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「恋するキューピッド」 第11話:セクハラ変態節操なしクソ親父ゴミカス最低下衆野郎

 午後の授業も終わり、放課後を迎えた。

今日は夜桜会長に生徒会室に来るよう言われているためすぐに向かう。

今回は大地を連れてくるなということなので帰りのホームルームが終わっても尚、眠っている大地は放っておき、教室を出て生徒会室へと向かう。

 生徒会室の前まで来ると、なぜかそこには霞さんがいた。霞さんは壁にもたれかかり、天井を見上げていた。

「あれ、霞さんどうしたの? 生徒会に何か用?」
「天使先輩。お疲れ様です」

 丁寧に頭を下げてくれる。そしてゆっくりと顔を上げる。

「今日は生徒会の見学に来ました」
「え、なんで」
「言いませんでしたっけ。私も生徒会に入るって」
「あー……」

 たしか高校で初めて会った時にそんなことを言っていた気がする。あれは本気で言っていたのか……。

「生徒会なんてやめておいた方がいいよ。雑用とか、面倒事ばかりで。せっかくの青春の時間が無駄になる」

「私にとって生徒会が青春になるので」

「はあ、そういうものかね」

 たしかに僕も青春を、恋愛を発展させるために生徒会に入った。だが実態はどうだ。

 全校生徒に不名誉なあだ名を付けられ、挙句の果てに振られた相手に嫌というほど雑用を押し付けられている。

 肩書きで慕われることなんてないし、割に合わない仕事だ。

「お邪魔してもよろしいですか」
「……うん、まあいいと思うけど。僕の仕事を手伝ってもらうことになるよ?」
「構いません。お手伝いします」

 部活動の時の名残か、霞さんは僕に対して敬っている節がある。僕は上下関係なんて下らないと思っているから正直、敬われても困るんだよな。

 僕は生徒会室の扉を開け、中に入る。霞さんは部屋に入る時に「失礼します」とお辞儀し中に入る。

「会長、お疲れ様です」
「おお、来たか天使。ん? 今日は久我じゃなく別の生徒を連れてきたのか」
「はい。なんか生徒会に入りたいらしくて、今日は見学したいそうです」

「1年D組の霞霧乃と申します。本日は突然参りまして申し訳ありません。見学させていただいてもよろしいでしょうか」

 僕が手で霞さんを差すと霞さんは頭を下げ、丁寧な口調で言う。

「生徒会に興味があるのか。それはいいことだ。歓迎する。まあ座れ」

 夜桜会長は笑みを浮かべ、ソファに座るよう促す。

 霞さんはソファに座り、夜桜会長はソファ近くの席に座り、僕は対する席に腰を掛ける。

「私は生徒会長をしている夜桜美月だ。よろしく。ところでどうして生徒会に興味を持ったんだ?」
「天使先輩が所属していると聞いて、興味を持ちました」
「ほう。天使と霞はどういった関係なんだ?」

「私は天使先輩の中学の時の部活の後輩です」

「なんだ天使。お前、中学は部活入っていたのか。てっきり帰宅部だと思っていたぞ」
「中学の部活なんてほぼ強制的に入らされるでしょう」

 僕だってできることなら部活なんて入りたくなかった。でも、もしかしたら部活動を通して彼女ができると思って入った。

 しかし結局、彼女なんてできなかった。だから高校に入ったら部活動には入らず、恋愛に専念しようと決めていた。

「何部だったんだ? 囲碁サッカー部か?」
「なんですかその奇妙な部活。ソフトテニス部ですよ。ま、うちの中学のソフトテニス部は人数少なくて、弱小だったんで、それが理由で入ったんですけどね」

「男女混合だったということか?」

「ええ」

 公式の試合では不服なことに他の男子とペアを組みダブルスの形式で行うしかなかったのだが、練習は男女で行われていた。

「なるほど。それで天使が霞に手を出したと」
「言い方悪いですよ? 僕は霞さんの教育係だっただけです」

「手を出されました」

「霞さん? 誤解を生むようなことを言わないでくれない?」
「事実です。私は天使先輩に体を触られ、挙げ句の果てに告白されました」
「ねえ、ちゃんと謝ったよね。しかも挙げ句の果てにってなに? そんなに告白されたの嫌だった?」

