学びとは、自己理解から始まる。
大石晴さん著書
学びの引き出し術
この本は、学び直しを始めたい社会人向けのガイドブックになっています。
学び直しのタイミング
人生は、どこからでもやり直しが効きますが、特に30代後半から40代は、人生設計を見直すタイミングに差し掛かります。
年齢的に、人生の折り返しと人生後半戦のライフステージや仕事のキャリアを考え始める年代でもあります。
特に30代40代、会社の立ち位置的に中堅社員から中間管理職で、今後のキャリアの方向性に迷っている方には持ってこいの本です。
時代が学び直しを求めている
人口減少の影響で、終身雇用、年功序列といった、昭和の雇用慣行は終わっていきます。
どんどん人口が減り、特に日本人を相手にした内需系産業に依存している業界は急速にシュリンキングが進みます。
極論を言えば、全ての産業は人が居なければ成立しないので、人が減っていく業界に携わっていると、急速に萎んでいきます。
そうなると企業は、事業縮小、廃業倒産の確率が高くなります。
一説には、倒産企業の平均寿命は約23年と言われています。
20代で就職して50代で会社が倒産って事は十分あり得ます。
倒産しなくても、リストラというリスクもあります。
昨今、リスキリング、リカレント教育という言葉を聞く機会が増えるようになりました。
政府が、大手を振ってリスキリングや学び直しを推奨しているのは、人口減少は勿論のこと、社会の変化が急速に進んでいて、産業構造も同時に変わっていく為、生涯に渡って学びを続けてキャリア形成に努めて下さいというメッセージなのは、分かりきっている話です。
学びの引き出し術
学びの引き出し術の本は、特別なスキルを教えるような”ノウハウ本”ではありません。
学びたい本人が、何が好きか?何に興味があるのか?
潜在的な嗜好、関心を引き出す為の本になっています。
基本的に、社会人になってからの自習、自己学習は、本人の興味、関心、”この分野が好き”という明確な動機がなければ継続しません。
社会人の学び直しは、人から強制されて続くものではありません。
子供でも、興味のない勉強分野を強制的に学習させても伸びないのと同じで、毎日8時間労働の仕事をしながら、本業と異なる分野で学びを続けられる人は少数です。
毎日毎日、自宅と職場の往復や、買い物も同じ店、プライベートの外出先も同じエリア地域になるとそれが当たり前の習慣になっていきます。
習慣=パターン化です。
行動がパターン化してしまうと、物事に対して、受動的になりやすいです。
受動的になるから、テレビのニュースでも本当は重大で生活に関係のある話でも”ながら”で聞き流してしまいます。
例えば、マイナンバーカードのニュースなんかは、全ての国民に関係がある最重要テーマのニュースなのに聞き逃してしまう事があるのです。
受動的に過ごすのではなく、自分の興味、関心に焦点を当てて能動的に行動できるよう意識するだけで、学びへの解像度が一気に深まります。
アンテナ発掘シート
パターン化した習慣のリミッターを外して、自分の嗜好、興味、関心を表に引き上げるには、自己理解が必要です。
”自分を知る”
”自分を理解する”
本当は、勉強した方が良いと潜在的には分かっているのに、でも何から始めたら良いか分からない。
潜在パワーを引き出してくれるのが”アンテナ発掘シート”です。
私も、ここに記入して、文字起こしすることで、改めて自分の興味関心、好きな事を可視化させることが出来ました。
まとめ
発掘シートに記入することで、何に興味、関心、どの分野が好きなのか可視化され、自分自身の考えや気持ちを確認することが出来ました。
これは、自己理解が深まったという事です。
意外と、心の中で思っている事や、考えている事は、文章化しないと整理されないものです。
自分の想いを文章化し整理し、やがて自己理解に繋がります。
次に、行動の変化に繋がり、学びへと結びつくのだと思います。
心理学者ウィリアム・ジェームの有名な名言に
『言葉は行動を変え、行動は習慣を変え、習慣は運命を変える。』
この名言通りに行動したら、学び直しは捗るはずです。
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