見出し画像

サル日記 その8・覚えておくからな

本能寺の変、3連チャン

さすがにキツいっす

晩ご飯どき、我が家は母のリクエストにより、過去の大河ドラマを片っ端から見ている。(by NHKオンデマ)
当時リアタイしたものもあれば、途中脱落したもの、丸っきり見ていなかったものもある。

先週末、「麒麟が来る」を見終わった。もちろん最終回は本能寺の変。
すると、12日からアマプラで映画「レジェンド&バタフライ」が見られるようになったため、(早いよね)綾瀬はるかファンの母の希望により即鑑賞。
そして翌日から新たに大河ドラマ「春日局」を見始めたが、これまた春日局ことおふくの幼少期の振り返りから始まり、これが本能寺の変なのだ。

すでに3度目ともなると、母も「まだ(本能寺)燃えないの?」とか言う。(ひどい)

おんな太閤記、平清盛、江〜姫たちの戦国〜、太平記、葵徳川三代、篤姫、徳川慶喜、鎌倉殿の13人…
そして日曜日には、オンエア中のどうする家康を挿し込む。
もうすごいパラレルワールド。

あっちの兄弟がこっちで敵、こっちの夫婦があっちで親子、ありもしないエピソードや誰やねんっていう架空の人物…

でも、歴史の本流を逆引きするように、ひとまず史実に向かってドラマが起きる。
だから、「光秀は信長の首を手にできなかった」と言う史実どおり、本能寺の変は、みんな燃える。


ここしばらく、私にとって、心痛むことが起きている。
noteの他の記事にも書いているとおり、私はジャニオタなので、つまりそのことだ。

代表者がやっと謝罪をしたとき、その一語一句は頷けると思ったのだが、いざ俯瞰した時、なんだかモヤっとした。

決定的なのはやっぱり、「認めてない」からだと思う。

当事者が亡くなっていることや、また誰かを傷つける可能性が、真相究明を困難にしているのはわかる。

でも、なにも「室町時代のこと調べろ」って言われてるわけじゃないよね。

可能な範囲でも、丁寧に、状況証拠を積み重ねていけばある程度の事実認定はできるんじゃないの?
その共通認識に立った上で、謝罪をするのが、筋じゃないの?

そして告発者に対する一部の人々の反応にも、胸が痛いし、悩ましかった。

悩んだ結果、私は岩下志麻になることにした。

は?

パラレルワールドでおかしくなったわけではありません。ちなみに岩下志麻は葵徳川三代で二代将軍秀忠の正室、お江与の方をやっている(無駄情)

私が本件で引用したいのは大河の方じゃなくて、松本清張原作の映画「疑惑」の岩下志麻だ。
桃井かおり演じる、疑惑で真っ黒の女の弁護を引き受ける弁護士役。

いや、役名で言えよって感じだけど、どっちも

ただとにかく、今回の告発者のことと、それに対する一部の人々の姿勢に関して、私はこの映画のことを思い出すとともに、自分はこれの岩下志麻でありたいなぁと思ったのだ。

暴行、恐喝、傷害、詐欺…前科4犯の毒婦を、しかし当件においては彼女を有罪とする合理的な証拠がない限り、これは己の正義に照らして弁護し抜くことが妥当なのだ。むしろ冤罪を生んではならない。
その他のことは、それぞれで、適切に裁かれれば良い。
そうして岩下志麻は桃井かおりの勝訴を掴む。
(役名なんだったっけ)

今回の告発者にしても、
たとえ最初は、暴露系ユーチューバーと組んだ挑発から始まったとしても、徐々にステージを上げることによりそれらは収斂され、ついに国対ヒアリングという席で望んだことは「弱い立場の人が守られるための法整備」だ。
しごく真っ当なことだ。

映画のクライマックス、
自分を勝訴に導いてくれた岩下志麻に対して、桃井かおりは感謝するフリをして、酷い返しをする。(映画ですくれぐれも)
「アンタみたいな女がいっちばん嫌いなのよ」と言って、岩下志麻の白いスーツに真っ赤なワインを振りかけるのだ。ひどくない?

かと言って私は、そのシーンのその姿まで、今回の告発者に重ねようとは思わない。

ここに重なるのは、今回の件に結びつけて他のタレントたちや彼らの作品、活動にまで、下卑た言葉を浴びせかけてきた連中だ。
ある程度影響力のある人が、私たちのような市井の人間に届くもSNSなどで、本筋からはずれた叩き方をする。

いくらなんでも、ひどくない?
びっくりするよ

だから私は忘れない。
覚えておくんだ。
別に江戸時代のことじゃない、
今目の前で起きた、事実なんだから。

私は覚えておくからな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?