が遅れている

民間企業なら当たり前のように浸透しているが、まだまだ僕の省内ではそうではない。
メールとteams等のチャット機能の併用になれている方は、かなりストレスに感じるかもしれない。

課内や係内の確認メールを、すべてteamsのチャネルを作成して対応すれば、この土石流のようなメールを少しは解消できるのではと思う(外部からのメールと、メンバー内の共有を分けるという意味)。

そもそもコロナ禍ではテレワークを相当やっていたと聞くが、teamsをろくに使用せずによくやれたな••と感じるのだが。

個人的にteamsの利用促進の流れを作りたくて、やってみたものの、「そもそもteams自体を立ち上げてないので、見ていません」などと言われてしまう始末。。

これは課長レベルで一斉に指示出ししてくれないと働き方は変わらなそうだなぁと、ちょっと感じている。

霞ヶ関用語の怪

投げこむ?レク?厳重居所?ポンチ絵?
リバイス?処分性?

「えっと、何て••(⌒-⌒;?」

おそらくみんな霞ヶ関用語に戸惑うはず。
あげればキリがないのだが、これらが当たり前のように口頭やメール文面で飛び交っている。

わりとネット検索しても、霞ヶ関用語まとめ記事があったりするので、調べるのもよい。

オススメの書籍

僕の場合は、霞ヶ関に来る前に過去の出向経験者にアポをとってヒアリングしたり、霞ヶ関関連の書籍をいくつか読んだりして、準備をした。

個人的に以下の二つの書籍をオススメしたい。

霞いちかさんの「霞が関の人になってみた知られざる国家公務員の世界」

官僚の働き方、その環境など、広く紹介してくれており、とてもイメージが湧きやすい。
また、霞ヶ関関係の書籍は、辛い!闇が深い!ブラック!などのテーマになりがちだが、ポジティブな良い所も挙げられている。

これから働くことになってしまったビギナーには、最初にとるとよいと思う。


千正康裕さんの「ブラック霞ヶ関」

タイトルとおりの内容だが、近年のコロナ禍になってからのデータや、官僚の労働問題などが具体的に書かれている。
僕ら期間限定職員は直接は関係しないものの、周りの働いている官僚の皆さんの置かれている環境を知ることができる。


事前に書籍を読んでいくと、「これ本で読んだやつだ••!!」と、内心で答え合わせをしているような気持ちになりながら、仕事ができるので、少し面白い。

他にも霞ヶ関関連の書籍はあるが、この2つ読むだけでも、かなりイメージが沸くと思うのでオススメしたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?