巡礼前夜〜サグラダ・ファミリア〜
サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼路、今回はフランス人の道と呼ばれるルートを歩く。スタート地点のサン・ジャン・ピエ・ド・ポーに移動する前にバルセロナで少し時間があったので、サグラダファミリアを見に行った。
そして、中に入ったら泣いちゃった。
正直、ただの建築物だと思っていた。アントニオ・ガウディが設計した、未完成の大聖堂。
時間もあんまり無いし、中は入らなくてもいいかな…と思ったけれど、もう一生来れないかもしれない。しかも、また次来た時に、なんて思っていたら、ノートルダム大聖堂みたいに燃えてしまうかもしれない。せっかくここまで来たんだからね!ということで中まで行こう。
チケットはオンラインでしか買えないようだが、たまたま空きがあったので、公式サイトから購入。
空港みたいに厳重な手荷物検査を通過し、入場。
公式アプリをダウンロードすると、オーディオガイドを聴きながら回れる。
目の前には、生誕のファサード。建築や彫刻のことはよく知らないけど、これ、石を削ってるんですよね?うわぁ、見事ですねぇ…写真や映像で見ただけではわからない、この質感。ガウディ、とんでもない物作ってるな…
へぇ〜すごいやぁ…と思いながら、中へ。
うわぁ………
胸を鷲掴みにされたような感覚。考えるよりも先に、涙が出てきた。中、こんなことになってるの!?
語彙力が無くて残念!
いろんな色の光に包まれる。サグラダファミリアを全身で感じる。この場所が、宗教的な空間であるということに、入るまで気付かなかった。カトリックの大聖堂であるということを知ってはいたけれど、ここでそれを体感した。ガウディとこれを作る人々の信仰を感じて圧倒された。
ああ、ここに来て良かった。
信仰についてはまたいつか書くかもしれないけれど、私はクリスチャンではない。このスペイン巡礼に来るにあたっては、少し葛藤があった。信者でない私も、この信仰の道を歩くことが許されるのか?と。
大袈裟かもしれないし、完全なる勘違いかもしれないけれど、この大聖堂に入った時に、「私もここにいて良いんだ。ここに来て良かったんだ。間違っていなかったんだ。」と思った。
きっと、旅に出て、感傷的になっているのでしょうね。でも、こんなに心を揺さぶられるような場所にはそうそう出会えない。ここに来るためだけにもう一度スペインに来てもいいとすら思える場所だった。
これから始まる巡礼もきっと大丈夫だ。素晴らしいものになる。そんな気がした。
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