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知らない奴はいない職員をあずかる

地方公務員 最下級管理職(5)

一方、北浦の退職からさかのぼること数か月、現場職員では知らない者はいないとも思われる職員岩崎をあずかることになりました。

この10年間、メンタル障害で分限休職処分2年10カ月、それ以外の間は、あたかも綿密に計算したかのように1年間の間に有給休暇20日、夏休み5日だけを取得するに足りず、病気休暇(以前は180日、今は90日)を使い切り、不思議なことにその後必ず精勤し、病気休暇が再付与されると再び長期休暇に突入するというパターンを繰り返していました。病気休暇、分限休職処分でも足りず私傷病欠勤も確か通算で180日ぐらい取得しておりました。

本来であれば、異動できないはずですが、なぜか私の部下になってしまいました。

その時、職員課は、1年間精勤しないと異動できないと主張していました。

ちなみに異動直前の1月にはメンタル障害ではありませんでしたが、腰痛系で病気休暇を取得し4日しか勤務していませんでした。後になって私が岩崎と直接話をしてわかったことですが、岩崎は10年間メンタル障害以外でも病気休暇を取得していましたが、このときもメンタル障害を患っていたそうです。つまり、10年間完治したことがないそうです。

ちなみに、その1月に4日しか勤務していないことを、あろうことか異動をつかさどる職員課が、そのことを掌握していなかったと明言しました。

予想通り、即、休みがちになり、岩崎は同じ労働組合員のはずであるにもかかわらず、事務所内にはすぐに不満が蔓延しました。

私は対応に苦慮し、岩崎の前所属である東部センター庶務係長に対応方について、どう対応したら良いのか教えを求めに行ったこともあります。その時は、あまり参考になりませんでしたが。それは、東部センターは岩崎がメンタルを発症させたセンターでしたし、最後まで岩崎に友達もいたし、職員課が知らないところでいろいろな、ともすればいろいろな配慮をしてやっていたからです。

4月上旬にこの岩崎が絶対に悪いのですが、ある職員から殴打されたのです。周囲から聞こえてくる話では岩崎がそのある職員になれなれしすぎる態度をとり「やめろよ」と腕を払った程度らしく、それが原因で、うつ病を再燃させてしまいました。

うつ病になったので、センター長に、電車で通勤できないという訴えがあり自家用車通勤用の駐車スペースの確保を求めたそうです。センター長は満車であるにも拘わらず曖昧な返事をし、岩崎はそれを信用したのですが、当然、センター内にスペースを割いてやることはできず、岩崎は労働組合の本部の幹部に泣きつきました。

この泣きついた直前、職員課あてに、岩崎の友人でOBと名乗る者から西部センター内の非違行為について告発がありました。非違行為は当然いけないことですが、西部センターでは告発者を犯人扱いし犯人捜しを始めました。岩崎本人もしくは岩崎から何か聞かされたもの以外にはいないと容易に想像できる内容でした。

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