さすらい猫

雑記、小説、詩などを主に書いています🐈

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    思いついた時に書いていってる小説リストです。未完も含まれてます

最近の記事

きっと誰かが

きっと誰かが来てくれる 信じてやまない日があった さめざめと泣いたあの日のことを こころが消えたあの日のことを わたしはいつか忘れてしまう どきどきと わくわくと 動いたあの日の心臓は そろそろ役目を終えたみたい 老いてやむなしと笑えれば どれだけ幸せだっただろう きっと誰かが来てくれる 私が虹を渡る時 あの日分かれた運命が あの日壊れた関係が 苦しくて 苦しくて それでも雨が止んでみれば もはや夢だと笑ってみれば 老いてやむなし ぜひもなし 流れる川のそ

    • 夢と針

      夢の中で先生がいた 向かい合って座って、私は本当に言わなければならなかった内容のノートを忘れて、諦めて記憶で話し出した 私は、先生に向かって本来話すべき内容とは全く異なることを、あたかも本当のことのようにペラペラと伝えていた 先生は頷き、そうだね、それは…と、応えようとする。私はあ、と口に手を当て、何を話したのかと逡巡する 先生はなおも続けて話してくれるが、私はそれどころではない 仕方がないと諦めて、そうですね、とただ呟く どうしてこんな嘘の作り話を話してしまったのか 今

      • 三途の川って(2023.1.15)

        久々にノートを書きながら思うのは、三途の川ってどんなところだろうということ。 真言宗の葬儀に行ってきまして、悲しい気持ちになりながらも、そのお経と共に想いを馳せるのでした。 私は特別真言宗を信仰しているわけではないのですが、祖父が真言宗だったので、祖母が毎朝線香の香りと共に唱えるお経をお供したことがありました。 それは夏休みの、そして冬休みの思い出でもあり、焼けたトーストの匂いのお線香の香り、シャケ瓶と甘いご飯の味が思い出されます。 話は戻りまして、真言宗のお経の中で

        • 長所と短所

          わー!ってなるような1日でした。 今日は長所と短所がいっぺんに見つかったような気がします。 ある方は、去年と比べて成長したねと言ってくださいました。 私は、その言葉を聞いて涙しました。 ある方は、まだまだな課題をどうしていけば良いのか、教えてくれました。 ネガティブな感情をうまく使って内的な枠組みを作ること、それが私の課題です。 私の長所は、共感的に融合できるところ。 相手と近く、一緒に体験していけるところ。 私の短所は、受け身なところ。 主体的な、つまり自分の中に

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        記事

          あの人の街に訪れて

          山からは霧が立ち上り 海からの風がここちよい 山が遠く、海の見えない街で育った僕には 全てが新しく、鮮やかに見えた あの人は僕と同じ街で育ったはずなのに すっかりこの街の住人として、当たり前のように生活していた 唯一口をこぼすのは、水が合わないということ 水が生臭いと言うけれど、それはきっと潮風の香りがずっと鼻をくすぐっているからだろう あの人は誇らしそうに、僕を案内してくれた ほんの少し寂しさを覚えつつも、それならとあの人の案内に全面的に乗っかっていく いつもは僕に

          あの人の街に訪れて

          はて

          寄っては帰る波のように 何かにそうさせられているのかもしれない 言葉と行動の、行動がその人だと師匠は言う ああ、そうなんだろうなあと思う 波の動きに一喜一憂しても仕方がないので 何もしないし言わないだろう 海に入るのには気合いがいる あの海も入ってくるのを望んでいないのかも 今は満潮みたいだし その内引き潮になるならまた、という感じ まだ波って、海ってなんだろうね と思わなくもないけど 見えないところでうずしお渦巻いてるのかなぁ むしろ凪で、今をよしとなっているの

          別れも縁も

          この世の全ては縁で繋がっている この世のことには良いも悪いもなくて、ただ私たちは縁によって生かされて、縁によって行動している そんな話を読んだことがある 仏典だったような気もするけれど、出典は今は些細なことなので省略する 一つの別れを告げてきた もう2度と会わないだろう人たちに別れを告げてきた 私が涙ぐんだのをみて、少し嬉しそうでくすぐったそうな人たち 私は寂しいけど、その嬉しそうな姿は嬉しかった 彼らが、私が泣いているのをみて喜んでいるのではないとわかる 彼らは、私が

          別れも縁も

          星雲に旅立つような

          誰かが描いた絵が好きだ その人が繊細な手つきで、鮮やかに、鮮明に、艶やかに、そして生々しく描いていくもの その人の体が勝手に動いているかのように、複雑に、穏やかに、優しく、不可思議に描いていくもの 時にはアニメーションのように、かわいらしく、コミカルに、そのキャラクターが動きだすように描いていくもの 時にはその絵に私が描かれて 時にはその絵が私のためのもので 誰かが描くものに自分の要素が入り込んでいるという不思議な様子は、嬉しくも謎めいている 彼らの絵は銀河の星雲のよ

