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南海トラフや首都直下その他北海道沖にても近い将来あるいは近年、明日にでも巨大地震の発生が予定されているけど、原発いいの?

ソフトエネルギー社会(51)
 
2 資源利用上の障害
 
(1)原発の安全性に対する懸念
 
 原発で一番大事なことは安全性だ。

 関西電力大飯意原発3・4号機の運転差し止め判決と同高浜原発3・4号機の再稼働差し止め仮処分決定を出した樋口英明判事はこう述べる。
(1)原発事故のもたらす被害は極めて甚大。
(2)それ故に原発には高度の安全性が求められる。
(3)地震大国日本において原発に高度の安全性があるということは、原発に高度の耐震性があることに他ならない。
(4)わが国の原発の耐震性は極めて低い。
(5)よって、原発の運転は許されない(樋口英明『私が原発を止めた理由』〈旬報社〉)。
 21年2月13日に福島県沖で発生した地震の最大加速度は宮城県山元町の1432ガルだった。10年前の東日本大震災の最大の揺れは2933ガル。21世紀に入って最大の揺れは、08年岩手・宮城内陸地震の4022ガルだ。18年北海道胆振東部地震や16年熊本地震は1700台である。21世紀の1千ガル以上の地震は18回、かなりの頻度だ。
 原発の耐震設計基準はといえば、大飯原発が設計時に405ガル、後に856ガルまで大丈夫とされたが、他の原発もおおむね1千以下だ。(21/3/9web週刊朝日連載「政官財の罪と罰」古賀茂明)

 南海トラフや首都直下その他北海道沖にても近い将来あるいは近年、明日にでも巨大地震の発生が予定されている。(つづく)

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