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人間の宿命としての本能『順位確認』

地球のため、全人類、夜は戒厳令(94)

「人間の宿命としての本能『順位確認』」

人間は遺伝子の中に、常に自分の順位を気にするという本能があると確信している。
太古の昔、十分に食料があった訳ではなく、分け前にあずかれない場合は死を意味した。
常に自分の順位を気にして、一定の順位を得てきた者たちだけの遺伝子が、今残っている。

この本能で、いろいろなことが説明できる。

まずは、「いじめ」だ。
虐めることで集団から疎外する。あるいは、集団内での順位を転落させる行いだ。
その分、虐めた側は、分母を減らしたり、順位を上げることができるから、楽しくなってしまうのだ。虐めるという行為が苦痛であったら、「いじめ」など、はなから起こっていない。
虐められた側が苦しいのは、順位が下がったり、排除されて生存が脅かされてきた記憶も遺伝子にあるからだ。

承認欲求も「順位確認本能」による行為だ。

仲良くすることが楽しいのも、実はルーツが同じで、仲良くする、つまり、集団を形成することは、分け前にあずかれる集団に属することになり、属さない者たちとの比較優位を得ることになる。

奇しくも、きょう(7/10)は参院選投票日だ。
各党の公約は、この本能に適うように作られている。少しでも、私が、他人より、少なくとも他人並みに、良くなりそうな公約を選ぶ。
あるいは、選べない、選ばない人は、大きな、強そうな、勢いがありそうなグループが安全と思うから投票してしまったりする。
だから、折り合いをつけるような公約などひとつもない。

テロもこの本能から発したものだ。
順位が低いと感じていれば、挽回したいと考える。順位を低くしている原因を破壊することで順位を上げようとする行為だ。

死なば諸共も、最期に尊厳を回復する行為だ。

こたびの安倍元首相に対する銃撃も、犯人は、宗教によって人生順位の転落を余儀なくされ、彼なりの尊厳や順位の回復を狙ったものだ。という筋書きが「本能」という仮説で簡単に説明がつく。
犯人が考える自分の本来あるべき順位と、現実の順位との差を回復するに足る、尊厳を保つに足る大仕事、手柄が、安倍元首相や匹敵する大物だったのだ。

私が度々書く「人類滅亡」も「本能」が招く結末だ。

地球には量的限界、機能的限界がある。それを度外視して、全人類が順位確認闘争を展開したら、必ず破綻すると容易に想像できる。みんな日本みたいに物的に豊かになりたいのだ。

順位確認の本能を乗り越えないと、人類は存続できない。

そして、資本主義経済は必ず破綻する。

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