          星雲に旅立つような

          メンマ

          ラーメンの具材の中で1番好きなのはメンマ メンマといえば一時、割り箸が原材料なんていうネタなんだかデマなんだかが流行ったりした 私はすっかり信じきってしまった時期もあって、実は本当に割り箸なんじゃないかって思ったりしてた 思い込みが激しいタイミングがあって、メンマが割り箸なんだって一回ぐらついたら不安定になったりもする そういう面倒くささも嫌いではないけど、そんな時は誰かにラーメンのメンマって割り箸なんだってって言って、そんなわけないだろって否定してもらう そしたら

          まざりよって

          まざりまざりるまざれりる よってことなく彷徨える まさに違えることもなく ひたりひたりるひたれりる 戻ってことなく山越える 花にうらやむこともなく はらりはらりるはられりる 持ってことなく空触る 混ざることなく消えた空は さよならを告げることなく死に絶えた 歩くことなく砕けた山が 散ってまもなく世界に染みた まざりまざりるまざれりる まざってまざたるまざたりた よってまもなくことたりる

          まざりよって

          私は私のことをする

          ぼーっと昨日を過ごして、今日はけっこう緊張してる。 今まで逃避していたことに気がついて、やっていくぞという気持ちになった。 逃避しているよって分かったことは、けっこうしんどいことみたいだった。 自分では気づいてなかったけどなぁ。 何から逃避してたのかな? 多分それは、やらなきゃという焦燥感から。 別にタスク自体はそこまで嫌じゃない。 だって意外と好きだもん。 でも、それでやらなきゃやらなきゃってなるのがしんどい。 だから、私から逃避してたってことだと思う。 実際少し戻

          私は私のことをする

          占術の相棒

          私は幼い時、タロットカードにはまってずっと占いをしてたことがある。 その時使っていたカードは、紫に黒の縁取りがされたもの。 今見てみると、あどけなさと思春期の思いを託すにはとても良いカードのように思う。 先週、タロット占いがしたくなってカードを出してきた。そして、占いをしてみた。 占い方法は、大アルカナだけを用いた過去、現在、未来を示すという簡単なもの。 混ぜながら、「やっぱり君たちが好きだなあ」とカードに思いを告げる。手に馴染み、よく読めるカード。恋の運勢や友達関係を

          占術の相棒

          小さなもの

          久々に外に出てみると、すっかり朝の風は涼しくなっていた。 暦の上では秋らしいときき、ああもうそんな季節なのかと思ったら、私が思うよりも世界の暦は早いらしかった。 鈴虫の声が聞こえる。 コオロギの声も聞こえる。 久々に乗った電車は、少し眠たかった。 まだ少し咳が出るけれど、まあいけるだろうなんて思って行ってみた。 思ったよりも周りの皆から、喉の不調を気づかれていて、分かるんなんだなぁって思う。 久々に会えて楽しかった。 顔を合わせた時の笑顔が良いね、みんな。 私の夏休み

          小さなもの

          病み上がり⤴︎⤵︎

          もうとっくに治ってるはずなんだけど、咳は出るし喉は疲れてるし。 体はだるいし、ずっと眠い。 あぁーこれ覚えがあるぞ。 去年の春にも同じような風邪ひいた。 今回は風邪じゃなかったけど、似たようなもんだ。 あぁどうにかせんといけん。 そう思ってコーヒーを飲んだ。 私はお馬鹿さんだった。 コーヒー飲んだらカフェイン酔いするの。 案の定手が震えてきて、気持ち悪くなってきた。 一生懸命牛乳飲んで、体から出るように頑張って。 だいぶマシにはなったかも。 まてよ、どうしてコーヒー飲

          病み上がり⤴︎⤵︎

          先輩

          中学生の時。私は一つ年上の先輩が好きだった。その人は部活が同じ、吹奏楽部だった。先輩は副部長をやっていて、パートはパーカッション。私はトランペットだった。 トランペットとパーカッションは、合奏の時に距離が近くなることが多い。先輩の叩くティンパニの、深く低い音色に合わせて吹くのが大好きだった。 先輩はいつも、部活が終わった後に正門前で本を読んでいた。物理の難しそうな本だったので、内容は知らない。部活の人たちが「お疲れさまです」と声をかけて帰って行くのを「お疲れ」と声をかけて

          なんにもやりたくなかったから

          今日は何もしたくなかったから どうしても行かないといけなかった市役所だけ行って、あとは何もしなかった ずっとスマホの画面を見ていて、推しが単発ガチャで当たって嬉しいなというくらい 目が少し痛むのは、画面の見過ぎ お腹が空かないのと、気持ちが悪いのは、気圧の影響 眠いのは、時間の問題 今は惰性で生きている どうして何もしたくないのか? そのことを考えると、体力を温存したいとか、家で余計な音を立てたくないとか、何かする場所がないとか… 言い訳かもしれないな 人の笑い

          なんにもやりたくなかったから