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忘れられない先生の存在

もう40年前になりますが、私が小学生だった時に担任になっていただいた先生で、忘れられない方がいます。

その先生は女性で、とても綺麗なお顔をされた先生でした。けれど、怒るととても怖かった。
曲がった事が大嫌いで、良くない事をとことん突き詰めて正しい事を教えてくださる先生でした。
私は、そんな先生が大好きでした。

怖いけれど、反面、とても優しい一面もお持ちの先生で、私が図工で作った作品を、すごく良く出来たね!と褒めてくださる先生でした。
また、私は小さい時から感受性が強く、色々なものに影響を受けやすかったことを先生は見抜いてくださってもいました。
ある時、母に「テレビを観る時にはお母さんも一緒に観てあげてください」と助言をしてくださいました。

それから、忘れもしないあの日の出来事のこと。

ある時、男の子3人が1人の女の子をいじめました。
それが分かった時の先生の怒った顔を私は一生忘れることはありません。
腹の底から怒るとはこういうことなんだと思いました。
先生はその日の放課後、クラス全員を教室に残しました。
そして、いじめについて、みんなで考えるようにと言い残し、教室を出ていきました。
私はあの時、私はいじめていないのにと思いました。
そのように思った子は多かったと思います。
でも、今になってどうして先生は、いじめた3人だけではなく、全員を残したのかが分かるんです。
起こったことに対して、みんなで一緒に考えるという時間を与えたかったのだと思います。
いじめるという行為がどれだけ悪いことか、全員で考えて欲しかったのだと思います。
今なら分かります。
あの時、残していただいて良かったと思っています。
あの日以降、いじめはなくなりました。
そして、男の子3人もきちんと女の子に謝りました。

先生は、人としてメリハリのある方でした。
良いことはとことん褒める
駄目なことはとことん正す
が出来る先生でした。
先生がとってくださった行動は、
少なからず、私の人生に、大きな影響を与えてくださいました。
良いことは良い
悪いことは正す
褒めるときは褒める
怒るときは怒る
出来そうで出来ないことを
先生は身を持って見せてくださいました。

だから、私は忘れることはありません。
先生の存在を。
それは私の人生の中で大切なことを教えてくださった先生だったからです。


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