「天使、お前なあ。中学の頃からそんな淫らな人間だったのか。生徒の模範たる副会長が何をしているんだ」

「い、いや、セクハラしたことは誠心誠意謝りましたし、べつに僕はやましい気持ちで生きてるわけじゃありません。毎回、真剣に異性と向き合っているだけです」

 僕は必死に手を横に振り否定し、真面目なトーンで申し上げる。

「……こんなやつのどこがいいんだ。とてもじゃないが尊敬できる人間ではないぞ」

「天使先輩は本当に真っ直ぐな人なので尊敬しています。たしかにセクハラ変態節操なしクソおじさんですが」

「途中までよかったじゃん。貶さないと気が済まないの?」

「たしかに、天使は真っ直ぐな人間であることは違いない。セクハラ変態節操なしクソ親父ゴミカス野郎だがな」

「言い過ぎ言い過ぎ。悪口増えてますから」

 なんなのこのふたり。僕に恨みでもあるの?

「驚いたのですが、セクハラ変態節操なしクソ親父ゴミカス野郎せんぱ――天使先輩は副会長なんですね」

「もうそれ全部言ってるようなものだから。言い直せてないから」

「ああ、セクハラ変態節操なしクソ親父ゴミカス最低下衆野郎は本来、生徒の模範たる副会長には相応しくないかもしれない」

「若干悪口増えてるし、もう言い直す気もないんですね。ていうかいつまでこのくだりやるの? 僕が泣けばいいの?」

 僕の心がぼろぼろになったところでふたりは息をつく。わざわざ悪口言って疲れるなら最初から言わないでよ……。

「天使は確かに生徒の模範とは言えないかもしれない。だが、生徒会は学校の規律を正すことだけが目的じゃない。生徒の充実した学校生活を裏で支えることも仕事なんだ。

 そういう意味では、誰よりも充実した学校生活を送っている天使は、一面、生徒の模範、目指すべき生徒の在り方なんだ。天使だからこそ、生徒たちを楽しませることができる逸材だと私は考えている」

「……会長」

 やっぱりなんだかんだ言って夜桜会長は僕のことを認めてくれているんだ。それは、嬉しい。

「さすが生徒会長です。私と同じ、天使先輩を振った仲間なだけなことはありますね」
「まあな」

 霞さんと夜桜会長は握手を交わす。

「いやいやいや、だから霞さん、僕が振られたことを前提で話すのやめてくれない? ていうかなんで知ってるの? というかさっきもうこのやり取りやったから。会長もなんでシンパシー感じ取って絆築いちゃってるんですか」

 どうしてこう悉く僕を振った同士が集まっちゃうの? 僕を振った人間は僕を振った人間にひかれ合うの?

「本当に天使先輩は誰にでも告白するんですね。会長は美しいですし、朝比奈先輩も可愛かったです。天使先輩は面食いなんですか」
「それ自分のことも可愛いって言ってるようなものだからね? いや僕は面食いなんかじゃないよ。心を見てるから。一目見ただけで、その人の心を見ることができるんだ」

「プレゼントを捨てるような性格の人にも恋をしているようですが」

「だからなんで知ってるの? 僕だって計算違いをすることがある。それに、プレゼントを捨てられるのは僕がまだまだな男だってだけだ」

「天使は意外にも振った相手を責めたりしないんだよな」

「責めてる暇があったら次の恋を探します。暇じゃないんですよ。だから生徒会の仕事も減らしてくれませんか?」
「それはダメだ」
「ですよねー」

 わかってましたよ。でも、僕に仕事を押し付けてくるのは期待してくれているからだ。

 そう信じてる。信じたい。

 え、そうだよね? 僕が嫌いで押し付けてる訳じゃないよね?

