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「いただきます!」 「いただきまーす」 「いただきます」 「……いただきます」 昼休みに…
9月2日。 昼。4時間目の体育。体育館。今日はA組とB組の2クラス合同で男子はバスケ…
夜23時。真っ暗な部屋にひとりの人間。 狐人は自室のベッドで転がる。メッセージアプリ…
「ふぅー」 虎太郎が大きく息をつく。 「どうしたの虎太郎くん。いつもよりキレがないんじ…
始業式はつつがなく終え、2時間目のホームルームになった。そして―― 「あっ! あの女!…
狐人は生徒会の雑用を終え、朝のホームルーム前の5分前に教室に着く。 「おはよう、黒崎く…
「うーん、そんなにみんな虎太郎の朝練が観たいのかなぁ」 「開口一番なんですか黒崎先輩」 女子生徒は自転車から降り、眉根を寄せる。 サッカー場から校舎に戻ろうとした最中、駐輪場近くで自転車を押す女子生徒を見て狐人は呟いた。 「子猫ちゃんはまたどうして早く学校に来たのさ」 「それは! その、えと、馬鹿お兄ちゃんが……」 女子生徒、魚金子猫は尻すぼみに言う。 「お兄ちゃんが頑張ってるところを観るために来たの?」 「そういうんじゃないです! 夏休み明け登校初日なのにすご
「うわあ、朝から頑張ってるねー」 狐人は目を細める。虎太郎を含め、20人ほどが練習試合…
狐人は生徒会室の扉を開く。 「あ、黒崎くん。おはよっ!」 女子生徒が明るく狐人に挨拶…
9月1日。朝7時20分。 今日は雲ひとつない晴天だった。 「いい天気だなー!」 魚…
女の吐息が漏れる。 男が女の頭を撫で、甘い声を耳に囁く。 女は一瞬ぴくりと体を動か…