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告発の恐れ

地方公務員 最下級管理職(7)

収集係長は、私が赴任する以前から敷地内に設置してあったゴルフのケージを指摘し、現業ユニオンに刺されたら完全にアウトだということで、解体処分を命じることとなりました。それは長い西部センターの歴史の中で職員が手塩にかけて整備してきたゴルフの練習場ですから、職員もやらされ感(やめさせられ感)が強く、大きな不満も蔓延しました。

確かに敷地内の私的構造物は認められないことは私も承知していましたが、私は外様でもあり収集の経験もありません。勤務時間外にやっていたゴルフの練習ですし収集に支障を生じたわけでもありません。多少の運動やレクリエーションをすることで順調な収集ができていたので、黙っておりましたが、現業ユニオンが西部センターにいつでも来ることができるようになったこと、特に現業ユニオンの初回の申し入れは、岩崎に駐車場を与えろとの要求になりますので敷地内の状況について目を皿のようにして検査することは容易に想像できました。

あわせて事務職員が当番で早朝出勤する時には、必ず所定の位置に駐車するようにも指導しました。また、多少ルーズに公用車を置いてもいましたので、公用車、通勤用車両全て、徹底、厳格に駐車するようにしました。当然センター職員全員に大きな不満が発生しました。

いつ初めて現業ユニオンが来たのか、全部で何回、申し入れと称したリンチまがいの交渉が行われたかは思い出したくもありませんし、思い出せません。ただ、よく思い出せるのは、お互い歩み寄るような状況になく、特に現業ユニオンは要求以外何もなく要求に対する彼ら自身の負担も持ち合わせない。そんな状況で、現業ユニオンに大きな声を出されたりして恫喝されました。相手も我々が何も反撃できないのを承知でやってきたのでしょう。無力感を覚えました。

結局、岩崎は6月丸々1か月間、病気休暇を取ってしまい前後にも多くの病気休暇を取ってしまい病気休暇を含めたすべての取得しうる有給休暇を枯渇寸前までにしてしまいました。(つづく)

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