「このように生徒会の活動に対してやる気がないように見えるが、意外と行事ごとは積極的にサポートをするんだ」
「それは中学の時から変わりませんね。天使先輩が中3の時には文化祭実行委員長をやって、見事に壇上で滑ってましたから」
「滑ったとか言わないで。僕のおかげである意味盛り上がったんだから」

 中学3年生の頃を思い出す。必死になって仕事して、裏でサポートし、文化祭を成功させた。

 僕はその成果に喜びを得て、文化祭の最後の挨拶をする時に意中の相手に盛大に告白し、振られた。

 そこで付いたあだ名が『失恋実行委員長』だ。

 そりゃ大層盛り上がったよ。笑い者としてね。

 ていうか失恋実行委員長ってなに? もはや文化祭関係ないじゃん。

 失恋生徒の代表みたいになってるじゃん。いやたしかにその時にはすでにもう僕は失恋百戦錬磨の猛者扱いされてたけどさ。

 あ、ちなみに僕が告白した女子生徒は文化祭が終わったその日に別の人に告白して恋愛が成就したらしい。

 後日、お礼を言われたよ。

 僕のおかげで告白する勇気がもらえたって。役に立てたようで何よりだよ。僕は振られた日とそのお礼を言われた日2回涙を流したけどね。

 うわ、こうして思い出したらたしかにキューピィの言う通り僕ってキューピッドじゃないか。

 最高だね。僕ってすごい。すごい人間だ。そして涙が流れそうだ。

 みんな敵だ。やっぱり愛と勇気だけが友達さ。ジャ〇おじさん、僕に新しい顔をください。僕の顔はもう涙でびしょ濡れです。悲しい過去はばいばいきーん。

 くそっ、嫌な過去を思い出した。

「どうしてそう天使は人前で告白するんだ。恥ずかしくないのか」
「なんか昔のテレビ番組の再放送で見たんですよ。学校の屋上で告白するみたいな。それでは百発百中ってくらい告白が成功するんですよ」

「それはエンターテインメントだからだ。振られたものを放送する訳にはいかないだろう」

「くそっ、あれはヤラセだったのか!」
「会長も天使先輩に人前で告白されたんですか」

 霞さんが夜桜会長に問う。

「……ああ、さすがにあれは恥ずかしかった。天使は人の外聞というものを考えられないサイコパスなんだよ」

「僕を精神病質者扱いしないでください。これでも考えてますよ。考えた結果ああなるんです。全校生徒の前で告白されるとかすごくロマンチックじゃないですか。ああそれに、伝説の大樹の前で告白するとその恋が実るとか、放課後、夕日に照らされた教室でふたりきりになった時に告白とかすごくロマン――」

「会長はどうやってサイコパスを振ったんですか」

「一応最後まで聞いて? あとサイコパスって僕のこと? 僕を敬えとは言わないけどさすがに酷いよ?」

「どうやってサイコパス先輩を振ったんですか」

「肝心なところが直ってない」

 僕は虚しさで肩を落とす。

「……天使、お前可哀そうなやつだな。ああ……まあ、そうだな。私は……ちゃんとは応えてやれなかった臆病者だ。だから久我に責められても仕方がない」
「クガって誰ですか」

 霞さんは首をかしげる。

「ああ、大地のことだよ。前に僕と一緒に霞さんのパンツを見たやつ」
「あの変態先輩のことでしたか」

 ふっ、大地め、ざまあみろ。いくらイケメンでもパンツを見たら変態扱いだ。あれ、その理論だと僕も変態扱いされてる?

「それ以降、久我には目の敵にされている。まあ、然るべき態度だな」
「会長に向かって楯突くとは最低な変態先輩ですね」
「……そんなことは――」


「霞さん、大地のことは悪く言わないで」


 僕は夜桜会長の言葉を遮り、笑顔で優しく諭す。
 霞さんは目を見開く。

「すみませんでした」
「すまんな霞。天使は久我のことになると急に真剣になってしまうんだ。それは久我も同じ。ふたりは強い絆で結ばれている」
「そう、でしたね。本当に申し訳ありませんでした」

 霞さんは立ち上がり、深々と頭を下げる。

「いや、そんな気にしないで。座って」

 霞さんを座らせ少し沈黙が訪れる。しかしゆっくりと霞さんが口を開く。

「どうして天使先輩とクガ先輩はそこまで仲がよろしいんですか。中学の時からずっと一緒にいましたし、一見、正反対で関わりがなさそうですが」
「たしかに大地は僕と正反対だけど、そうだね、幼なじみで単なる腐れ縁ってだけじゃない。僕と大地の絆は大切な人が作ってくれたものだから。でも、人に作ってもらった絆だからって理由で付き合ってる訳じゃないよ。本当に気が合うんだ。なんでか知らないけどね」

 僕の過去は苦いものばかりだけど、大地と、そして彩虹と一緒に過ごした過去は明るく楽しいものだ。今でも鮮明に思い出せる。僕の人生を輝かせてくれた。

 ふたりは僕の人生を変えてくれた恩人だ。

 でも、だからこそ、失ってしまったことを僕は未だに引きずっている。

 大地も未だに引きずっているだろうか。大地はそんな素振り一切見せないけど、本当は、僕のせいで彩虹が失われてしまったと思っているのではないだろうか。

 中学生になってから今でも僕と大地は彩虹の話はしない。それが暗黙の了解となっている。

 僕は罪悪感が理由で、大地は僕に対して気を遣っているのか、それとも別の理由があるのか。

 親友にも関わらず、僕は大地のすべてを理解できている訳ではない。とても、不甲斐ない。

 でも、僕は大地を誰よりも信頼しているし、大地もきっとそう思ってくれているはずだ。

「ま! そういう訳で僕と大地は最高なパートナーって訳だよ!」

 空気を変えるために僕は必要以上に大きな声で笑って言う。

「ああ、天使の言う通りだ。だから、天使の本命の相手は久我なんだよ……」
「そうなんですね……。でも私は同性愛者を差別したりはしません。応援、しますよ」

 ふたりは俯いて寂しげに言う。

「なんでふたりとも真剣に言ってるの? 冗談だから。わざと寂しい雰囲気を作り出してるでしょう? 僕は正真正銘のヘテロだから!」
「だが、本当に思うのだが、どうして天使はこうも彼女が作れないんだ。決して容姿や性格が悪いわけでは――いや、性格は悪いか」

 夜桜会長は冷静に分析するかのように手を顎にやり考える。

「いや、性格悪い要素ないでしょう」
「節操なし」
「ぐっ」

 霞さんがキッパリと言う。

「男女差別をする」
「ぐぐっ」

 今度は夜桜会長が言う。

「ぼ、僕は節操なしなんかじゃない! 浮気とか絶対しないし。ていうか男女差別なんてしていません! 僕は誰に対しても平等で公正に接しています」
「お前、生徒会役員の女子生徒のプロフィールは完全に把握しているよな?」
「当然です」
「生徒会役員の男子生徒の名前は覚えたか?」

「いえ?」

「これは末期ですね。最低です」

 夜桜会長と霞さんのふたりはため息をつく。

「お前それでモテると思っているのか? サイコパスで節操なしで男女差別をする。ここまで性格の悪い奴はなかなかいないぞ? もはや清々しいぞ」
「好かれる以前に、嫌われても仕方がないですね」

「……言われなくても自覚してますよ。でもしょうがないでしょう。それが僕なんだから。本性を隠してるより堂々としてた方がまだマシですよ」

 たしかに僕は人として最低な部分がある。でも、僕はそれを否定しない。僕は僕を否定するつもりはない。性格を否定するつもりはない。……ただ一点を除いて。

「とにかく、こんなやつが次期生徒会長になるにはまだまだ足りないところばかりだ。私は自分の任期が終わるまでは精一杯、天使を育てる。そして、天使が生徒会長になった時は、霞、お前がこいつを支えてやってくれ」
「はい。任せてください」

「よし! せっかく見学に来てくれたんだ。生徒会の仕事を紹介しよう。天使、お前も手伝え」

「了解です」

 僕たち3人は立ち上がり、様々な資料を霞さんに見せてそれらを生徒会でどう処理してゆくかの説明をしていった。霞さんはひとつひとつ丁寧に頷き聴いて、メモもしている。

 真面目だなあ。本当に生徒会に入るつもりなんだ。

 なんでわざわざこんな面倒事を積極的にやろうとするんだか。

 たしか霞さん自身は生徒会に入ることが自分の青春だと言っていた。たしかに、普通に学校生活を過ごしていたら経験できないことばかりだし、やりがいを持つ人もいるかもしれない。

 やりがい、か。中学の時の部活も、霞さんはいつも真剣にやりがいを持って取り組んでいたと思う。

 でも、どうしてそこまで真剣にやっていたのだろう。たかが部活なのに、と僕は思っていた。

 それでも真剣に部活動に打ち込む姿を見て僕はその意思に応えるように必死に自分で勉強をして、霞さんに指導した。

 霞さんも僕の努力を知ってくれていたみたいで、僕の期待に応えようと頑張ってくれた。互いに切磋琢磨していった。

 それで、仲良くなって絆が生まれたつもりだった。でも僕は振られた。たしか、なんて言って振られたっけな。


――私は天使先輩を尊敬しています。対等な関係じゃありません。だからこそ、お付き合いすることはできません。


 だったかな。飽くまで僕と霞さんは部活の先輩後輩関係であって、それ以上の関係にはなれない。そういう意味だろう。ああ、思い出したら泣きそう。

 今までにないくらい異性に対して仲良くなれた存在だと思っていたんだけどな。ま、そう上手くはいかないか。

 霞さんが生徒会に入ったらまた、先輩後輩関係だ。対等な関係にはなれない。

 べつに僕は先輩後輩とか、恋愛においては関係ないと思うんだけどなあ。

 先輩とか、どうでもいいじゃん。敬われたって何の得にもならないよ。
 ずっと敬われて、関係はそれ以上に進まない。

 僕が霞さんと同学年なら違ってたのかな。
 対等な関係だったら、付き合ってくれたのかな。

 って、僕は何を考えているんだ。これじゃあまるで未練タラタラみたいじゃないか。

 僕は常に前に進む。それが僕だ。
 だって、進まないで停滞して、拘り続けたら、相手に迷惑が掛かってしまうから。

 僕はもう拘らないって決めたんだ。そうじゃなきゃ、僕はいつまでたっても拘りから解き放たれることができなくなってしまうから。

〈空が作ったプロフィールその4〉
・霞霧乃(かすみきりの)。9月19日生まれ。15歳。血液型B型。
・誕生花:サルビア。花言葉は『尊敬』、『知恵』。
・ステータス5段階評価
 勉強:2
 運動:3
 容姿:5
 性格:?
 カリスマ性:4(中学の時はソフトテニス部部長をやっていた)
・趣味:水族館巡り
・好きなもの:ペンギン、ハンバーグ、霧(生まれた時に霧がかかっていたらしくそれが名前の由来にもなっているらしい)
・苦手なもの:勉強、こんにゃく、虫
・追記:交際経験なし。僕の1個下の後輩。僕を振った相手。常に無表情で、話すトーンも一定なので何を考えているかわからない。しかし、僕を敬ってくれていることは何となくわかる。非常に礼儀正しく、真面目で、ボランティア活動もしているらしい。上下関係を重視するが、下に対しては優しい(常に無表情のため怖がられることもある)。不器用で、家事全般ができない。部活に入った当初、ボールに空気を入れ過ぎて爆発させていた。何事にも一生懸命で真面目な女子だが、もう少し肩の力を抜いていいと思う。本当に、僕のことなんて敬わなくていいのに。


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